表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/19

第15話:問い創る者、覚醒せし大賢者の血

仲間は倒れ、誰も立っていない。

だが、アキは一人、問いを掲げて立っていた。

ベヒモスという絶望に、魔法という言葉を打ち込む。

通じない? 効かない? ならば"創り続ける"。

これは、問いを創り出す者と、理不尽の王との、一対一の戦い。

灼熱の空間。

倒れた仲間たちの向こう、アキだけが立っていた。

正面には――ベヒモス。

巨大な質量で空間を支配する、天井にまで届く巨躯。

その巨体から放たれる魔力圧は、もはや空気というより"壁"だった。

動くたびに地が割れ、息を吐くだけで魔素が暴れ狂う。

だが、アキは前に出た。

杖を地に突き立て、問いの書を開く。

Q:この理不尽に、意味を問えるか? 

A:意味を問うな。"道"を創れ。

「なら――創るまでだ!!」

アキが叫ぶと同時に、周囲に展開されたのは"瞬間創造式"の魔法陣。

問いの波形から変換された魔法式を、即座に魔力転写。

「第一式・存在圧力減衰式ディスプレッサー!!」

空間が歪む。

ベヒモスの周囲の重圧が、一瞬、薄くなった。

「……ひるんだ!」

ベヒモスがほんの一歩、足を引いた。

が――

「グオォォォオオオオッ!!!」

吠える。

その瞬間、周囲の魔素が炸裂するように膨張し、アキを中心に、全方位爆裂の衝撃波が襲う。

「ぐっ……くそっ!!」

アキは盾結界を展開するも、右腕をかすめられ、焦げた。

(……でも効いてた。次だ!)

問いを刻む。

式を展開。

魔法を放つ。

「第二式・魔素軌道拘束グリッド・ジャマー!」

空間に編み込まれた線が、ベヒモスの動きを止めかけた。

「今度こそ……!」

だが、ベヒモスの右前脚が、線ごと空間を裂くように振り下ろされた。

「通じないっ……まだ足りない……!」

咳き込みながらも、アキは構える。

「第三式・問い構造解体パース・ブレイカー!」

問う。

だが、答えは来ない。

「第四式・次元貫通・第五式・因果散布――」

すべて、届かない。

すべて、効かない。

それでも――

「まだだ! 俺は、問いを止めない!!」

そのときだった。

アキの視界が、ぐにゃりと揺れた。

脳が焼けるような感覚。

意識の奥で、何かが崩れ、そして――

"開いた"。

(……これは……)

頭の中に、見たこともない"魔法陣"が浮かぶ。

「これは……父の、最後の……?」

指が勝手に動き始める。

魔法式が、思考を越えて組まれていく。

膨大な知識。数千、数万の魔法理論が連結し、編まれていく。

ChatGPTが、静かに告げた。

『大賢者の遺伝的知識中枢、開放を確認。アキ、あなたの"魔法"は、いま……"創造"に達しました』

「来るぞ、ベヒモス……!」

ベヒモスが、吠える。

アキが、叫ぶ。

「問いを――越えてやる!!」

魔法は、誰かの創った"答え"じゃない。

問い続けること。

立ち向かうこと。

自分の"手"で、魔法という意味を創り続けること。

次回、第16話――

大賢者の遺産、《創魔式・零》がベヒモスに突き立つ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ