高禍原スレイヤー
「うん。頑張って!水田君。応援してるからね」
「ありがとう高禍原。明日石川さんに告白するよ」
高禍原 王子 20才 大学生 自称ドS
現在友人の水田君の恋の悩みを解決。会話は石川さんにも聞こえる様に2台目のスマホで石川さんと通話中。
しかし吉田君も石川さんと通話中だった。吉田君は最強の覚悟の持ち主だった。
現在は夏。虫が大量発生する季節だ。小さな虫だろうが大きな虫だろうが大群が群がっている光景は大体の人にとって耐え難い物だろう。実は今夜蜂蜜等の虫が集まりそうな物を自分の大学に仕掛けに行く予定がある。ゴキブリを見ただけで失神する佐川さんの反応なんてとても気になる。残念な事に明日僕は休みだけど荒海君が動画を撮ってくれるだろう。
これは知る由も無いが仕掛けの近くを通りかかった人が全て舐めとって不発に終わった。
次の日。
「1890円になります」
「はーい…あ!小銭がっ!」
本屋で本を買う。ついでにわざと落とした小銭を20年間磨きあげた技で落ちる前に蹴り、カウンターの下の隙間に滑り込ませる。
「あ、すいませんとっ「11657円のお釣になります」
店員の足元からは小銭が当たる音しか聞こえない。地面には落ちていない様なので全て足に積み上げたらしい。後小銭はお札になって帰ってきた。
「くそ…僕が大学生になった辺りからだ…!どんどん住民が僕に対応できる様になってきている!」
高校生まではどこに行っても怖がられる程だったのに気づいた時にはもう可愛がられているかの様な錯覚を覚える対応を受けていた。
「そろそろ都会にでも…」
そう思いつめる程に最近は人の悲鳴や怖がる顔を見れていなかった。
「ん?こんな本買ってない筈…はっ!こ、今度は一体…僕はどんなあしらい方をされるんだ!?」
思わず落としてしまったが本のタイトルが王国を救え!などという絵本にでもありそうな幼稚な物だとわかり一旦冷静になれた。
「…よく見たら小さな本だ。間違えて入った…とかか?」
何もしない訳にはいかないので何かに警戒しながら手に取ってみる。表紙には穏やかそうな気候で城とその周りに街というデザインで決して面白そうではない。
開くと何も印刷されていない紙だった。
「は?なんだこれ?」
その時後ろからトラックと思われるぶるるんという音がして反射的に振り返る。
「なっ!」
ここ3階だぞ!と続ける前に目の前が真っ暗になった。
どーも山田です。
本当は狐魂ですがなろうの姿という設定の名乗りです。
本作品は残念ながら更新が遅いです。理由はこんなタイトルなら読者数はどうなるのか?と気になって予定返上してしまったからです。
因みに狐魂の方の作品では現在隕石が落ちてきています。