狙う的は――
――引き続き神がお送りします。
実はですね、現在の状況は先程とは若干変わって来ています! ではまずはそれぞれが誰と合流したor逸れてしまったのかを説明しますよ?
月光⇒霧平と逸れ、涼月・一ノ瀬と合流。
霧平⇒月光と逸れ、境内をうろうろ。
星倉⇒女子達(+熟女)と逸れ、木陰で一息。
瀬戸は変わりなし、と言ったところでしょうか。それにしてもどんどんバラバラになってしまいますね……果たして彼らは無事、合流することができるのでしょうか?
ではまずは、この組から見て行きましょう――。
〈~一ノ瀬・月光・涼月~〉
「――あれっ? 月夜、雪雛と一緒じゃなかったの?」
合流してすぐ、涼月が浮かんで来た疑問を月光に尋ねています。月光からすれば当然のように涼月の隣にいる、謎の少女の方が気になるでしょうが。
「途中で逸れちゃったのよ。……それより、その方は?」
「――申し遅れました。私は東雲高校の生徒会書記に務めております、一ノ瀬悠です」
きっとこれが『名刺』の代わりなんでしょうね! ……ふと思ったんですけど、苗字で呼ぶとちょっと違和感がありますね。やっぱり名前で呼びましょう。え? どうでもいいとか言っちゃ駄目ですよ?
「へえ」
おっと! 月夜が悠の挨拶を「へえ」の一言で片付けました! しかし対する悠は顔色一つ変えず! やっぱり大人の対応ですねぇ……生徒会に所属するとなると、生徒からの意見・要望を波風立てずに処理しなくてはいけませんものね。
それともあの会長が悠をここまで成長させたのでしょうか?
「っていうか咲夜こそ、瀬戸はどこ行ったの?」
「私も逸れちゃって……」
ちなみに咲夜は先程、鼻緒が切れて身動きが取れなくなっていましたが、予備の下駄を履いて復活! しています。いやあ……用意周到ですね。普通予備の下駄なんて用意します?
……とまあ、咲夜の女子力が桁違いということも判明したので、次の組を見てみましょう――。
〈~雪雛~〉
「――……もしかしてさっきのモテ男?」
「は?」
おやおや、どうやらこちらは冬馬と当たってしまいました! 雪雛の声のかけ方については『マツリ』の延長線上なので許してあげて下さいね……。
それにしてもボケの真髄を行く雪雛と、人生の大半はツッコミで生きて来たような冬馬(※私のイメージ)が……これは一触即発でしょうか!?
「……何してるの?」
「何って別に何もしてねぇよ」
ふ、二人の間に流れる空気が怖いです……。雪雛は元々、ちょっとだけ目が釣っているので睨んでいるようにも見えますし……。
「……もしかして――迷子?」
「別に……。そっちは?」
「……迷子……ぷぷっ」
「俺の話聞いてねぇだろ!?」
やっぱり冬馬が雪雛に振り回されてしまいそうですね。ボケ×ツッコミ……雪雛と瀬戸を見ているみたいで面白いです。もっとやれもっとやれ! い、痛いっ! 何か冬馬に睨まれてる気が……!
「……空なんて睨んで何してるのかしら? もしかして可哀想な子なの?」
「うるせぇよ!」
――とまあ、多少のいざこざはありそうですが、仲良くやってくれるでしょう。さて、では次の組を見ましょうか――。
〈~瀬戸~〉
「――はあ……」
こちらは瀬戸、咲夜と悠(しかし主に咲夜)と逸れてしまったことにより、怖いくらいに落ち込んでいます。へっへー! ざまあ見ろー!
………………はい、調子に乗りました。
「皆どこ行ったんだよ……」
今思えば、帰宅部+冬馬達メンバーの中で単独行動中なのって瀬戸くらいですね。無事に他のメンバーと合流してくれると良いのですが……何せこの人の数ですからね。
でも瀬戸……実は冬馬を囲んでいた女子達(+熟女)に近付いていることを知りません。って言っても瀬戸は彼女達のことは知らないんですけどね!
「咲夜って携帯持って来たのか?」
誰にとも無くそう呟く瀬戸。これは神である私だけが知っていることですが、咲夜は予備の下駄を持って来ていても、携帯は持って来てないです! ドンマイ瀬戸!
見るからに正統派の咲夜でも、こういうところは「帰宅部だなあ」って思っちゃいますよね。肩関節を外されそうですが。
おっと! 今度は別の組でまた動きがありましたので、そちらに移ります――!
〈~冬馬・雪雛~〉
――こちらは一触即発オーラを振りまいている冬馬・雪雛ペアです。どうやらお互いの事情を説明して一緒に行動を始めた……はずが――
「……見てモテ男、射撃よ射撃。あれで祭りを楽しみましょう」
「何か『祭り』の発音おかしくねぇか?」
どうやら雪雛が(別の目的で)射撃を楽しみたいようです。いくら射撃用とは言え、あんなものを雪雛に持たせたら人類存亡の争いが始まりそうですね。
それより呼び名が「モテ男」って酷いですね、ネーミングセンスとか。
「……ほらモテ男、一回でいいから撃ちましょう。折角の祭りなのだから」
「だから祭りの発お――」
「――……おじさん、一回お願いします」
「あいよっ! お嬢ちゃん達、お似合いだねぇ!」
あっ雪雛の血管が……。
全国の射的屋の係員さん、露骨な呼び込み・声かけは危険ですので決して行わないで下さい。ご自分の身を優先しましょう。
さてさて、という訳で雪雛の射撃大会が開幕しました! まず初めに狙うは同い年くらいのカップル! ゆっくりと狙いを定め……今、指を引――
「――どこ狙ってんだよ!?」
ああーっと! 冬馬のストップがかかったぁーっ!
銃口を地面に向けられた雪雛選手、盛大な舌打ちをしています。それに対して冬馬レフェリーは「何でだよ!」とでも言いたげですね。分かります。
「……逃した」
「だから何を狙ってんだよ!」
「……そんなのリア充に決まってる」
全国の彼氏、彼女をお持ちの皆様、後ろ……狙われてます。
「景品を狙え! 景品を!」
――という訳で、雪雛の射撃大会が開幕したようで閉幕しました! ここから先は景品を狙うだけという、何の発展性もないゲームが始まります! 続く。
なんちゃっ――い、痛いですって! 分かりましたから! 早く続きもお知らせしますから! だから石なら川に投げて下さい!!




