序章
寝室の窓から見える。雲一つない空。青い。山。畑。下では親父が畑仕事をしてる。
バタッ
ベッドに倒れた。天井と窓が見える。
朝の陽は寝起きの僕の目を奪う。
そろそろ起きよう…
階段を降りる。
伸びをする。「そろそろ行かなくちゃ。」
灰色の簡単な刺繍の入った魔導師ローブを着て、帯剣をし。またその上から黒のマントを被って家を出た。親父がチラッと見る。
「遅れるなよ」
「大丈夫。行ってくる」
4歳の時から通っている。
町のギルドと魔法教育機関の混ざった特殊な施設。
グロウイングギルドへと向かう。
歩いて45分ぐらいで着く。
これでも町の入り口に近いあたりにあるので十分近い。
畑道からけもの道。山に沿った道をまっすぐ行くと公道に出て、そこを直進すると町にはいる事ができる。
山に沿う道あたりから、山で暮らしているという同い年の女の子。シーによく会うけど今日はいないみたいだ。
お婆ちゃんが足が悪いからと、薬草を変わりに買いにきているらしい。夜になると山は危険になるので、朝のうちに買い。昼に帰るのだと言っていた。
という事は、今日は一日家にいるんだな。と考えながら。道が整備された公道になっていく。そこからは魔道剣士みならいの人や。ギルドに依頼をいれる人。朝に特別開かれる。神聖道具のお店を開業する人など。人が賑やかになってくる。
「君。お目が高いね。」
「そこの紳士さん。これはどうだい?」
「明日までにこの依頼を頼みたいのだが…」
「ラスー。おーい」
馴染みの声。
「一緒に行こうぜ」
「いいよ。」
彼の名はジル。僕と同じ魔道剣士を目指している。
「今日で卒業だな。この学校も。」
「ああ。長かった。剣の修行や。魔法の修行。」
「上級魔法を丸暗記させられた時は死ぬかと思ったぜ。」
「ああ。それな。ダルかったなー。おはようジル、ラス」
「おはよう」
後ろを振り向くといつ居たのか。他の仲間たちも居た。
「でさ、中級魔法は案外簡単だったよな」
「そうだよな」
「でさ…」そんな感じでギルドの党に着いた。
ギルドの正面は依頼関係。横の扉から入ると学校になる。
エルフと人間の混血として。始めて学校に入った時は緊張した。けど入ってみると案外そうでもなかった。魔法の素質がある人は何も人間ばかりではないのだと知った。デビル、セイレーン、グールなど異なった種族や混血がいる中でたくさんの事を学んだ。
そして今日で、兄と同じ魔道剣士としてギルドのメンバーになる。
兄は5年前に魔道剣士試験に無事合格し。いまは地方のギルドや依頼受付所を点々として旅をしてる。いつも通りはなくなるんだ。
と思いながら、着席をし。担任の教授から次の指導を待つ。僕も兄みたいに