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ドS、奴隷を買う

今日の高禍原(一歳)


兄(5歳)「おい王子!どうやった!またおやつにワサビ盛ったな!?」

高禍原「あー?」

兄「あっそ!今日のミルク飲ませてやんないぞ」

禍「おー?」

兄「そのしわの寄せかたやめろよ…はっ!ベビーベッドにクモの巣が張っている…!あぶね!こいつ全然かわいくねぇ!」

禍「うー」

兄「天賦の才があるからもう俺より意地が悪いなこいつ…!?」

禍「きゃ!きゃ!」

兄「スネアトラップ…パパじゃん…」

 「ハイハイ…力があって出来れば戦闘技術のある者。種族は問わない、と…他にはございますか?」


「見た目は誤魔化せるとして…最低でも計算が出来て文字も書けると有りがたいな。性格も従順…控えめだと…まぁそこまでは望まない」


「ハイハイ!ハイハイハイ…居ます!いい子が居ます!性格は従順とは言えませんがそれ以外なら最高ランクだと大陸一の調教師のお墨付きですよ」


 実際どうなのだろう。勝手に識字率が低く戦える者が少ない世界だと思っていたが、文字はともかく買い物程度の計算と獣と戦うくらいの技術を持つ者ならいくらでもいそうだと今更ながら思ってしまった。それに大陸一なのに性格は調教出来てないじゃないか。


「…ま、まずは確認するか」


「おーい!ライオネル、リューズ。お客様だぞ」


 呼ばれて来たのは高潔さの滲み出る蜥蜴とライオンだった。普通に奥から歩いて来たところを見るにどちらか、或いは一、二を争う高名な調教師二人といったところだろう。この店は城の近くに建っている訳だから以外と大手なのかも知れない。


「…」


 それにしても僕程ではないにしろこの威圧感、まるでブランド物から染み出す様な高貴な雰囲気。ほんのちょっぴりだが腹が立つ。


「それで、どちら…いえ、両方なんてどうでしょう?」


「ん?あぁどっちの奴から買うかって事か…変わったシステムだな。いや普通なのかも知れないけど僕はこの世界の調教師なんて知らないからな…」


「??何を仰っているんですか?当店最高の奴隷がこの二人でございます。調教師は(わたくし)です」


「はぁ…?いや…相当いい家の…うーん」


 醸し出す雰囲気からその辺の有象無象共とは生まれから育ちまで違うと分かるのだが…奴隷と紹介されると明らかな失敗…というか既に自由過ぎて買いに来た貴族とかにしか見えない。取り敢えず大陸一のやつにチャンスをやる。


 「逃げ出さないのか?それとこんなのどっから拐って来たんだ…絶対身バレするじゃないか」


 前者に関してはどうせ魔法が有る世界だ。問題無いだろうが問題は後者だ。立派そうな名前だし身バレしたら種族総出で取り返しに来るだろ…だとしたら勇者を演じなくちゃならない…金を払って善人を演じるだって!?どんなやつだ。ほら高貴なやつ同士アイコンタクトしてやがる。店主がアイコンタクトで止めた!なんで通じる!?


「奴隷には奴隷印という物が刻まれるルールでして、問題ありません。身バレも問題ありませんよ。なんたって21年手塩にかけて育てて来ましたからね!子供みたいなものですよ」


「ぐ…と、年。こいつらは何歳だ!?」


 黄金の右足が疼く…僕の奴隷概念を破壊したこいつに罰を与えたいと疼くッ!


「今年21になったばかりでございます」


「不合格!」


 黄金なんて言ってるが実際に人を蹴ったのは初めてだった。今までは自分では手を出さないやり方だったからだ。感想としては快感でした。それと同時にマスクの下から奴隷二人を制す意志の強い目に不快感を覚えた。


「分かってます。分かってましたよ…最上級の奴隷を集めて人工受精した後一から育てたら愛情が芽生える事くらい…!えぇ、瘴気で亡くなった二人の親の代わりに育てましたから尚更ですよ!今年勇者を召喚すると知って覚悟を決めて奴隷印まで刻みました…全て商売と平和の為に良かれと思っての事なんです。どうか役に立たせてあげて下さい!」


「お前…瘴気って何?詳しく」


「教えたら買ってくれますか?」


「いくら?」


「金貨70枚です」


「買う!」


「では銀貨3枚で非調教、反抗的な奴隷をサービスさせて頂きますがどうでしょう?」


「買う!」

どーも山田です。

主人公がゲスなのは仕様です。治りません。

次で主人公パーティーが集まる予定です。

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