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契約完了



サナは驚きで声が出なかった。


「さなやん」その名前が出た時の驚きようったら、自分でも想像できない。ここまであの日記のユキとさなやんが絡んでくるとは思いもしなかった。

ということは、サナはユキより先にさなやんと会っていたことになる。もちろんこちら側としては、会った記憶はないが。


「…なんでTOTOさんはそんなこともで知っているの?」


サナは素朴な疑問を返す。TOTOはニコっと笑い


「それこそ、そのハンカチじゃ」


と、TOTOは先ほどサナに渡したハンカチを指差す。


「詳しいことは言わんがのぁ、いってもわからんと思うからじゃが…その「さなやん」という男の携帯には、そのハンカチと同じものが仕組まれていたんじゃ。だから彼の身の回りで起こったことは、全部わかる、というよりその人生がわかると言った方がいいかもしれんがの…」


サナはハンカチを見るが、特になにも変わったところがない。あえていえば少し湿気ってる感じはしたが。


「まぁ、それはいい。信じるか信じないかはサナさんに任せよう。で、話の腰を折ってしまったが、その5人のその時の記憶は消そう。すこし消える記憶の範囲は広がるかもしれんがの…」


「できるの!?」


サナはまた驚く。いくら最後までいってないとしてもあいつらには自分の体の記憶が残っているはずだ。それがなによりも嫌だった。


「さて、ここからが最後の条件のツメだ。まず、わしのバーに来てもらい疑似恋愛してもらう相手のことは、任務が終了次第、切ってもらう。それ以降は一切連絡はしてはいかん。それと、2年間は日本に戻れない」


サナはうなづく。それなら簡単だ。真田ならいざ知らず、これから会う男のことなどどうでもいい。さくっと捨ててやるとサナは思った。


「その2年間って、私はフランスにいきたいけど…それはいいの?」


「もちろんじゃ。だが、あまり日本と連絡はとってはいかんぞ。」


サナはすこし迷ったがそんなのいくらでもごまかせると踏んだ。

これなら、なんの迷いもなかった。


ユキのようにさなやんを失うこともない。真田にフランスに来て貰えばいいくらいに勝手に考えていた。ただ、さなやんとユキは気になった。自分を助けてくれたかもしれないさなやん、それにユキ…



「では、契約はこえでしまいじゃ。わかっていると思うがこのことは誰にも話してはいかん。話すとすぐわかる。それを肝に銘じるのじゃ。それと契約内容を破るとそれも終わりじゃ。詳しくは話せんが、死ぬと思ってくれて結構じゃ」


サナは、あまりその部分は聞いていないのか軽くOKっとだけ言った。








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