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僕は犯人じゃない  作者: 霜雪 雨多
4/8

昼食

次回から事件に入ります。

「さあ、時は満ちた!」


ランチルームに入るなりおれは高らかに叫んだ。

騒がしかった室内が一瞬しーんとしたが、周りの目など気にせず進む。


「落ち着け。弁当は逃げたりしない」


大哉が注意してくる。


「小鳥のさえずりに聞き惚れていただけだ」


「ごまかしてるが、要するに説教でおくれたんだろ」


ばれたか。


「手、洗ったか?」


おとなしく廊下に出て手を洗いに行く。

あれ?

昨日取り換えたばかりの石鹸が見事になくなっている。

まったく。石鹸を盗むやつがいたとは。

仕方なくポケットからミ○―ズを取り出して手につける。

なぜ持っているかって?

紳士のたしなみというものに決まっているじゃないか。

ぼくは手を洗ってランチルームへ戻った。


やっと食べられるな。


「おっ、戻ってきたか。ほら、さっさと食え」

そう言って弁当が差し出される。

弁当?


「ぼく、ランチ頼んでたと思うんだけど」


「頼むの忘れてたぞ。お前の生活は把握してる。」


一歩間違えたらストーカーな大哉君。一歩間違えてなくてもストーカなのは気のせいだろうか。


「となるとこの弁当は?」


「忘れてるだろうから作っておいた」


あ、あ、あ…


「ありがとうございます!大哉様!」


あなたは神ですか。神なのですか。

彼の背後に後光が差している。

見える、見えるぞ!


「ほら。時間がないぞ」


お、おう。

あと周りで目をギラギラさせてるやつら。期待しているようなことは何もないぞ。


「さあ、食べるか」


パカッ


「おい」

「なに?優斗」

「謀ったな!」


中身は、白ご飯・卵焼き・クサヤ。ここまではいい。

ラストが問題だ。

・・・ピーマンの肉詰め。


「さて、何のことかな?」


しらばっくれても無駄だぞ。

しかたない。

おれの本当の力を見せてやる。


「なんだあれ?口に近づけた食べ物が消えてるぞ!」


「瞬間移動だ!」


最後に残ったピーマン。(肉は食べた)


「だめだ!ピーマンだけはどうしても食べられないんだ!」


「まさか某漫画にでてきたキャプ○いをマスターするとは・・・」


よくわかったな。

ちなみに元ネタでは煮卵がダメだった。

ジトッとした目で大哉がみる。


「人がせっかく作った弁当を残すのか?」


そ、そんなこと言ったって、無理なものは無理なの!


「そこで君への新提案!」

ポケットをごそごそと探る。


「タッタラッタッタ― マヨネーズ!」


コンビニ弁当についているようなマヨネーズを3袋出してきた。

大哉の手が白く丸くなった。いや、なってないな。見間違いだ。

こ、これならいけるかもしれない。

すぐに中身をピーマンへぶちまける。

では。

パクッ ごりごり ボリボリ


口の中にマヨネーズの味とピーマンの苦みが広が…あれ?広がらない。むしろ少し甘さが感じられる。


「おっ一口か。いい食べっぷりだな。」


「なぜかピーマンの味と、食感がおかしいんだけど、何か工夫した?」


「分かっちゃったか~。実はピーマンをあめで作ったんだ!」


・・・


「おえええええ!」


たまらず吐きだす。

今日の大哉おかしいとは思ったんだよ。異様におれにやさしいし。あめだってことにきづかなかったおれもおれだけど、ひどくないでしょうか?


「そしてクオリティ高すぎだろ!」


「テヘッ☆頑張ったかいがあったよ☆」


大哉に対してぼくはイラッ☆とした。

そして、飴細工とかいつのまに技術を身につけたんだ…


「じゃあ弁当箱洗って返してね~」


大哉は一足先にランチルームを出ていってしまった。

ハア、仕方ない。

テーブルの上を速やかに片付けると、おれも教室へ向かった。


…なんだか教室が騒がしい気がする。


そして、本日のターニングポイントを迎えた。


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