表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/18

10)自己紹介党 フキ派

 コータク「そろそろ来るかな………」



 右手にはめている腕時計を見ながら、コータクが呟いた。



 ジョズ「ジェノ先輩の時もそうでしたが、呼ばれてから来るまでがやけに早いですよね?」



 実際、ジェノはコータクに呼ばれてから5分もかからずに来ている。今回も、コータクが呼んでからまだ3分程しか経っていない。


 それを疑問に感じたジョズの発言に対して、コータクが答えた。



 コータク「あぁ、アイツ電子音楽サークル掛け持ちしてんだよ。普段は校舎にいるから、呼んだらすぐ来るって訳。ちなみにオレは野球サークル掛け持ちしてる」


 ジョズ「電子音楽?」


 ジェノ「要するにシンセサイザーの類を扱い尽くすサークルってことだ」


 コータク「あとジェノは月・水・金が卓球で火・木にボクシングやってる。っと、どうやら着いたみてーだぞ」



 隠し通路を歩く足音を聞いて、コータクがそう言った。


 それを聞いて、ジョズは体を強張らせた。コータクの言った『マトモ』が、信用出来るものとは限らないからだ。



 ジェノの心の声(警戒し過ぎだろ、コイツ)



 ジェノがそう思っていると、ふとドアをノックする音が聞こえた。



 コータク「おー、入っていーぞ」



 コータクがそう言われて入って来たのは、一人の女性だった。


 その女性に対してのジョズの第一印象はというと、



 ジョズの心の声(何と言いますか……まともだとかまともではないとか以前に……この人本当にテロリストなのでしょうか?)


  身長はコータクと同じ位で女性としては高めだが、顔立ちは身長の割にやや幼い。さすがに小学生や中学生と間違われることはないだろうが、高校生と言えば信じてもらえるだろう。


 体つきは全体的に細目だが、肌のツヤもよく柔らかそうで、痩せぎすという感じはしない。着痩せしているだけで、スタイルそのものはいいのだろう。


 服装は半袖のブラウスに黒のミニスカートとかなりシンプルなものだが、それが彼女の全体的に細く、柔らかそうな体つきを強調している。



 女性「えっと……私はロストブリストのリストナンバー3の『フキ』といいます。よろしくお願いします」



 彼女ははにかみながらそう挨拶した。


 容姿といい、仕草といい、テロリストとは真逆といっても過言ではないような人物が、確かにテロリストとしてジョズの目の前にいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ