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プロローグ

それは僕が3歳の頃だった。


近所に住んでいていっぱい遊んでくれた人。彼の名前は卯月義経(うづきよしつね)。

僕は彼を「兄ちゃん」と呼んでいた。


しかしある時、その兄ちゃんはどこか遠いところへ引っ越すことになった。


寂しくて泣き出した僕を見て兄ちゃんは、


「大丈夫だ。またきっと会えるから。」


そう言って赤い宝石のような首飾りをくれた。


「お前が大きくなって見た目が変わったらもしかしたら分からないかもしれない。だからこれを持っていてくれ。」


僕は頷いた。兄ちゃんはそれを見てパッと笑顔になり、


「じゃあ約束だ。絶対会いに行くからな。」



それから15年が経ち、僕もあの頃より随分と見た目が変わった。


それでもあの首飾りはずっと持っている。

それが兄ちゃんとの約束だから……。


約束。僕が守っているなら兄ちゃんは絶対会いに来てくれる。そう信じてひたすらその時を、僕は待ち続けている……。微笑んで頭を撫でながらそういった。


「ただ、お前が大きくなって見た目が変わったらもしかしたら分からないかもしれない。だからこれを持っていてくれ。」


渡されたのは赤い首飾り。


「いつか絶対会いに行く。約束だ。」


そう、約束。僕と兄ちゃんの約束。


それから15年が経ち……


あれからこの首飾りはずっと持っている。


だから兄ちゃんも約束を守って会ってくれる。

そう信じてひたすらその時を待った。



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