表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/6

あからさま。

 味がしない料理を無理やり喉に通し、さっさと食べ終えた私は自室に戻った。気まず過ぎて辛すぎるもん。仕方ない。


 てことで風呂入って寝よう。どうせ今日も苛立った次男が夜通し_、ん゙んっ!察してね。そうと決めた私の行動は早かった。光の速度で風呂を掃除し、沸かし、入り、あがった。


 もう時間が無いのだよ!今から寝ても短くて2時間、長くて4時間ってところだ。とにかく早く寝なければ。部屋のドアを体当りで開け、そのままベッドまで飛んだ。


 部屋の真ん中にベッドを置くのはこういう事も出来るから良いよ。最初の頃は飛び込む位置を間違えてベッドの角に顔面ぶつけることもあったけど。まぁ、便利!!


 足元にある掛け布団を足で引き寄せ、ササッと掛けてそのまま寝た。




_ギシッ、


 何かが軋む音が聞こえる。うるさい。


_カンッ!、カンッ!!


 何かを打ち付ける音が響く。いや、うるさ。 


 荒れてんな、弟。と考えながら身体を起こすと、閉めた覚えのない扉がピッタリと閉まっているのが視界に入った。あれは、バレたくないと思った隣室の誰かが閉めたのだろう。


 言ってやりたい。バカデカイ声で、言ってやりたい。バレてますよ!!!、と。めっちゃ音(と声)聞こえてるよーー!!、と。


 とはいえ私は空気が読める子だ。耐えて差し上げよう。本当は誰かに愚痴りたいけどね!それに思ってたより激し、ん゙んっ、騒いでいでないし。いつも通りの音だ。どちらかというと弟の方がヤバい。いつもの倍以上の音だし。何故かフフフフッ…、て感じの魔女っぽい笑い声まで聞こえるし。


 とはいえ今日は弟がキレるようなハプニングは起こっていない。長男に抱きつけたのとか、次男の嫉妬した顔が良かったのかもなぁ。つまり喜びの呪いだ。けどその二人は現在お盛ん中なんだよなぁ…。弟は気付いてるのかな?

 

 気付いてても気付いてなくてもこれから先、修羅場になるよなぁ…。巻き込まれたく無いわぁ…。怖い、怖い。これから起きることに戦慄していると、急に喉が乾いてきた。水でも取りに行こ、そう考えながら床に足をついた。


「ん゙んっ、…喉も乾いたし水でも取りに行こうかなー!」


 わざとらしく声を大きく出しながら足音を立てた。すると、先程まで騒いでいた音が嘘のようにピタリと止まった。あいつら、あからさま過ぎでしょ…、とは思いながらも颯爽と部屋を出て階段を降りた。


 昔、夜中に退屈過ぎて部屋から出た時、お盛んの二人が扉を閉めていなかった事があったのだ。すぐに部屋に引っ込んでやり過ごしたが、あの時の衝撃ときたら…。


 とにかく、それからはこうやってこちらの存在を知らせることにしている。これはこれでリスキーであるとはいえ最中に遭遇するよりはマシだ。ついでに弟の方も止まるし。


 グラスを手に取り、蛇口に手をかけ、やめた。クルッと向き直り、冷蔵庫を開けてサイダーを手に取った。トクトクと注ぎ、半分ほどまで注いで止めた。サイダーをしまい、今度は冷凍庫からある物を取り、グラスの中に入れた。


 ある物、というのは冷凍フルーツだ。ブルーベリーの汁が溶け出てサイダーが紫がかった色に変わった。夜中にこんな甘いもの、とは思うもののこの背徳感が良いんだよなぁ、と考えながらスプーンを手に取り、部屋へ帰ろうとした時、ガチャッと扉が開く音が聞こえた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ