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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

おねぇ聖女シリーズ

おねぇ聖女が凄すぎて、歴史書には残すことができません!3.厄災の対応

作者: 茂木 多弥

 私はエドガー・バルマー。王国に災厄が降りたという神の啓示を受け、勇者ハインツ様、魔導士モニカ、マリアと私が対応に向かっている。そして今、私は見たくない光景をみている……


「マリアさん! 右3体をお願いします!」


 私は聖女の護衛を担ってきた名家として、弓と槍を使いこなす訓練を受けてきた……後衛(こうえい)である聖女の盾として……

 

「まっかせて~! どりぁぁぁ!」


 勇者の指示に従って攻撃を始めるマリアが、光る(こぶし)化物(モンスター)に当てると、化物の体は四散(しさん)した。なに聖女が前衛(ぜんえい)やってんだ……白いドレスが返り血で真っ赤だぞ……


「いっちゃって~!」


 たしかに、マリアは言動(げんどう)は別として非常に強い。先程(さきほど)は「女の敵~」とか言いながら女淫魔(サキュバス)に腹パンしていたな。お前、男だろう……


「ふぅ~。終わったら綺麗にお掃除しなきゃ!」


 そして、マリアが聖なる光を放つと血染(ちぞ)めのドレスが白くなっていく。とてもシュールだ……我々にも無駄に力が湧いてくるのが悲しい……


「また、私達……出番ありませんでしたね……」


 モニカ殿が私に話しかけてきた。そうだろう、私もそう思っている……



 神が啓示した災厄は死者王(リッチ)だった。最後はマリアが死者王に馬乗りになり(マウントをとって)、相手を撲殺(ぼくさつ)していた。最後まで後衛の出番はなかった……そして、災厄が去った今、私は言わないといけないことがある。少しだけ心苦しいが国民の為だ……


「マリア……凱旋パレードの事なのだが……」


 こんなもの(マリア)を王国民に大々的に見せてはいけない。出会ったことがある屈強な兵士でさえマリアには怯えていた。このままでは王国が混乱に陥ってしまう……


「嫌よ。私パレードなんて出ないわ~」


 は? マリアは何と言った? 聞き間違えか? この男(マリア)が名誉のパレードを辞退するのか……


「こういうのは勇者と姫とのパレードって相場が決まってるの!」


 確かにマリアの言うとおりだ。勇者ハインツ様と婚約者である第一王女のクララ様がパレードをしたら、王国民は大喜びだろう。しかし、なぜマリアはパレードを拒否したのだ……


「それに、私が出ちゃったら皆が私の美しさに釘付けになっちゃうでしょう?」


 ああ……間違いなくマリアの凄さに皆は釘付けになる。美しさは別として……だが、断るとは意外に謙虚なのか……これなら「聖女の記録書」に載せても良いかも……


「パレードで(みんな)お酒飲むからガードが緩くなるの。真夜中の親善試合(ウロボロス)……うふふ、今から楽しみだわ~」


 前言撤回だ……絶対に記録書に載せてはならない……


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― 新着の感想 ―
[良い点] 不思議なところで常識的な態度をとるマリアさんに夢中です。 [一言] モニカさん、まだこの頃はエドガーさんの良き仲間でしたね(*´ω`*)
[良い点] 物理攻撃もお強いマリアさま。とても素敵です(白目) 真夜中の親善試合はどうなったのでしょう?笑
2021/10/12 16:53 退会済み
管理
[良い点] いけません! お腹が捩れて痛いです! 此処まで全くブレないマリア様を堪能しております。 聖剣エクスカリバーに夜の親善試合などなど、もう最高です。 回を追うごとに投げ遣り指数が上昇していくエ…
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