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杉谷がいること

長期間空いてしまい申し訳ありません

再開です

腹が減ってコンビニに行った桐谷が杉谷と偶然、春香の家周辺で出会う

桐谷は春香とのことを悟られたくないため、懸命に言い訳を重ねる

はたして上手くまけるのか?

俺は今、彼女の家を掃除している。ぱっと見わたして、すぐに終わらないことは悟ったが、ここまで時間がかかるとは思ってもみなかった。ゴミはゴミ袋10個分を超えているほどである。

「あ~お腹すいちゃった~」


春香の本音が漏れた。


「俺だってお腹すいたよ、今、何時だ?」


「20時半は超えてるね~」


「大丈夫、大丈夫、ご飯ならさっきコンビニで買ってきたし、なんとかなるよ」


「俺は飲み物しか買ってないし、なんかコンビニで買ってくるわ」


「これ2人で食べない?」


春香は買ってきたものが入っているビニール袋を指さして言った。


「遠慮しとくわ!」


「それより、俺が返ってくるまでに机の上を拭いておいて」


片付いた、とは言え先程まで少し散らかっていた机の上に物を広げるのには抵抗があったため春香にそう言って玄関に行く。


「もう少し、別の言い方ないの? 私は桐谷君のお嫁さんじゃないんだよ」


「はい、はい、わかってるよ」


そっけない感じであしらいコンビニへ向かった。


部活後のおにぎりだけじゃ、腹が減ってしょうがないし、春香さんが買ってきたものを二人でシェアしてもお腹の2割も満たないなんていうことを考えながら近くのコンビニに行ってきた。


春香の家にもう少しで着くというときに春香の家の奥の角から高校の制服を着てエナメルのバッグを持った坊主がやってきた。俺はそれが春香の隣に住んでいる杉谷と分かり、慌てて走りだした。


「誠也、どうしたんだ?こんなところで?」


「あ~今、ランニングしててな」


「制服でか?」


「そうだよ、ちょっとやるせない思いになってな。走ってスッキリしようとおもってな」


「そうなのか、ところでそれは?」


杉谷は俺が持っていたコンビニで買ったものに目がいったようだ。話題がそれてくれて助かったと安易に思ってしまった。


「ちょっと休んで食べようかぁと思ったからな」


「俺とか?」


「そんな訳ないだろ!」


「・・・そっかぁ」


冗談で言った杉谷に対して、俺は少しギアを上げて返したせいで、少し気まずい雰囲気になった。不審がられるとまずい、と感じ、当たり障りのない話を振る。


「ところで、拳士はこんな時間まで自主練してたのか」


「もちろん、ゲーセンでちょっと遊んでたな。実際、自主練は30分しかしてなかったな、そういえば、誠也はなんで今日、自主練しなかったんだよ。自主練すればスッキリしただろう?」


「1人で負さ晴らししたい時もあるだろ」


「そんなときもあるよな!」


杉谷は俺の肩をたたき、そう言ったあとコンビニで買ったものに手を伸ばす。


「なにしてんだ?」


語尾を強く言うと杉谷はなんにもしてないよ~というような顔で手をひっこめた。


これ以上しゃべっていると思わしくない方向に話がいってしまいそうと感じ、

それらしいことを言って切り抜け、春香さんを待たせていることを思い出した。

俺は時計を見て拳士に別れを告げる。


杉谷が家に入ったことを通りの角から確認し、俺も春香さんの家にダッシュで向かい、

慣れたようなスピードでドアを開け、ドアを閉めた。1秒もかかっていないほどだった。









読んでいただいて光栄です!!

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HAVE A GOOD DAY

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