昼間の雑談1
~~日が開いてしまい、申し訳ないです。~~
一夜明けて、春香と昼休憩、一緒に二人でランチタイム
そんな時、春香から友達のことを言われる。
俺は、驚きのあまり、咽てしまう。
春香のことと関わりのあることであるし、チームメイトにも関わることであると知り、
興味を持つ。
いつもどおり,授業のチャイムが鳴り終わると眠気も吹き飛び,
一斉に教室から生徒が出ていく。
残ったのは静かめな数人の女子と本を読んでいる男子1人だけであった.
そんなクラスへ隣のクラスから春香がやってきた.
教室にいた人は誰も春香のことを気にしなかった.
それを良しとしたのか、春香はいつもの陽気さのままで俺と話し始めた.
「おはよう!、桐谷君」
「秘密にしたいとかっていってなかったか?」
俺は少しばかり粗末に春香に話しかける。
「なんのこと?」
本人が言い出したことなのに、春香の頭の上には?が浮かんでいる。
「俺らが付き合ってるの秘密でって言ってただろう?」
俺は聞こえるか聞こえない程度の小声で春香の耳元付近で言った。
春香はこの態勢に何とも思っていなかったが、他の人から見れば、
この態勢が友達以上の関係なのではないかと疑う要素には
充分なり得る態勢であった。
春香は少し赤くなりながらも言った。
「そうだったね」
「今更、赤くなってもしょうがないだろ」
俺は春香をからかうつもりで言ってみたが、
春香の表情から少し笑顔が薄れた。
「急いできたからだよ」
言い訳がこれなのかとは思いながらもこの話を引きずっても
しょうがないため、話題転換に踏み切るしかないと思った。
「じゃあ、場所でも変えるか」
「賛成!!」
春香がお弁当を持っていたため、俺も持って行くことになった。
俺と春香はお弁当を持ち、静かな廊下を歩きつつ、人気のない空き教室を探した。
講義室がある3階に空き教室があったため、春香がすぐさまそこに入った。
俺は椅子と机を思うままに移動させ、
春香は他人に見られたくないからだろうか、廊下側のカーテンを閉めた。
「窓側はいいのか?」
「面倒だからいいよ」
春香はいまいち、納得できない理由を返してきた。
「でも、部活の用意してる1年が見てるかもしれないぞ」
「見たきゃ、見ればッて感じでいいよ!」
もはや、カーテンがナンセンスとも思える発言。
男勝りな考えだと思いながら、俺は一息つく。
俺は椅子に座って、立ったままの春香の方を見る。
「あとさ、廊下側のカーテン閉めたのはいいけど、
こっちも誰が廊下にいるかわからないからな」
俺はふと思ったことを口にした。
「大丈夫だよ、そもそも、誰も来ないし、念のために閉めたんだし」
信頼性が1ミリもない言い訳である。
俺の場合だと1週間を通して、誰がこの部屋を何人で使用するかを
確認するためこの発言にはため息も出なかった。
ただ、なんの返事もしないのはいやだったので、適当に返事をした。
「そっか、ならまぁいいか」
そんな俺の一言を聞いていたのかいなかったのか、
春香は俺が置いた斜め横の椅子に座った。
なぜ、斜め横に置いたのかというと斜めにおくことで
春香と正面から見つめ合うことはなくなるし、いつ見られているかわかるし、
距離が近くなるという俺にとって好都合なことばかりだからである。
距離が近くなったことで春香のいい香りが俺の鼻孔を刺激した。
普段、汗臭いことにしか縁がないため、なんとなくいい気持になった。
「いただきます!」
隣で色々考えていると、いつの間にか春香はお弁当を広げて、食べる寸前であった。
「いただきます!」
俺も少し遅れて、そう言った。
「今日は部活何時くらいまであるの?」
「だいたい、20時30分くらいまでかな~?」
「え~そんなに」
春香は右に立てかけられている時計を見た。
「うん、練習が19時30分までで片付けと基本自主練でそれくらいまでかかるよ」
「そっか、じゃあ、私どうしようかな~?」
「待ってくれるのか?」
「え~、どうしようかな?」
春香が何を考えているのか、俺は思案に暮れた顔で春香の横顔を見た。
春香は左右に揺れながら考えていた。
「今日も昨日と同じ感じで、一緒に帰れるかなぁと思ってたのに」
「予定を崩してすまなかったな!」
「迷うなぁ~」
結構、焦らしてくると思いつつ春香の答えを待った。
「あっ、そうだ」
春香の中では1つの納得した答えが出たらしい
「じゃあ、桐谷君のこと待ってるよ!」
4分程度の思考の末、春香は待つと決めたらしい。
「「じゃあ、」の意味がわかんないけど、了解した」
「1限目に数学の宿題が出たんだった、私、それとか他の宿題やっとく!」
春香は頭がそこそこいいため、絶対に暇な時間ができそうだったが、
待ってくれると言ったのだから、あえて言わないでおくことにした。
「じゃあ、昨日と同じ場所でいいよね?」
春香の意味が分からない笑みに俺は無駄な勘繰りを始めようとしたが、
すぐさま止めた。
「うん、それでおねがい」
俺がカレーパンを食べた時であった。
「そういえばさ、私のクラスの今井君が告られたらしいよ」
今井とは同じ野球部でいつもバカやってる明るいやつである。
彼女経験は中学校であるくらいで、今はいないと言っていたのを覚えている。
俺は今井が狙われていたのかと思うと少し気になることが出てきた。
「そういえば、朝、杉谷も言ってたけど今井だったのか」
「じゃあ、相手は、告った方は知ってるの?」
「聞いてなかったし、知らないよ」
「なんだぁ~冷たいなぁ」
「なんか、春香がいるせいか、そんな話を聞く耳をもたなくなったからな」
「嬉しいの?」
春香は意地の悪いかを見せて、聞いた。
「ん~どうなんだろうなぁ」
俺は何とかはぐらかしたかった。
「正直にいいなよ~、私がいるからだって」
「そうなんかもな」
そう言うと春香の口元が緩む。
「嬉しいなぁ~!、なんか、ありがとね」
「誠也のそういうところいいよね!」
春香は口元に手を添えて、
お返しという具合で本音を言う。
「はい、はい、そうですか」
今度は俺の口元が緩んでしまう。
「で、話を戻すと、告ったのは真理加なんだよね」
いつもとは違い、春香が話を修正した。
「マリカって、いつも春香が一緒にいる?」
春香は大体色んな人に囲まれているが、特に仲がいい人の1人が真理加であった。
ギャル系ではないもののセンスのいい服を着てるし、制服も着こなし、よくおしゃべりをしているイメージがある。
「そうなんだよね、気になってきた?」
「少しは気になってきたけど。どうしてか、聞いたのか?」
春香の友達ということであれば、春香の友達との関わり方も変化すると思い、
気になってしまった。
「さぁ~、あんまり触れないようにしてるし、本人も言わないからね」
「じゃあ、今井の方はOKしたのか?」
春香は私にそれを聞くの?みたいな顔をして俺を見た。
「それが、まだで今日の放課後に会って聞くらしいよ」
まだ、答えを出していないことには驚いた。
春香と杉谷が知っているということは、
昨日の午前中くらいには告られたはずと考えたからだ
そして、真理加と今井は部活の前に会うのだろうか?
なんていうことを思ってしまった。
部活で変な雰囲気をださなければいいのだろうが...
「あいつは、すぐに決めないよな」
今井の性格を考えてみると、いつも、
ちょっと、重い判断になると考えるのが
今井の悪い癖である。
「良いところだし、悪いところだよ」
「今で言うと悪いところだね」
ともだちのことであるからだろうか、
俺の今井へのフォローを春香はすぐさまアンフォローに変えた。
「俺はなんにも言えねぇわ」
「将来Wデートでもするのかなぁ~?」
春香の余計な一言で俺は咽た。
春香はごめん、ごめんを表そうとしているのか、
手をあわせて、俺に向け、お茶を渡してくれた。
読んでいただいてありがとうございます。
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HAVE A GOOD DAY!!