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第一話勇者

『いただきまーす!』

『美味しそ〜♡』

『冒険中にこんな美味い料理普通食えねえよな〜』

アドルがいつも通り美味しそうに食べて、

『どうしてあんな美味しくない野菜がこんな美味しくなるのだ…』

メティがいつも通り野菜に文句を言って、

「美味しくないって思うから美味しくなくなるんだよ」

『あちっ』

『あらら〜?勇者様がしょーもない火傷で泣いてる〜!』

リリアがアルフレドをいつも通りに煽る。

『泣いてねえよ!』

「サイコーだよな!勇者パーティー!」

『さいこー!』

こんな良い日がいつまでも続く、いや、続いて欲しいと思っていた。


ーーーーー



「倒しても倒してもキリがないな!」

『魔力も尽きて来たし…………』

『ポーションももう…………』

『みんな!まだあきらめない…で……リリア!後ろ!』

『いやああああああああ!!』

「これを使え!リリア!」

そう言って、俺はポーションをリリアに投げた。

『有難う、』

『撤退だ!こんな数勝ち目がない!』

「ああ!」

返事をして、皆のところに行こうとした。

『お前は来るな。』

「は、?こんな状況で何言ってんだよ!?」

『だから!来ないでって言ってんのよ!』

『あんた魔法も剣も全然使えないし!ここであたしたちのために死ね!』

『そうだ!ろくに役にも立たないお前が俺たちのために死ねるんだ!感謝しろよ!』

その時、俺は後ろの敵に気付いていなかった。

最後に見えたのは、撤退していった勇者パーティーだった。

ーーーーーーーーーーーーー

『目、さめた……?』

目の前にいる少女は魔族のようだ。

『…………魔族、怖くない?』

「まあな」

『…………そう、変な人間』

変とは失礼だな

『人間、どうして倒れてた?』

「仲間だと思ってたやつらに裏切られて囮にされたんだよ。」

『そう、惨めなんだね』

「惨めって……てかなんで俺を助けたんだ?」

『…………寂しかった。誰かと一緒にいたかった。……だから、助けた。』

こいつにも色々事情があるのか……

「ありがとう、助かったよ」

『もう、行っちゃう?』

そんな悲しそうな顔されても……そうだ!

「一緒に来るか?」

ーーーーーーーーーー

『すごい、飛んでる!』

「ドラゴンだ。見たことないのか?」

『うん』

「と言うか名前を聞いていなかったな。俺はケイだ。」

『私、メリー。』


「魔王城に着いたらお前は隠れてろ」

『なんで?』

「お前は多分他の魔族に面識がない。出て来ても怪しまれるだけだ。」

『…………わかった』

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