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短編集

臨死

  眠ることばかりを考え、どうしようもなくなってしまう。

 頭は散切り頭の失敗作、目はこめかみパイプカット猫のような目、ハナはダンゴムシが奇声を叫んで歪んでいるようだ。・・・おまけにダセえ黒縁メガネ。

 

  そこには過去に生き返った犬が居る。

 だが、彼は本当にこの世から戻りたかったのだろうかと考える。

 でもまぁ、君とこうしてグラスを交えればそれでいい。

 そう、「血清を入れてドーン!」というそいつの思いつきアイディアにて生まれるハプニングで始まり、生まれつきの症状さえも治しちまいやがった。

 たちまち、新たな誕生を宿すこととなる。

 

  生還日は1997の8の8と記載。

 

 んで、そいつが死ぬときに爆発を見たんだって言い出した。

 そうした臨死体験を聞かされて私は何故、貴方が宗教を信じて科学を信用してないのかと甚だ疑問が残った。

 

  犬は腐れ犬として誰も相手にしてくれはせず、夜間に台所を走りただ不安を持ちつづける真っ暗な犬だ。

 「あっちは生、こっちは死。」


  私は宛も見つからずにただ、生活は困窮した貧乏学生とほぼ変わらなくただ払うだけのつまらない人生。

 払うほどに、払う分だけ、払った先に不安という抱きを抱え真っ暗闇へとトボトボ歩いてく。

 

  不可解な事件という点では一緒なのだが、そいつは違う別件同士が重なっているだけで、関係ない。

 「ズッシャーンっ」と雷鳴のような音と共に転がり、何事もなかったかのように振る舞おうとする姿が写りこんできて、操り人形を想像する。

 私は死んだ?光を見た?ルールを破ってまで結果を出そうだなんて、そいつは黙って見過ごすわけがない。

 

  治す血清が欲しけりゃ、俺を雇えとでも言いたそうだ。

 そいつは酔っ払っていて、戸を開けたままにして出て行っちまったしよ。

 心の中は不安と不安が呼び寄せるにゃあ不安の二文字。

 そんな猫の1日だけが改札駅前にて出向いて来るのだが、何度も引き返すはその憚りながらも行動を来たす、そのイレギュラー反応がまるで操り人形のようでして。

 

  全ての金は奴らの物で、俺にはびた一文くれやしない。

 面接に行った雇われ側の身になってて、少しナーバスになってるんだろう。

 ヘイトの永久ループが連なり、この尺度を長くさせてる。

 彼には不可解な小さい点が無数にあって、何かが違う。

 あらゆるものが見える、聞こえてくる。そして、あなたは怯えている。

 そこで何故、赤い布なんだ。

 

  考えてはいけない。考えてはいないよ、信じてくれ。

 私は死んだ時、どっか(地獄)に行ったんだ。

 相手はそそくさと去っていく。

 

  頭の中を空っぽにしてただ目に入る机。机に残る傷跡をずっと見つめ、回想の中へ浸る。

 何もしたくはない、何もしなく、なくなって、何もない、どうでもいいかという悟りの境地に達す。幸福は何処にあるんだよ、とカツラのおっさんに言うた。


  ファミリマートへ出向いて少し息抜きに出かけに行くことにした。

 静けさの残る店内に私は棚の商品を取ろうとした瞬間、真っ暗闇に。

 

  クソ緊急システムが作動してみんなダメになったんだ。

 辺りを見回してどうにかしてくれという思いで精一杯の力で停止した扉を叩いてこじ開けもした。  が、彼はトラウマが起因したせいで人間の人智を超えた処理が働いてしまってどうしようもない状況に陥っている。

 

  不自然な点が無数にも存在しているのが原因なのか?

 彼の悪夢が起因してこれ以上過度の働きを起こしてはならない。

 

  他の人が落としたラジオ機器から発するのは「トラウマを共有できるクラウドソーシングサービスが配信されました」という話だけ。

 そこから先は何者かにかき消されてしまって私には未だに暗闇しか見えてこない。

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