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ひとときの安心


「ほほほ、恵さん。帰るときは電話をかけておくれ。いつもの男が迎えにくるかのぉ」


やがて、TOTOはそう言い残すと朝日とともに帰っていった。

サナはもはや半分意識がない状態だったが、由香と恵は元気にむかし話にすっかり花がさいている。

おぼろげに携帯を見る。


「ユキは、ここにいます。はやく戻ってきて」


真田には、そうすぐに返信したが返事は返ってきていない。彼は、いまどこでユキを探しているんだろうか…。(私がユキだったみたいよ)そう言ったら彼は信じてくれるだろうか…普通は信じない…。

真田なら、サナの頭がおかしくなったと本気で心配しそうだ、とサナは思った。



それに…


彼は、さなやんの記憶をどこまで取り戻したんだろうか…。メールの感じからは、自分がさなやんであることに気づいていたみたいだった。


「ユキ姉、今日ここに居てもいい?」


由香が急に話しかけてきた。サナは「別にいいけど…なんで?」と問いかける。


「なんか…帰るの怖いし。それにユキ姉といると安心するの…」


「そっかぁ。いいよ。でも夜はわたし、お店いっちゃうけどいい?」


「うん。待ってる!」


由香はそういうとちょっと、ホッとしたような表情になった。サナは、由香を見ながら彼女のことが心配になった。


由香は、どこで記憶をすりかえられ、その当事者は今も由香を監視してるんだろうか…と。

だが、あの用心深いTOTOがなにもせずに帰っていったとうことは、ココは安全な場所なんだろう…



サナは全体像が全くわからないので、なんとも言えないが、なんとなく自分にも危機がせまっていると思わずにいられなかった。


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