巡る物語 2
『午前1時発、星原行き、寝台特急は、0番乗り場より発車いたします。発車まで今しばらくお待ちください』
ドクドクと心臓の音が激しく鳴っている。鼓膜を破りそうなその音を聞きながら、息を整える。その列車に乗り込んだのは発車直後。駆け込み乗車はおやめくださいとのアナウンスが耳に痛い。
思うように働かない脳みそを叱咤して、空いている部屋を見つけて備え付けのソファに腰を下ろした。しばらくして、ノックと共に車掌が入ってくる。
「お客様、駆け込み乗車は他のご利用者様にご迷惑となりますのでおやめくださいませ。では確認させていただきます」
何が驚きかというと、その車掌の顔だ。顔全体に包帯が巻かれており、唯一覗くのは右の目のみ。車掌は徐にスマホを取り出すと、下から上へスクロールしだした。
「7号車24番、サトウ ショウ様。ご予約ありがとうございます。最後の旅をどうぞごゆるりとお過ごしください」
「は?予約?最後の旅って?」
訳の分からない単語にショウが戸惑っていると、包帯だらけの車掌は目元を笑わせて言った。それがゾッとするほど冷たい笑いで、背筋が凍る。
「後ほど痛いほど分かりますよ。私からは特にお答えすることはございません。それでは失礼します」
静かに閉められたドアをしばらく呆然と見ていたが、気を取り直して、辺りを見渡した。調度の取れたベッドやソファ、ローテーブル。そして、テーブルに置かれた古びたノート。
その古びたノートだけがこの空間に似合っておらず、ショウは疑問に思いながらも手に取った。
『〇月✕日 最後の旅だ。僕は君に何か残せただろうか。いつかまた会うことが出来るなら、また一緒に過ごしたい』
『〇月✕日 ここにきて初めて分かった。私は一人じゃないってこと。おとうさん、一人にしてごめんなさい。そしてありがとう』
『〇月✕日 愚かなことをした。疑って疑って、結局私は何をしていたのだろうな。君を不幸にした私を許してくれ。ああ、今思ってももう遅いのだろう。それでも思わずにはいられない』
どうやら列車を利用した人間か書いていったものらしい。それは感謝であり、懺悔であり、そして、最後の言葉のようだった。ここにきてショウは青ざめる。
「さっき車掌は何て言った?」
つぶやきに返してくる言葉はない。だが、ノートを読んだことで一つの可能性が浮かび上がってくる。
「もしかして、俺、死んだ?」
冷や汗をかき、瞳孔が広がる。落ち着いていた心臓の音が再びドクドクと脈打つのを感じた。
『ご乗車ありがとうございます。この列車はまもなく虹の橋を通過いたします。その後銀の沼、炎の洞窟を進み、最終星原到着となります。要所通過時は若干揺れを生じますのでご注意ください。それでは快適な列車の旅をお楽しみください』
聞いたこともない単語が次々とアナウンスされ、ショウは窓へと目を向けた。すると一時の揺れの後、七色に光る虹が幾重にもなって橋を作り、幻想的な風景が窓の外に広がる。
「何だ…これ…ここはどこだ??」
眩しい光が見えて、一瞬目を瞑る。そっと目を開けると、そこは暗い部屋の中だった。
「お前なんて産まなきゃよかった。そうしたらあの人だって‼」
憎しみの目を向けられてショウは部屋の隅で膝を抱えていた。容赦なく叩きつけられる手が、体中に痣を作っていく。
ああ、これは幼い自分だ。
ショウは降り注ぐ暴力から自分を守ろうと必死だった。守ってくれるはずの親は、その手で息子を殴り続ける。ようやく気が収まったのか、ショウがぐったりする頃、母親は部屋から出ていった。今日もまた、違う男の元に行くのだろう。
静まり返った部屋の片隅で、ようやく起き上がると、ショウは押入れに隠していた薬箱を引っ張り出した。2度ほど近所の通報で病院に搬送されたことがあり、そこで処方された湿布などを取っておいたのだ。出血したところを消毒液で綺麗にして絆創膏をはる。
児童相談所にもこっそり行ったことがあるが、すぐに母親にばれて家に戻された。普段おとなしそうな見目の母親はここぞとばかりに器量を発揮し、他人を騙すのだ。
ショウの周りに味方は居なかった。
「うわあ、あいつまた痣だらけだぜ」
「家で悪いことしたんじゃない?しつけよしつけ」
「いや、どう考えてもあれはしつけの範囲を超えてるだろ?」
学校では遠巻きにされ、友達もいなかった。とりあえず勉強だけ、知識だけ詰め込めればいい。昼食は水道水と菓子パンを一つ。生活費として渡されるわずかなお金で食いつなぐ。たまに担任の先生が弁当からおかずをくれた。楽しみといえばそれくらいで、学校が終わる頃には憂鬱になる。またあの家に帰らないといけないのか。
けれど、小学生のショウにとって、帰る場所はそこしかなかった。
「あ、雨…」
急に降り出した雨に、ショウは雨宿りできる場所を探した。しかし場所は住宅街。どこにも雨を凌げそうな場所はない。仕方なく雨の中トボトボと家路を急いだ。家に帰ると母親はまだ帰ってきていなかった。そのまま風呂場へ行き、洗濯機に来ていた服を入れてスイッチを押す。いつもは我慢する風呂も、今日だけは雨に打たれてどうしようもなく寒くて、ショウはシャワーを浴びた。ようやく温まり、替えの服を着て風呂場から出ると、リビングに母親がいた。
今日はショウに関心がないようで、テレビを一心に見ている。ショウは母親の気が変わらないうちに自分が使っている物置部屋へと引っ込んだ。ショウが使っている部屋は雑多に色んな物が積み上げられている。その一部を何とか片付け、寝れる場所だけを確保した部屋。物の中から発見した布団一式だけがショウの持ち物ともいえる。
ランドセルを開いて今日勉強したところの復習をする。宿題は授業が終わって放課後にするのが常で、家には持ち帰らなかった。
母親の気がいつ変わるかわからない状況で、勉強できないと判断したからだ。
「いつか必ずこの家を出て一人で生きてくんだ…」
いつの間にか虹の橋は終わり、ショウは今まで見ていた風景が過去のものであることを認識した。窓の外を見るとぼんやりと月が浮かんでいて、銀の沼地を照らしている。広大な沼の真ん中を静かに列車が走っていく。
ショウは中学生になった。栄養状態が悪いにもかかわらず身長だけはすでに170を超えていた。ひょろ長いショウを見て、新しく一緒になった同級生のサガラは、親に作ってもらったと大量の弁当を抱えて毎日ショウを構い倒した。
「何でここまでしてくれるんだ?」
「ん?いや、お前自分の顔見たことある?」
そう言うとおもむろにスマホを取り出してショウに画面を近づけた。そこには青白い自分の顔が映っていて、幽霊のようだ。
「こんな状態のやつほっとけっかよ。今にも死にそうな顔してんのに、無関心な奴らの気が知れねえ」
中学に入って3年間、ショウはサガラのおかげで生きていた。母親の暴力は相変わらずで、それにプラスして母親の付き合っている男からも時折暴力を受けることがあった。
痣だらけの体を引きずってでも学校に通ったのは、他人の目を気にする母親の見栄(学校には行かせてくれる)と、サガラの世話のおかげともいえる。
「へえ、ここがサガラん家か」
生まれて初めてショウは友達の家に来た。サガラの家はショウの家から歩いて20分ほどの所にあった。
「ちょっと散らかってっけどどうぞ」
家に入ってすぐに飛び込んできたのは、大きな動物だ。廊下で倒されたショウを見て、サガラがゲラゲラ笑う。
「お前、レトリバーに押し倒されるなんて体力なさすぎだぞ」
「いや、この勢いで前から来られたら誰だって押し倒されるだろ、って、こら、止めろよ」
顔をベロベロと舐められてショウはくすぐったくてたまらない。
「こら、コハク!お客さんに失礼だぞ」
その言葉に今度はサガラが遊んでくれると思ったらしい。ショウから離れてサガラの周りをウロウロとしだした。
「そこ洗面所だから、顔洗って来いよ」
「ん」
顔を洗ってサガラの後を2階に上がると、手前の部屋に入る。相変わらず物置部屋の自分の部屋と違い、サガラの部屋はシンプルに青で統一されたスッキリした部屋だった。
「何だ、片付いてるじゃん」
「そう思うだろ?クローゼットは開けるなよ?雪崩を起こすから」
「何詰め込んだんだよ」
「秘密だ秘密。そこには男のロマンが詰まってる」
「訳わからん」
「ゲームしようぜ?何がいい?」
「いや、俺ゲームしたことねーし」
「じゃあ簡単なのが良いな。これはどうだ。テニスできるぜ。操作はこのボタン押しながら振る」
初めての体験でショウは浮かれていた。楽しい時間はあッという間に過ぎていく。夕方近くになって、そろそろ帰ろうかと考えていると、玄関の方で話し声が聞こえた。
「あ、母さん帰ってきたみたいだ」
「マジ?俺、お礼言いたい」
階段を降りると、丁度リビングに続くドアを開けようとしている女性と目が合った。
「あら、お友達?」
「こいついつも話してるショウ」
「ああ、この子が!いつもお世話になってます」
「は、初めまして。あの、いつもお弁当ありがとうございます!」
「ん?お弁当?」
「はい。いつもサガラが持ってきてくれて、俺スゲー助かってます」
「…そう。良かったわ。何か食べれない者とかあったら遠慮なく息子に言ってね」
「はい。あ、そろそろ俺帰るね」
「ん。気ぃ付けて帰れよ」
目を開けると、いつの間にかベッドに横になっていた。腕時計を見ると針は6時を指している。窓の外を見ると、既に銀の沼地は過ぎ、赤い炎が間欠泉から至る所で拭きあがっている。その間を這うように列車は進んでいた。
「お前今日熱あるんじゃねえの?いつもの青白い顔が赤いぞ?」
「そうかなあ。昨日勉強しすぎたかな」
中学三年になっても、ショウとサガラはつるんでいた。昼休み、いつも通り食堂でサガラが持ってくる弁当を食べていると、そう言ってサガラはショウの額に手を当てた。
「食べたら保健室行くぞ?」
「食って寝たらよくなるよ」
「あほか。風邪は万病のもとなんだぞ。それに思ってたより熱い」
「お前は俺のおかんか」
「まあ、実質おかんだな」
二人でケラケラ笑いあうのもいつも通り。その後保健室に行って熱を測るととんでもなく高かった。
「39,2…。サトウ君、君どうもないの?」
「いや、風邪なんていつものことだし、ほっとけば治りますよ」
「とりあえず午後の授業は休みなさい。はい、そこ。ベッドに寝る。悪寒はないわね?」
恰幅の良い保健の先生に押し切られ、ショウは空いているベッドに横になった。あれよあれよという間に氷枕と冷えピタをされる。
「サガラ君は授業戻りなさい」
「え、でも先生。俺実質こいつの保護者で」
「あほか。ここで寝ているサトウ君の為にも授業のノート取っとかなくていいの?」
「先生戻ります。ショウをよろしく。ショウ、ゆっくり寝るんだぞ」
最後まで保護者気取りのサガラを見送って、保健の先生が呆れた顔でショウを見た。
「まあ、構ってしまう気も分からなくもないけどね。担任には連絡入れるわ。家にはどうする?」
「家に連絡はしないでください」
「ん。分かったわ。よし、それじゃ寝なさい」
ショウは優しい世界があることを知った。保健室には以前にもお世話になったことがあり、家庭の事情なども把握しているらしく、先生は無理強いをしない。それだけでもショウの心は救われていた。
深く眠ったようで、部屋の時計を見ると既に4時を少し過ぎていた。
「あら、起きた?熱測らせてね。37,8か…。帰れそう?」
「はい。少しすっきりしました。ありがとうございます」
「これ、解熱剤。もし熱が上がって痛みとかあるときに飲んで。飲むときは悪寒が落ち着いて熱が上がり切ってからね。あと、補水液と栄養ゼリーも」
「良いんですか?」
「生徒の体調管理は保健室の務めですから。内緒よ」
保健室の先生にお礼を行ってから教室に向かっていると、見慣れた顔が前から手を振って近づいてきた。
「ショウ、具合は?」
「サガラ、悪いな。荷物持ってきてくれたのか?熱は少し下がったから大丈夫」
「家まで一緒行こうか?」
「ううん。もしサガラのことが親にばれたら、あの人何するか分かんねーから」
最後まで心配するサガラと校門で別れて、ショウは先生に貰った補水液をチビチビ飲みつつ歩を進める。景色が急に優しく見えて、ショウは涙目になった。この世界がずっと続いたらいいのに。
間欠泉を過ぎると、景色は草原に切り替わった。どこまでも続く草原。時計の針は10時を過ぎた頃。浮き出る草原と続く闇にショウは、再び目を閉じた。
カシャン…。
夕方、学校が終わって家に帰ると、母親が付き合っている男がリビングにいた。その足元には赤い液体が広がっている。そして、そこに横たわっていたのは…
「かあ…さん?」
既に息絶えているのか、人形のようにピクリともしない。男がショウに目を向ける。その眼は笑っているのに凍るように冷たい。ショウは震える足を叱咤して玄関から外へ出た。後ろから男が叫びながら追いかけてくる。
何事かと目を丸くする住人達の視線をすり抜けて、ショウは必死に逃げた。
気づけば人通りの少ない路地裏に来ていた。ドクドクと脈打つ心臓と、悲鳴を上げる足。どうにか逃げようと必死にもがいているのに動かない思考。
早く逃げてニゲテ逃げてニゲテ…
男の奇声が近くで聞こえた。振り返る間もなく衝撃。何が起こっているのか、ショウは分からなかった。
ドスッ
背中に伝わる衝撃と共に激痛が走る。何度も何度も焼け付く痛みに悲鳴を上げる。必死にもがき、そうしてたどり着いた先には駅があった。闇の中にぽっかりと浮かぶホーム。
焼け付いた背中が不意にスッと軽くなる。今なら逃げれる。止まっている列車に辛うじて乗り込んだ。
ドクドクと心臓の音が激しく鳴っている。鼓膜を破りそうなその音を聞きながら、息を整える。その列車に乗り込んだのは発車直後。駆け込み乗車はおやめくださいとのアナウンスが耳に痛い。
思うように働かない脳みそを叱咤して、空いている部屋を見つけて備え付けのソファに腰を下ろした。
どこからかすすり泣く声が聞こえる。その声は、とても懐かしくて、とてもやさしい。目を開けると、ショウは自分を見下ろしていた。寝ているように見えるのに、死んでいると分かる。そう、自分は死んだのだ。
横に居るのはサガラとサガラの母親だ。サガラはずっと泣いているらしく、横で母親が支えている。部屋の入り口には警察官が立っていた。
「なんでだよ。なんで…」
先ほどから繰り返されるそれ。何でかなんて自分が聞きたい。家に帰ったら母親が刺されて死んでいた。そのとばっちりを受けるように自分も刺された。
何が悲しくて死ななきゃならない。まだ中学3年だぞ。高校入ったらバイトして、金貯めて家出る計画してたのに。
「そんなに泣いてたらショウ君が困るわよ。大体、あんたも大概だからね」
「うっ…」
「あんた、ショウ君のこと、弟と重ねてたでしょ」
「…」
「うちの子は先天性の病気で死んだのよ」
「わかってるよ。でも、本当にほっとけなかったんだ。会ったときに瘦せっぽちで、今にも死にそうな顔してるのに、誰にも頼れないでさ。弟に出来なかった分、なんかできないかって思って。弁当だって、あいつが喜ぶ顔が見たくて毎朝作ってたんだし」
「自分が作ってることも隠して。本当にバカよねあんたは」
やっぱサガラは良いやつだった。弟と重ねてたからなんだ。弁当をサガラが作っていたのは衝撃だったけれど、それで救われた自分がいる。もう一緒にふざけたり笑ったりできない。それだけがサガラとの心残りだ。
「俺、バカだよ。でも、中学で人生で初めてできた友達だったから。大切にしたかったんだ」
「あんたも、小学生までは虐められていたものね」
「ショウに比べたら俺が受けてたいじめなんていじめに入んないよ。ショウのほうがよっぽど…」
「辛かっただろうに。弱音一つ吐かないで頑張ってたんでしょう」
「高校行ったらバイトして金貯めて家出るって、ずっと言ってたんだ。もうすぐ、もうすぐだったのに」
力なく肩を落として語るサガラの前で、ショウは涙をボロボロとこぼした。人生で初めての大粒の涙は死んでからだけれど、それでも止めどなく流れるそれを、ショウはそのままにした。
一人でも自分を大切に思ってくれた人がいた。それだけで、十分だ。
『〇月✕日 サガラへ、俺にとって、中学3年間はサガラに会えたことで生かされたと思ってる。本当にありがとう。これで俺の旅は終わる。またどこかで会えるなら、仲良くしてほしい。それじゃあ、また。ショウ』
伝えたいことはたくさんあった。けれど、書いた言葉を見て、ショウはプッと笑う。
「サガラ、俺の感謝の気持ち、ちゃんと受け取れよ」
『ご乗車ありがとうごさいました。終点、星原、星原。お降りの際はお忘れ物のなきようお願いいたします。皆様の旅立ちに幸多からんことを』
そこは無数の星が瞬いては消える草原。ホームに降り立ったショウは辺りを見渡して、その光景に暫し魅入っていた。
しばし光景を堪能していると、自分の体が光に包まれていく。暖かいそれに、ショウは目を閉じた。
「ぎゃあああああああ」
焼け付く痛みに男はのたうち回る。ただれていく皮膚の焼け付くような痛み。星原行きの包帯の車掌はホームに降りるなり転げまわった。それは業火。光に焼かれる様は、まるで醜悪。
ショウも、その母親もこの男に殺されていた。そして、他にも複数の殺人を犯していて…。その焼け付く痛みは、因果応報。これまで殺されてきた人々を襲った痛みそのものが、男へと還っただけ。
自分の業火に焼かれながら、男は消えることのない苦しみの中地獄へと堕ちた。
「どうした?」
「ん?ああ、なんか長い夢を見てた気がする」
うららかな春に日差しに、公園の木の下で転寝をしていたらしい。大きく伸びをして隣にいる大男を見た。そちらも視線に気づいたのかこっちを見てくる。
「ねえ、シュウヘイ、輪廻ってあるのかな」
「何だ急に」
「何となくね。だってさ、私とシュウヘイって、絶対どこかで会ってる気するもん」
「そうだな。とりあえず弁当食うか」
「え、今日は何?」
「唐揚げ、卵焼き、サラダ、ウィンナーと…」
「今日もシュウヘイのお弁当食べれて幸せ」
「そうだな。俺もお前と一緒に食べれて幸せだ」
命は巡る。生まれては死んでいく。これはそんな私たちの巡る物語。