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第7話 ガ-ゴイルの身辺警護?

残酷な描写、不快な表現があるかもしれません。

人の死が多く書かれていますので、嫌だという方はお戻り下さい。


また、人物、職業等批判している訳でもありません。

あくまで見る方向が違うとお思い下さい。


それでもいいという方だけお読み下さい。



老人に連れられ、中層から下層にやって来た俺達ガ-ゴイル。


下層に入ると途中にあった広間で俺達は分かれたが、俺だけはそのまま老人の後を追い研究室の中へ入った。


短い間だったが、さらばだガ-ゴイルズ、せっかく名前をつけて上げたのにちょっと残念だ。


タマ、お前はすぐ突撃するから気をつけろよ。

ポチ、相手の周りを回るのもいいけど、ちゃんと隙を狙えよ。

ミケ、あんまり空中ばっかり飛ばないで、攻撃しろよ。

トラ、攻撃ばかりじゃなく、防御も覚えろよ。

ジョン、俺の真似をしても、お前の指からは爪は発射されないぞ。

岩男、お前のラリアットは見事だったぞ。

・・・・え~っと、後1人は誰だったかな?印象が薄くて思い出せない・・まぁいいか。



老人に続いて入った研究室は、これぞ研究室と言えるほど乱雑で不思議な物に溢れていた。


中でも一番気を引く物は、中央に置かれた水晶玉だろうか。

大きさは30cmほどで中には蟻の巣の様な物が入っていた・・・いや、よく見るとこれはダンジョンだ、今俺が居るダンジョンがこの水晶玉に入っているのだ。


じっくり見たいのだが警護を言い渡されている所為か俺の身体に自由は無かった。


それ以外には、魔法陣が掛かれた羊皮紙が多く壁に張られ、床には大きな魔方陣があった。


それよりも気になったのが、机や床に置かれている、魔力の篭った品や魔晶石だった。

あ~美味そうだ。


老人は研究室に入るなり魔法陣を弄くり始めた、その間俺は放置プレイだ。


それにしても美味そうな物を前におあずけとは犬になった気分だ、涎は出ないが鬱憤だけは大放出しそうだ。


羊皮紙に何か書き込んだり、魔法陣を弄くっている老人を見ているだけでは暇だった。


あ~暇だ、う~暇だ、どうにも暇だ、冒険者がやって来ないと思うと緊張感も維持出来やしない、仕方なく研究室を見渡してみても、美味そうな品が目に入りジリジリした気持ちになるばかりだ。


それにしてもこのじいさん、飯も食わずによくやる、これをマッドと言うのだろう、このまま俺の身体に興味を持たないで欲しいものだ。

壁の花ならぬ壁のガ-ゴイルになっていると


「そうじゃ!お前!」

な、何!ついに俺の身体に手を出す気になってしまった訳、俺の事なんか忘れて、そのよく分からん魔法陣に夢中でいて欲しかった。


「お前は、ダンジョンクリスタルを注視して、異変や侵入者があったらわしに知らせるんじゃ、いや、騎士団が来たらわしに教えるんじゃ」


おぃおぃ、じいさん、普通ガ-ゴイルにそんな事分からんと思うぞ、でも暇つぶしにはいいかもしれん。


俺はミニチェアダンジョンの入った水晶玉のそばに来ると、それを覗き込んだ。


そのミニチェアダンジョンはよく見ると壁や天井が半透明になっており、人型や動物が動き回っていた。


す、すげーよ、このミニチェアダンジョン、良く出来ているなんてもんじゃない、ダンジョンの動きが一目で分かる、問題は小さ過ぎると言うだけだろうか、俺の目はよく分からんズ-ム機能があり問題は無いが、普通の人間だったら虫眼鏡が必要だろう。


ミニチェアダンジョンではゴブリンや人間達がちょろちょろと動き回り戦闘をおこなっていたり、冒険者一団が罠に嵌って潰されていたりしていた。


じ、実に楽しい、見ていて飽きないとはまさにこの事、中層の俺の居た広間を見てみるとちょうど戦闘をしていた、そこには8体のガ-ゴイルに襲われている冒険者の姿があり、思わずガ-ゴイルを応援したが


ダンジョンの侵入者はその3組しか居なかった、こんなもんなんだろうか?もっと冒険者の数が多い印象があったのだが・・


じきに冒険者達は全滅して、インプ(使役魔)が冒険者達の死体をズルズルと運んで行く様子が見えた。


何処に持って行くのか追ってみると、損傷の少ない死体は下層の解体場に持っていかれ骨(骸骨)だけにされ、残った肉は2つ首の犬の元へ持っていかれた、餌だろうか。


それよりも骨(骸骨)はどうすのかが気になった。


そのまま観察をしていると全身をロ-ブで覆った人型(?)がやって来て何かを始めた、よく分からなかったが、しばらくすると骸骨が立ち上がった。


おおぉ!スケルトンの誕生を見てしまった、以外に簡単だった事に驚きだ。


そしてスケルトンは剣と盾を持つとダンジョン下層を歩き回りだした。


お手軽、3分スケルトンだ!(実際は3分ではありません)

しかし、スケルトンとはどうやって動いているのだろうか?筋も筋肉も無いのに・・やはり魔力か?分からない事は全部魔力で解決でいいのだろうか?・・いいのだろう。


今度は上層、ゴブリン達を見る事にした。


そこは、もうすぐ食事なのだろうか?肉を焼いてる姿が見えた。


上手に焼けました~♪と言う声が聞こえてきそうで、予想外に文明的だ。


その後も動き回るゴブリン達を見ていたが、1人2人と横になり動かなくなった、寝たのだろう。


もういいかな、と思っていたらある部屋で腰振り運動をしているゴブリンの集団を見かけた。


も、もしや!人間の女性にあんな事やこんな事をしているのだろうか?うらやま、いや、何て酷い事を!じっくり見届けてやろうじゃないか!

そして、腰振り運動を終えたゴブリンが退いた後には


・・・・胸の有るゴブリンが居た。


じょ、女性のゴブリンも居るのね(涙)しかも、おっぱいが6つもあるよ・・・きっと多産なんだろうね。


別の場所を見てみよう・・


その後もダンジョンを見ていたのだが、時間が夜の所為か変化や動きは無かった。

何か詰まらん。


その後も水晶玉を覗き続けたのだが1組の冒険者が来た以外何も起きはしなかった。


次の日も、その次の日も水晶玉を見続けたが冒険者も来る事が無く平穏(暇)な日が続いた。


ただ、ダンジョン下層から要塞化がされていくのを眺めるだけであった。


通路には柵が置かれ、弩弓が設置され、スケルトンやゴーレムが待機するようになると、流石に気になった。


もうこれは冒険者を相手にしているとは思えない。


さらに上層のゴブリンには武器や防具が配られ、軍隊の様相を現している。


・・・そういえば、じいさんが騎士団が来るとか言っていたな、それを相手にするつもりか?


・・・・・・・・・ま、まずいんでないか?騎士団がどれほどのものか分からないが仮にも団と付くのならそれなりの人数が居るはず、防衛しきれるのか?


最悪は脱出出来るように・・って俺、ガ-ゴイルだから命令に逆らえないじゃん、玉砕バンザイアタックの可能性が高すぎる。


な、何とかしないと、慌てながら考えていたら


ダンジョン入り口に多数の人型が見えた。

それらは立派な全身鎧を着けた一団で続々と進入を始めていた。


き、来たーーーーーー!


俺は命令通りじいさんの方に向くと声を掛けた。

といっても「ギィ――」としか声は出ないが。


すると、じいさん

「ついに来よったかーー!」と言いながら水晶玉の方へ走って来た。


それにしてもじいさん、アンタ死にそうだよ?もう見た目、幽霊と言われても違和感無しだよ。


水晶玉を覗きこんだじいさんは

「うぬぬっ、第一騎士団とよりによって魔法兵団まで遣してくるとはギルバルトめ!」


じいさん、今でも死にそうなのに力むとぽっくり逝っちゃうよ、俺が気の無い心配をしていると


じいさんは呪文を唱えると

「全員、戦闘配備じゃ!侵入者を排除するんじゃ!」そう大声で命令を下すと、バッタリ倒れた。


死んだかな?あの様子だと脳溢血か?と思ったが気絶しているだけのようだ、ちっ残念。

きっと疲労や寝不足がここに来てたたったのだろう。


行きたくも無いが俺も命令には逆らえず侵入者排除へと向かう事にした。

身辺警護のはずだったのだがいいのだろうか?だが命令だし。


俺は床に落ちていた魔晶石を3個ほど拾うと口に入れつつ研究室を出て行った。

これ位ならバレないだろう。


現在の俺

【名前】 俺

【種族】 ブレンド・ガ-ゴイル(45%鉄製・40%鋼鉄製・10%ミスリル製・5%アダマンタイト製)

【LV】 15

【属性】 無し

【スキル】 爪発射・遠隔操作LV1・魔力レ-ザ-LV1

【特性】 無機物吸収・材質変化LV2・形状変化LV1

【ストック】魔晶石(小)×4





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