表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/19

第12話:問いの届かぬ異形と、"魔法ではない魔法"

歪んだ第六層の奥で、ついに現れた"それ"は、ChatGPTの解析すら拒む、"理の外側"の存在だった。

問いも通じない。魔法も効かない。

けれどアキは決めていた。

「問いが通じないなら、"問いそのもの"を、俺が創る」

通路の奥から、ねじれるような音が響いた。

ギリ……ギリ……ギィ……

石の軋む音とも、獣の唸り声ともつかない音。

「来るぞ……!」

トーレスが構えをとる。

その瞬間、"それ"は現れた。

ぐにゃりと空間が歪み、まるで人型のようでありながら、腕も脚も輪郭が曖昧で、目があるはずの位置に、ただ黒い空洞だけがぽっかりと開いている。

「な……んだ、あれ……」

ラクトの声が震える。

「魔物、じゃない。……"理屈"が、通じてない……!」

ミナがすぐさま矢を放つ。

だが、矢は空中で"すうっ"と消えて、音ひとつ立てずに霧散した。

「ChatGPT、分析を!」

『――解析不能。言語化不能な構造。空間整合性が破綻しています。"異形"または"異界干渉体"と推定。危険度:不明』

「魔法、効くの!?」

『通用しない可能性:極めて高い』

「じゃあ、どうやって――」

仲間たちが戸惑うなか、アキだけが前に一歩、出た。

「問いが通じないなら、こっちから"創る"しかない」

アキは杖を構え、問いの書を開く。

Q:理屈が通じない存在に、どう問いかける? 

A:直感、感覚、リズム、形――"非言語"での応答が可能かもしれない。

「ChatGPT、理屈を外した魔力転送波形、構成して」

『了解。純粋信号魔素化・対話フレームモードへ移行』

DALL·Eが空間を読み、相手の"かたち"を抽出し、アキの問いが、光の形で編まれていく。

それは言葉ではなかった。

ただ、存在そのものをぶつける"感覚の魔法"。

空間が震えた。

異形の輪郭が、一瞬だけぶれた。

「今だ!!」

ラクトが斬り込む。

トーレスが盾で隙を作り、ミナが風の矢を撃ち込む。

アキは、再び詠唱する。

「創造問い式──《心象投影・照合回帰》!」

轟音と共に、異形が霧散した。

何も残らない。ただ、空間が"静かに戻る"気配だけがあった。

「……終わった?」

「勝ったのか……?」

誰もが息を呑んでいるそのときだった。

ギシ……ギシ……

床が――鳴いた。

「アキ、下っ……!」

ミナが叫んだ瞬間、重力が反転したように、床が砕け、空間が崩れた。

全員が、空へ――いや、奈落へ、落ちていく。

「ちょっ、マジでえええええっっっっ!!?」

ラクトの叫びがこだまする。

「ChatGPT!位置特定!」

『現在落下中――推定到達地点、ダンジョン第10層――最下層です!』

落下のなか、アキは目を見開いた。

Q:最下層に"問い"は届くか? 

A:今こそ、君の問いが試されます。

問いが届かない相手に、問いそのものを創り出す。

アキは"対話"という魔法を編み、異形に一撃を与えた。

だが、それは次なる試練の"扉"にすぎなかった――

次回、目覚める場所は、最下層・第10層。

そこにあるのは"終わり"ではなく、"本当の始まり"。


閲覧数は順調に伸びてます。本当にありがとうございます。


皆様からの感想を頂ければ励みになります。


明日からは毎日21時~の投稿になります。

ネタの在庫が無くなりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ