人生とゲーム
アクションRPGオンラインゲーム「ドラゴンブレイクソウル」これが僕の青春であり、人生最期の思い出だった。
生まれた時から、原因不明の心臓病で過保護に育てられ、小学生で学ぶ予定の事は親が教科書を取り寄せて、家で学んでいた。
世間で小学校を卒業する頃、両親は僕の病気を治すために遠出をして多額の投資をしていたようだった、家を留守にする事が増えた両親から、高スペックパソコンをプレゼントしてくれた、パソコン内でやりたい事をやれるようにと。
パソコンで調べ物をしていると、オンラインゲーム広告が目に入る、そこには「自由な世界」「爽快なアクション」「パーティプレイ」と記載があり、今の自分の身体では経験できない事に魅力を感じ、インストールをするに何の躊躇も無かった。
両親と晩御飯を食べている時に、オンラインゲームをしたい事を伝える
「お父さんお母さん、パソコンでゲームがしたいんだけど、やっても良いかな?」
お父さんは、何かに興味を持った事が嬉しかったのか、少し嬉しそうな表情と声で「おぉ、どんなゲームなんだ?」と返事を返してくれた、お母さんも同じような反応だ。
「まだ詳しくはわからないけど、自由に世界を冒険するアクションゲームだと思う」
問題が無さそうに思った両親は、ゲームをする事に賛成だった。
ドラゴンブレイクソウルは、数多の役割があり剣や弓など武器を使って戦う職から、魔法を使って攻撃や回復をする職。
どの職も説明を見ただけでは分からないため、アクションの参考動画で派手な者を選ぶ事にした、折角なら派手で楽しい方が良いと選んだのは[僧侶]で転職する事で回復と攻撃を両立する事の出来る職だ。
毎日、ログインをしてソロで周回をし装備を集め金策をしていたが、他者との交流をした事がないのでゲーム内でも結局ソロだった、だけどゲームのアクションが楽しく誰かと関わろうとする事を忘れていたのも原因だ。
そんな生活が16歳まで続いたある日、両親が交通事故により亡くなった。