俺、定期考査はかるーく流した
軽く流したつもりだった。
完全なる既習範囲。
易しい問題の羅列。
さて、結果は...。
俺、堂々の第一位。
ま、簡単だから。
寝るわけにはいかないと思ってはいたが。
進学校のテストに比べたらテスト時間の半分、寝てても大丈夫だったわけで。
俺、そんなわけで、25分は机に突っ伏して爆睡してた。
そんな愚行をしても尚、
廊下に貼られた順位表の一番上には俺の名前が
印字されており、
俺は一躍有名人になったみたいだった。
順位表が貼られた日の放課後。
俺は可愛い顔してるんだけど、強面の金髪ヤンキー
美少女とでも形容しようか、、
そんな女に帰ろうとしたら呼び止められた。
「ちょっと山吹くん、話があるわ...!」
同じクラスの派手派手女子。
名前は確か、林ユーコだったか。
教室から一刻も早く出たいのに、ロッカーに近い開き戸のとこで通せんぼされた。
「え、なに?俺、早く帰ってゲームをしたいんだけど、、」
陰キャな俺に何の用だよ?と思っていると。
こんなことを言われた。
「こっちはね、凄い悔しいんだからね!」
「え、なんのこと?」
「定期考査の結果よ!」
「結果?」
「そうよ!数学も、古文も現国も世界史も地理も英語も一位取っちゃうって、
どーゆー、頭してんのよ!」
「あんたが来たせいで!私は学年二位になっちゃったじゃないの!」
そう言えば...
順位表あんま良く見てないけど、
二位の横には林さんの名前があったようななかった
ような、、、。