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「誕生日おめでとう、琴羽!」
「里香、ありがと~う!覚えていてくれたんだね。」
「当たり前でしょ。それはそうと琴羽、どこに就いたの?」
「ふふふ…。なんと!難関の司書になったのよ!」
「ええーーーー!嘘でしょ。」
「嘘じゃないもの。証を見せてあげる。」
「見せて、見せて。」
自己紹介を一応だけどさせてもらうね。私は、里山琴羽16歳。
ここの国では、16歳になったら、司書・パン屋・ケーキ屋・花屋・幼稚園、保育園の先生・ガソリンスタンドの店員の中から1つを選ぶことになっている。
その中で難関だと言われている司書になっているわけ。
今、私と話していたのが親友の里香。同じ16歳。私と正反対で、先生や親に受けがいい模範先生なの。しかし、その里香が私と仲良くしてくれているのが不思議でしかたないのよねー。
ま、自己紹介はこれぐらいにして、話を進めないとね……。