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陰キャでバカな俺はパシリにされようとしていた。陽キャイケメンに。
「く、くるしい...」
俺がそんな声にならない悲鳴をあげた時だった。
金髪ヤンキー女の林ユーコが教室に駆け込んできたんだ。
「その手を離しなさいよ!藤島!!」
「え」
藤島は林ユーコを見て。
それから俺の顔を見て。
俺の制服の襟ぐりを掴んでた右手をパッと外してくれたんだ。
少なからず俺は助かったと思った。
林ユーコが藤島くんに面と向かって
色々と、てか、恥ずかしいであろうが、
俺を庇ってくれてる発言をしたんだ。
「本調子じゃなかっただけよ!!
山吹くんはね、本当は凄い頭いいのよ!
定期テスト時は調子が悪かったのよ!」
「パシリにするなんて、認めないわよ!」
「は?なんでお前がこんなど陰キャを
庇うよ??」
「せ、責任を感じてるからよ...!」
「責任?なんの責任だよ?」