これは夢か現実なのか?
初めてなので、緊張してますが、楽しんでもらえると幸いです。突拍子で作ったので出来栄えとかは保証できません!ですが、楽しんで貰えるようこれからも努力致します!
2020年7月頃の事
僕、鏡 影華は神隠しにあった。
「最近は、不審な出来事が多いからな。みんなも気をつけてくれ。それじゃまたあした。委員長号令を」
今日も学校は終わった。時間が経つのが早いと最近は感じている。僕は、そう思いながら帰宅する準備をしていた。
「あの!鏡くん!その...迷惑じゃなかったらなんだけど...一緒に帰らない?」
彼女はクラスメイトの星凪 楓
いつもしつこく絡んでくるお節介だ。
「ごめん。急いでるから...さよなら。」
僕はそう言い教室をあとにした。
僕は彼女が苦手だった。クラスの中でも人気者で、眩しすぎる。僕みたいなやつに優しくする理由がわからない。そう思いながら僕は、帰り道を歩く。すると、そこに小さなダンボールが置いてあった。中から動物の鳴き声がする。僕はそっとそのダンボールの中を覗いて見た。
「狐?それとも猫か?お前...よく分からない見た目だな...」
そこに居たのはダンボールに入っている狐のような猫のような生き物だった。小さな狐みたいな猫は僕を見ると近づいてきた。どうやら懐かれた?らしい人を見る目がないな...この小狐猫...と思いながら僕は語りかけていた。
「お前も災難だったな...うちに来るか?夜は寒いし、見捨てられないからな。」
すると、小狐猫は僕の顔を見たあと肩に飛び乗ってきた。どうやら、ついてくるらしい。
僕は撫でながら家に向かって帰った。
「ただいま帰りました。」
返事はなかった。まぁ、知ってるけど...と思いながら僕は2階の自分の部屋に向かった。
布団に転がりたいがその前に僕は、小狐猫を肩からおろした。小狐猫は少し部屋をウロウロした後、僕のそばで眠りについていた。その様子を見ながら僕は考え事をしていた。
小さい頃から人間として扱われず、そこにいないもののように家族から扱われ...学校でも、いじめられ、裏切られ、友達もいない...人を信用出来ず、ただ、憎むことしかできなかった...そんな僕にこいつは懐いているのか...不思議なやつだな...
僕はそう思いながら小狐猫を撫でていた。
すると、小狐猫は僕の指を舐めてきた。
「お前...可愛いな...僕もお前みたいになりたいよ...人生辛いことしかないからお前は気楽そうで動物になりたいよ」
僕は苦笑いしながら小狐猫に語りかけていた。
「お前...一緒に住むか?1人で寂しくてな。いや、お前が良ければだけど...って僕はなんで動物に語りかけているんだ...」
そんなことを言っていると小狐猫は少し鳴いた。これはいいよってことなのだろうか?
「いいよって意味か?動物の言葉は分からなくてな...そうだな...名前を考えようか...白色で、少し赤色が入っていて...鳴き方は...猫なんだよな?見た目は狐なのにな...そして、メスなのか?分からないけど...そうだな...白姫なんでどうだ?」
僕はそういうと、小狐猫は嬉しそうに辺りを跳ね回っている。相当気に入ってくれたのだろうか?見てるこっちも嬉しくなってきた。
「気に入って貰えたようで何よりだよ。これからよろしく白姫。そして悪いんだが今日はもう疲れたから一緒に寝よう。」
そういうと、白姫はそばに来て眠りについた。
僕は白姫をそっと撫でた。毛並みがよくて、気持ちいい...そう考えているといつの間にか眠りについていた。
翌朝、僕はいつも通り学校へ向かう準備をしていた。白姫は尻尾をふりながら僕を見つめていた。
「白姫。君を学校には連れて行けないからね。少しお留守番してて欲しい。夕方には帰ってくるから。」
僕はそう白姫に言うと
「いってきます!」
僕はそういい、家をでた。
数分歩いて学校に着いた。いつもギリギリに登校している僕は席に着くとすぐ、チャイムがなった。苦痛な時間の始まりだ。
「ホームルーム始める前に1つ話がある。」
先生はそう言うと、クラスはざわついた。
抜き打ちテストだろうか?先生のやりかねないことを僕も考えていた。
「テストはしない。緊急連絡だ。昨日の話なんだが、星凪、神崎、神無木、星羅の4人が行方不明になったとの事だ。家にも帰ってないらしくてな...警察たちも探している。なにか心当たりがあるやつは後で情報を提供するように!ホームルームは以上だ。1時間目に備えろよ!」
そういうと先生は教室をでていった。
クラスは再びざわめき始めた。星凪さんや、神崎さん、神無木さん、星羅さんが行方不明...学校でも有名なあの4人がなんで...僕はそう考えながら外をみていた。
何かの予兆...その時の僕はそんなことを考えていた。
学校が終わって、家に帰って白姫を撫でてご飯を食べて、眠りについた。そんな当たり前の生活を過ごして数日が経過した。行方不明者の話も日に日に増えていき不安になっていた僕はある夜、眠りにつく前に、白姫に語りかけていた。
「今日もさ、行方不明の人が4人でたんだ。怖いよな...白姫はどう思う?何かの事件に巻き込まれたのかな?って分かるわけないよな...おやすみ白姫...良い夢を」
僕はそう白姫に言うと眠りについた。
翌朝、僕は学校に行く準備をして、白姫に語りかけた。
「学校に行ってくるけど、留守番頼んだぞ。それじゃ、いってきます!」
僕はそう言うと家をでた。
学校に着くといつものようにチャイムがなって、僕は席についていた。今日は人数少ないな...欠席か?
「ホームルームを始める前に連絡がある。昨日もまた行方不明者がでた。今日いないやつは皆そうだ。なんの情報もないらしい。この事態を、学校側は事件とみて、休校にする。対応が遅くて申し訳ないと思っているが、みな気をつけて帰るように!」
そう先生が言い残し、教室を出ていった。
教室内はまたざわついている。ぼくはさすがに変だと僕は思った。一昨日4人行方不明になって昨日数人行方不明になっている...短期間で20人以上の行方不明者...手がかりがない...何がなんでもおかしすぎる...外を見ながら僕は、考え事に集中していた。すると、教室内が急に静かになった。何事かと思い僕は教室内に視線を戻すとそこにはさっきまでいたはずの人間が誰一人としていなくなっていた。
「一体何が...さっきまで人がいたのに...急にいなくなるなんておかしいだろ...これじゃ、まるで神隠しじゃないか...」
僕はそう思いながら学校を走り回った。けれど、誰一人として人を見かけなかった。
「何がどうなってるんだよ!こんな急にいなくなるとか...ふざけんなよ...いや、少し冷静になろう...」
焦るのはダメだ。落ち着いて考えよう。人が居なくなった。それも学校内の人間がだ。多分今いるのは僕1人...さっぱり分からない...何がどうなっているんだ...誰か教えてくれよ...
そう考えているとどこからか音が聞こえてきた。
「この音は...鈴の音?一体どこから...この方角は...体育館か...?向かうしかないよな...手がかりかもしれない。」
僕はそう思い、体育館へ向かった。それが何を意味するかをその時の僕はわかっていなかった。
体育館についた僕は、そっとドアを開け、中を覗いた。すると中に、黒い和服を着た女性がたっていた。こんな人...学校にいたっけ...いや分からないな...全員把握してないし...とりあえず話しかけるしかないよな...
僕は勇気を振り絞って話しかけた。
「あ、あの...少し聞いてもいいですか?」
すると、女性はこっちを見ると驚いたような顔をしていた。
「坊やはなぜここにいる?取り残されたかえ?」
女性はそんなことを聞いてきた。何を言ってるのか全く理解できなかった。僕はその言葉の意味を聞こうとしたら、声が出なかった。
どうして...喋れないんだ?声が出ない...なんで...
そう思っていると女性は話しかけてきた。
「そう、坊やは今なんで喋れない...のかと考えておるじゃろう?それは『遮断する者』。妾の力の1部じゃて。さて、なんで坊やだけが、残ってるのかわからぬが、見られたからには他のものと同じ末路を辿ってもらうのみじゃ。おや?このにおいは...」
他のものと同じ?どういうことだ...こいつが...こいつが犯人なのか?一体なぜ...どうやって...それに声がだせなくした?一体何者なんだ...こいつは...逃げなきゃ...でも体が動かない...どうしてだよ!こんな時に...
そう考えていると女性は語りかけてきた。
「話せないし、動けないって考えてる顔じゃの?苦しいじゃろう?仕方なかろうて。これも何かの縁じゃ...名前を覚えていくが良い。妾は「羽衣 紗夜」永遠を生き、全てを理解するもの。坊やは運がいい。あの者のにおいがするからの。またどこかで会おうぞ。それまで、しばしの別れじゃ。」
そう言い残した女性は笑いながら、僕を見ていた...その顔はどこか寂しそうで...そしてどこか優しげな顔だと僕は思ってしまった...そして意識が途切れそうになる...
白姫どうしてるかな...?もう一度会いたいな...それで話を聞いてもらいたいな...この出来事が全て夢でありますように。
最後にそんな事を考えながら僕の意識は途絶えた。
全てはこの時から始まった。
どうでしたでしょうか?変な終わり方をしてごめんなさい。このご時世色々と大変ですが、頑張っていきましょう。では次の話で会いましょう