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衝撃のひとこと


橘はその夜、きざみにいた。


池袋にある居酒屋だ。勿論、サナとの待ち合わせの為だ。彼女は夜の2時ぐらいになりそうと話していたので橘は2時きっかりに店に入った。店内は比較的空いている。席をみれば水商売風の女と若者数人しかいなかった。


店員に席に案内され、橘はビールと枝豆を頼んだ。


カラランー


ちょうどビールに口をつけた時、居酒屋の扉が開く音がした。橘が振り返ると走ってきたのか息を整えながらサナが店に入ってきた。

前は、キャバクラとしてのサナを見たので実際は幼いんだなと橘は感じた。ヒールも履いていないので一回り小さく見える。だがその美しさはそのままだった。


「こっちや!」


橘は手を上げる。サナはそれを見てゆっくりと席に向かってきた。


「遅くなって、すいません。」


サナはそう言って頭を下げた。橘は「ええ、ええ」と言ってとりあえずサナに飲み物を進めた。サナはウーロン茶を注文した。


「…しんちゃん、行方不明なんですか?」サナは注文するなり橘にきいた。落ち着いた声をだしているが目は不安そうだった。


「いや、それは大げさやった。真田さんは…おそらくユキを探しに行った。」


「え?」


サナは驚いて声をあげた。橘はそれはそうだろうと思った。確か真田の話では、サナと一緒にユキを探すと約束していあからだ。ただ、サナが真田と連絡がとれていないと聞くと橘は、それが不思議だった。


「喧嘩とかではないんだけど…ちょっといろいろあって…」


サナは土日と月曜日のことを思い出す。橘はまた間が悪いな…と心で思った。まずは、雪という女から聞いたことを話す。そこには若干だがサナも関わりがある話だった。


「この前な…。実は新宿でキャバみたいなところに行ったときなんだが、雪という娘にあったんや。あ、もちろんユキちゃうで。ただその娘が…さなやんとユキに会ったことがあるって話をしだしたんや…」


「え?それはどういうこと?」


橘は、そこでユキと同じ店で働いていた女の子だと説明した。サナは橘が思ったほど驚かなかったが不可解な質問をしてくる。


「あの…聞いていい?その娘…ユキのことなんて言ってた?」


「あ?ああ。なんかな、みんなに慕われてたみたいやった。ナンバー1なのにみんなに優しかったらしいわ。特にさなやんにはすごかったようや…」


サナはその言葉を聞いて、なにか考えているようだった。橘は質問の意図がよくわからなかった。


「すぐ切れたり…とかはなかったのかな…?」


「…サナちゃん、なんかあったん?」


やけにユキのことばかり聞きたがるサナに、橘は疑問をもち質問には答えず聞き直した。サナは、ハッとするがやがて橘が驚くべき答えが返ってきた


「昨日ね…ユキが私の家に来たの…」


「はっ!!?」


橘は瞬間に大声をあげる。それは橘の予想を大きく上回った衝撃の事実というやつだった

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