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第1話 俺はしがないガ-ゴイル

残酷な描写、不快な表現があるかもしれません。

人の死が多く書かれていますので、嫌だという方はお戻り下さい。


また、人物、職業等批判している訳でもありません。

あくまで見る方向が違うとお思い下さい。


それでもいいという方だけお読み下さい。

第1話 俺はしがないガ-ゴイル


我輩はガ-ゴイルである、名前はまだ無い、いやこれから先も付く予定も無い。

最初からついていれば良かったのだが、そんな事は無かった、なので自分で考えてみる事にした。


ガ-ゴイルなので『ガ-君』

・・・・何故、君付けなのだろうか?自分の名前なのに。

ならば『ガ-ゴル』

・・・・イだけ抜いてみた、微妙だ。

『ガーゴイルMK-2』

何のMK-2なのだろうか?

まぁ、それは置いておいて今の俺は石像なのだからそれっぽい名前で・・・・・『大仏』


自分で考えておきながらこれは無い、それに大仏は石造だったろうか?

なにより今の姿はそんな物では無い・・はずだ。


自分のセンスの無さにあきれながらも延々と名前を考え続けた。

何故なら・・・・暇だから。



暇つぶしついでに改めて自分の事を考え直してみよう。


今俺はダンジョンぽい所でガ-ゴイルをしている、何故ガ-ゴイルなのかは自分でも分からない、ある日気がついたら薄暗い広間に座っていた。


最初はめちゃくちゃ混乱した、視線は動かせるのに身体が動かない、これが金縛りか!幽霊が居るのか?と考えビクビクしたが、そのうち周りが変な事に気がついた。


床が、壁が、天井が石畳なのだ。


しかも自分が広間の壁際、いや壁の中に居るのだ、決して壁に埋まっている訳では無い、壁の凹んだ窪みに入っているのだ、イメ-ジはシルクロ-ドの寺院に仏像が安置されていると言えばいいのだろうか?・・・・俺は仏像ではないが。


そこから見渡せる広間は30m四方ほどで天井が驚くほど高かった。


まず思った事は、何でこの広間の天井は崩れないのだろうか?だった、常識的にありえない、ア-チ状になっている訳でもなく天井は平面な石畳、こんな広間を支えられるはずが無い、不思議だ・・・その謎は今でも解けていない。


他にも広間の壁には等間隔で謎の光源(光る石)があり、薄暗いが何とか周りの確認が出来た。


当時は地下広間?邪教の神殿?地下牢獄?もしかして刑務所?とか認識出来なかったが、今は分かる。


・・・・ここは正真正銘ダンジョンだ。


訳も分からずボ-ゼンとしていると、足音が聞こえてきた。

いや、足音というか、ガチャガチャと金属が擦れて鳴る音だ。


もしかして看守か?この音は鍵束が鳴っているのか?と期待しつつも

身体が動かないので目線だけを向けると、その音はこの広間に近づいて来ていた。

そして壁に一つしかない通路から人影が現れた。


それは全身に金属製の鎧を着けた男だった、手には何故か剣を持っている。

はぃ?助けを呼ぼうと思っていたのだが、思わぬ人間の登場で固まってしまった。


続いて現れたのは茶色い皮鎧を着た、これまた男だった。

さらに現れたのは、濃い緑色のフ-ド(ロ-ブ)をかぶった人物、顔が隠れていて分からないが体格から男だろう。


何故にコスプレしているのか疑問に思ったが、男が手にしていた剣がギラリと光り妙な迫力に言葉が出なかった。


だが、とにかく声を掛けようと思ったのだが・・・今度は何故か声が出ない、いや、声どころか俺は今になって自分が呼吸すらしていない事に気がついた。

その事実に愕然としていると


「本当にお宝があるんだろうな?」声が聞こえてきた。

その声は全身金属鎧を着た男からのようだ。

「間違いない、ここにあるはずだ」

次に声を発したのは皮鎧を着た男。

「おぃおぃ、俺がわざわざ来てやったんだからハズレは無しにして欲しいぜ」

ロ-ブを着てフ-ドをかぶった人物はやはり男のようだ。

男達は広間をきょろきょろと見渡すと

「ほら、あったぜ、宝箱だ!あれに違いないはずだ」

「やったな、おぃ!」「当然だな」

男達3人は俺を無視して、一段高くなった場所にある箱を目指して走りだしていた。


ちょ、ちょっと待ってくれ、俺を無視しないで助けてくれ、この際コスプレだろうと、オカマだろうと構わないから、そう思っていると


男達3人が広間の中ほどに来ると「ズドン」と音と共に唯一の入り口が石壁でふさがった。


な、何?何事?俺が再び混乱していると


「チッ!罠か!気をつけろ」皮鎧の男が叫ぶと同時に

俺の身体が動き出した、正確には動けるようになった。


助けを呼ぼうとしていた俺は突然の事に顔面から床に倒れこんだ。

ぐおっ!痛!・・・いや痛くない。

石の床に顔面を強打した俺は痛みに呻こうとしたのだが、いっこうに痛みは襲ってこなかった。


はて?

起き上がり顔に手をやったその時、自分の手を見て再び驚愕した。


俺の見た自分の右手は濃い灰色で、爪が異常に長く尖っていた、何よりも質感がコンクリ-トいや石だった。


はっ???手を裏返し、ためしに指を曲げてみた、自分の思い通りに動く・・・これが俺の手か?

マジマジ自分の手を観察していると


「おい!早くこいつらをなんとかしろ!」

怒鳴り声が聞こえてきたので、目を向けると


そこにはコスプレ3人組みを襲っている・・・灰色の人型。


それは7体おり、翼を使って空中を飛んでいるものや、爪を立てて3人組みにつかみ掛かっているもの、隙を窺うようにジリジリ動いているもの達が居た、それらの姿はすべて同じであった。


そして、その爪は俺の指先と同じだった、慌てて自分の背中を向くと、空中を飛んでいるもの達と同じ翼があった。


・・・・・嘘だろ。


7体の人型は俺の認識で言えば悪魔の姿だった、ひょろっとした体型に長い指と爪、頭はハゲで恐ろしい顔をしている、俺もあんな姿なのだろうか・・・・何より全裸なのが悲しい。


唖然と戦闘している3人組み+7体の悪魔を見ていたのだが、どこからともなく脅迫観念がジワジワと俺の心に押し寄せてきた。


それは、敵を排除しなければというものだ。


徐々にその思いは広がり続け、気がつけば俺は空中を飛びコスプレ3人組みに襲い掛かっていた。


3人組みは広間の中心で円陣を組み、それぞれの得物(剣、短剣、杖)で俺達の猛攻を防いでいた、だが剣を使っている男以外は徐々に傷を増やし、今にも倒れそうになっている。


見たところ、剣を使っているのが戦士、短剣を使っているのが盗賊、杖を使っているのが魔法使いだろう、ゲ-ムや映画での姿そのものだ。


俺は何か強制感に囚われつつも、盗賊と魔法使いを集中的に狙った、戦士は恐そうだったから。


そんな中、他の悪魔の攻撃(爪撃)を杖で弾いた魔法使いの姿勢が崩れた、俺はチャンスとばかりに抜き手を魔法使いの胸に突き立てた。


俺の抜き手は「グジュ」と音をたて、魔法使いの胸に手首まで刺さり、嫌な感触を俺に伝えた。

慌てて手を引き抜くと


胸から血を噴出し「ゴプッ」と口から血を吐くと魔法使いは倒れた。


俺は妙な虚脱感と共に戦いの場からヨロヨロと後ざすっていた。


抜き手を放った俺の右手は真っ赤に染まり、肉片が付いている。


なんだ?なんだ?なんだ?なんだ?それしか考えられず

真っ白になった俺の心をそれでも強制感が襲ってきた。


敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ敵を排除しろ


くそっ!戦いの場に目を向けると悪魔達は5体に減っていたが、3人組みも盗賊が倒れていた、1人残った戦士だけが雄叫びを上げながら剣を振り回している。


ちくしょう!声に成らない叫びを上げながら俺は、剣を振り回している戦士に向かって走った。

そうしなければ心が壊れそうだった。


横から来た剣をスライディングで避けそのまま足を絡ませ、体勢を崩し倒れこんで来た戦士の横面を思いっきり殴りつけた。


「ボギッ」と音がし戦士の首が真後ろを向いたまま倒れ伏した。

俺の上に・・・・何故にこっちに倒れてくる(汗)


俺は混乱し苦労しつつも戦士をどかし立ち上がると、うつ伏せなのに上を向いている戦士と目が合った。


立ち上がって来て欲しいような、そのまま寝ていて欲しいような複雑な気持ちをもっていると


ピコ-ン、脳内電子音が鳴った。

俺に脳があるのか疑問だが・・・


『レベルが上がりました、強化しますか?』

急にチ-プな感じになった。


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