陰キャ、二人の美少女に弄ばれる
更にひょっこりと、黒髪ロングで。
見るからに清楚系の美人女子までもが、林ユーコの陰から
躍り出た。
「私も...!悔しい思いをしています...!!」
「え」
それから、
「山吹君が来たせいで、私、
学年二位から三位になってしまいました...。
どうしてくれるんですか?」
「今のいままで、
一位か二位か、だったんです。林ユーコさんと
トップ争いをしていたんです。
それなのに。。急に現れたあなたが、学年トップをかっさらっていくなんて、本当に許せません」
「えーっと、、」
「私も、真島マヒロちゃんも!!
あんたのことを目の上のタンコブくらいに
思っちゃっているわけよ!!」
林ユーコが腰に両手を当てがって、
そう高らかに宣言してみせた。
更に困ったことには。
変な作戦をふたりは思いついたらしかった。
「わっるいけどー、今度の定期考査は
前回みたくいかないわよ。だってね、、」
「山吹くん、あんたは、このまえと同じく名簿順の席に座って試験を受けるけどさ。両隣りには、
うちらがいるわけよ。右に私。左にマヒロちゃん。
それでさ、、私は悪いけど試験当日、
ブラを外すわ」
「はぁ??」
「で、マヒロちゃんだけど。。
制服のスカートのなか、何もはかないで、
定期考査に臨むつもりよ」
「はあああ!?」
「落ち着かないよね?ぜーったい、
色々と想像しちゃって、問題に取り組むどころじゃないよね??」
「何しろ、私は胸が大きい金髪ヤンキーなんだからさ!」
不敵な笑みを浮かべてるヤンキー女、林ユーコ。
黒髪清楚な真島マヒロも、
なんか、思い詰めたような表情しててこえええええ。
下はかない、なんて、キャラじゃないだろ!
やめろ、そんなことすんのは!と心の底から
叫びたい!
「じゃ、一ヶ月後の定期考査の学年トップはさ、
悪いけど、うちらのどちらかが、返り咲きする
予定だからそのつもりで!!」
林ユーコはそれだけ言い残すと、
真島マヒロに、目配せして、
「さーて、塾行こう、マヒロちゃん」
とマヒロの腕を掴んで教室から出て行ってしまった。
「マジか...」
俺はひとこと、そう呟き。
二人の後ろ姿を見送っていた。
一瞬でも、林ユーコの上つけてない姿と。
更に、真島マヒロの下はかない姿を想像してしまい、
俺は顔を赤くした。
血が逆流して。
頭に血が昇り。
何も考えられなくなる感覚に陥った。
試験日。
こんなことになったら、
俺はテストどころしゃねえな。
と本気で危惧している自分がいた。