困ったときは真面目な顔しときゃいい
この質問答えなきゃダメなの…?まだ話続くのかな…なんて会話中に思っちゃったことありませんか?
会話が得意な人なら機転を利かせた回答ができると思うけど、それができない人は…?
そんな時はこの話を読んでみてください、きっと解決できますよ‼︎
……でも使い方には注意してください。
「あの…悠さんちょっと相談したいことがあるんですけど…」
奄美が相談に来るなんて珍しいな、どうしたんだろう。
「どーしたの?相談なら歩にした方が早いと思うよ?」
「歩さんだと私には不可能な答えが返ってきそうで…悠さん聞いてもらえませんか?」
「そこまで言われたら聞いてあげるけど、良い回答は期待しないでよ?」
「はい、ありがとうございます!あの、私バイト先の先輩から回答に困る質問とか誘いを受けたりするんですけど、どうやって断ったら良いかわからなくて、良い断り方教えてもらえませんか…?」
「いやそれ僕に聞くの間違ってると思うよ⁈僕まだ12歳だし…」
こんな質問こっちが回答に困るわ。
「うーん…そうだなぁ、とりあe」
「歩のお悩み相談コーナー‼︎ズバリ、答えに困ったら真面目な顔しとけ」
どうも、宇津木 悠です。こんな感じで今回も「この世の中で明日を夢見ることは罪ですか?」始まります‼︎
…歩ナイス、助かった。
「「今なんと申されました?」」
「だから答えに困ったら真面目な顔するって。なんか文句あるか?」
「いや全然意味わかんないから」
「真面目な顔するって…それだけですか?」
「いいか、面と向かって話してる時に困ったらこうするんだ。悠、回答に困るやつくれ」
「急に言われても…じゃあ。今度相対性理論についてもう一度学び直そうと思ってるんだけど、どこから手をつけたら良いと思う?」
「……。(キリッ)」
「「は?」」
確かにすっごい真面目な顔してるけど、どこに向かってその顔してんの…
質問者の方見てやらないとただの無視になってるよ…
「それじゃ会話成り立ちませんよね⁈ガン無視じゃないですか‼︎だから悠さんに相談したのに…」
「じゃあ下手な回答して相手に誤解を招くようなことになった方がいいんだな?」
「それは…違いますけど、歩さんも正解じゃないですよね?悠さん、なんか言ってやって下さいよ‼︎」
「……。(キリッ)」
「悠さぁん⁈」
「ほらな? (ドヤ)」
「何が (ドヤ)なのか教えてもらっていいですかね⁈無視された感じでかなり気分悪いですよ⁇」
「「……。(k「させるかぁぁぁぁ‼︎‼︎」
された側としてはかなり気分悪いんだけど、会話をしたくない相手や終わらせたい時って案外使えるじゃないかな…とは言え無視だよねこれ、うん。
「もういいですよ、解決しないことがわかったんで」
あーぁ、どっか行っちゃったよ…奄美怒らせちゃったかな?
「歩、奄美怒らせたままでいいの?」
「ったくわかってねーんだよあいつ、誰がこれで全部って言ったんだよ」
「続きあるんだ…」
ガン無視した後に何かするんだったら実行しない方が身のためだと思うけど…
「いいか、俺が言いたいのは強制終了させることの大切さだ。さっきも言ったように、変な誤解が生まれたらもっと面倒だしな。」
「それはわかるけど…どうしてガン無視同然の方法なの?」
「方法はなんだって構わねーさ、ただあいつは会話を別の流れに自分で持っていく力が無い。もちろん、終わらせる力もな。だからそれを見越した俺が、成長するためのアドバイスをしてやったのに」
なるほど、さっきみたいに無視された側の気持ちを奄美に教えた上で、強制終了させることを教えようとしてたのか…さすが歩というか、そこまで相手を分析してたって考えたらちょっと怖くなっちゃうね。
「じゃあそれを教えてあげたらいいんじゃない?」
「わざわざ教えなくても奄美、聞いてんだろ?」
「…バレてましたか」
「服の裾見えてたからな。隠れるの下手かお前」
「……。(キリッ)」
「いや今使うタイミングじゃねーだろ⁈」
「……。 (キリッ)」
「え、ちょお前…」
「……。(キリッ)」
「悠、俺間違ったこと言ったか…?」
「「……。(キリッ)」」
歩、完全に墓穴掘ったことになったね。でもまぁ無事に奄美も強制終了する力を学んだみたいだし結果オーライかな…僕も明日から使ってみようかな。
第3話「困ったときは真面目な顔しときゃいい」いかがだったでしょうか。
今回は歩の人生観のうちの1つを題材にしてみました。1番伝えたいことは「真面目な顔して無視すること」ではなくて、「自分の力で会話の流れをコントロールすること」です。
この話を読んで真面目な顔で無視はしないで下さいね、対人関係ギクシャクするんで…。
ぜひまた次回でお会いしましょう。