2.
そんな悟りめいたことを考えているうちに龍の谷についた。
俺はとりあえず、クーラスが許可したところでリバース。かなり酔った。龍酔いというのだろうか?
「蒼いの!久しぶりに見た気がする。お前さん、人間に捕まってたんじゃないのか?」
緑色したドラゴンにクーラスが言われる。
「えー?まじで?何で生きてんの?っていうか捕まるなんてらしくないんじゃないの?」
赤いドラゴンにクーラスが言われた。
「あぁ。まぁそうだな。でもいいこともあった。人間でも珍しい、面白いやつに出会ってな。名前まで付けてもらった。以後俺の事はクーラスと呼べ」
「えー!クーラスだけズルいー!!私も名前つけてよ!どこなの?その人間?」
「あぁ、連れて来てる。名前はリョウだ」
俺はクーラスの陰から顔を出した。(顔しか出なかった…)
「初めましてリョウです。人間ですが、よろしくお願いします」
絶対、このドラゴンたちのブレス1撃で俺は跡形もなくこの世から消える自信がある。
「ねっ、私にも名前つけてよ!」
と、言ってきたのは赤い龍。色とブレスが関係しているんだったら、火を吐くタイプか?マジで跡形もなく俺は消えるな…。
「うーん、女の子だからなぁ。ウォーレスは勇ましいよね?」
「そんなことない!私は今日からウォーレス~♪」
「…俺も名前が欲しい」
と、言ってきたのは最初にクーラスに絡んだ緑色の龍。
「あなたの特長は?」
「ブレスで竜巻を起こす…」
ドラゴンは恐ろしいな。ウォーレスと二人でブレス吐いたら炎の竜巻じゃん。超コワイ…。
「トルネは?どう?」
「了解。今日から俺はトルネだ!」
ほっと一息。
「クーラス?この2人は躾対象じゃないよね?」
炎の竜巻は嫌だ。
「あぁ、まぁ俺の幼馴染みたいなもんかな?」
そうすると、対象はどこにいるんだろう?
「躾対象だが、もうすぐ生まれるんじゃないか?」
生まれてすぐのドラゴンを躾けるの?赤子だから容赦なくブレス吐いたりしそうでコワイ。
そういえば、ドラゴンは爬虫類?なのか?刷り込みとかになるんだろうか?そしたら俺は多数のドラゴンの父たる立場になるんじゃないだろうか?
「あの岩陰にドラゴンの卵がある。行くか」
俺とクーラスは卵の方へと行った。
卵、デカい!想像の卵はせいぜい俺の身長の半分なんだけど、コレは…クーラスの全長の半分?何個卵あるんだ?1・2・3・4つ?
「うーん、やっぱり少ないよなぁ。このままでは種が絶滅してしまう」
谷底に居場所特定器を落として正解だったかも。と俺は思う。
卵が割れ始めた。何で?割れ目から赤子がところかまわずブレスを吐いてるんだけど?
あー、泣いてる赤子と同じようなもんか。俺はクーラスの翼でガードされているので平気だ。
クーラスも平気みたい。
「ふん、赤子ごときのブレスなんぞ効かぬわ」
らしい。俺には効果絶大。絶対死ぬ。跡形もなく消える。
卵から出てきた。
「はぁ~よく寝た。周りの皆もそうだろ?兄弟!」
え?成長速くない?もう人間で言うと10才くらい?長命なんだから、成長もゆっくりすればいいのに…。
「そこにいるのが、パパとママ?」
4匹のうちの1匹に問われた。
「違う」
速い。クーラスが答えた。ロマンとかないな。
「お前たちの親はもういない。よって、躾をこの人間と俺がすることとなった。俺の名前はクーラス、この人間はリョウだ。覚えるように!」
「あー、俺は人間だから、みんなのブレスとかで簡単に死ぬ。そのことをしっかりと頭に入れておくように!クーラスは皆の先輩だからな?」
「はい!」
挙手制度なのか?
「そこの元気のいいのはなんだ?」
「私らに名前はないの?」
俺は名づけが苦手なんだよ。やめてくれ~~!!
「まだまだ半人前に名前など、烏滸がましいにもほどがある!」
と、クーラスは一蹴した。
人間なら生まれてすぐに名づけがあるけどな。半人前なのかぁ。
躾って具体的にどうするんだろう?