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カラオケ

作者: 周防涼白

テスト終了後の放課後、気になる彼とカラオケに行く女子。短いです。

チャイムが鳴った。


「それでは後ろの席の人、回収して下さい」


監督の先生が告げ、クラスはだんだんと賑やかになり始める。

そして、


「今日でテストは終わりだけども、勉強はしっかりするんだぞ」


先生が言い、教室から出て行く。

先生が後ろ手でドアを閉めるのと同時に、


「「「いぃぃぃやっっったぁぁぁ~~ー!!!!」」」


みんなは爆発するかのように盛り上がった。

かくいう私も正直、すごく嬉しい。

今回のテストではすぐにポンポンと答えを書くことは出来なかったけれど、追試や赤点になることはないと思う。たぶん……


でも! そんなことは気にしない。


今日は友達とカラオケ屋さんに行く予定がある。

それもあの人と。


担任の先生が教室に入ってきてもあまり静かになることはなかったけれど、そこは大目に見ていただけた。


私のクラスは他のクラスと比べ、比較的早くに終わり、彼のクラスのHRが終わるのを待つ。

まだかなぁ、と思いながら壁に背を預け、つま先で床をつつく。

彼はまだ来ない。


一瞬、どこかのクラスが、うわっ! と声が上がる。私は急いで顔を上げてみると、どうやら彼のクラスのようだった。

胸が高まった。

あぁどうしよう、顔が赤くなってないかな……? と思って鏡を確認したくなったけれど、それよりも先に誰かが近づいてくる。


「ごめ~ん! 待った?」


彼だった。


「いや、全然待ってないよ。私のクラスもちょうど終わったところだよ」

「そう? じゃあ、行こっか!」


そう言いながら、彼は私の手を引っ張って行く。

ドキドキが早まる。



カラオケ屋さんに着くまでの間、彼といろいろな話をした。

今回のテストはあ~だったこ~だったとか前回の模試の結果はう~だったふ~だったとか。

私の模試の結果は飛び抜けてすごく良かった訳でもなく、だけど決して悪かった訳でもない。

いつもいつも中途半端な感じがする。

そういえば、英語が良かった。一つの大問である長文読解を全問正解していた。


そのことを彼に告げると、「やったな!」と言いながら頭を撫でてくれた。


カラオケ屋さんに到着してからはずーっと歌い続けていた。お昼前に来店してから午後の四時半頃まで、休みを挟まず、歌い続けた。

その一瞬一秒一刹那を無駄にしないように。


だいたい五時間くらい歌った後、友達も同じカラオケ屋さんにいる、とのことなので、そのボックスを確認してみたけれど、すでに帰っていたようだった。むぅ。


そして、帰ることにした。


彼と乗るバス停が違うのでお別れになる。ちょっと寂しい。


「あと二十分くらいだけど、待つ?」


彼は冗談っぽく言ったけど、私は、


「うん!」


と答えた。(私のバス停の方が遠い)

また、いろいな話をしてからバスがやってきた。


「じゃーねー」


彼がそう言ったので私も、


「ばいばい」


と、返した。



おしまい。

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