【番外編】
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
真紅郎さんを気絶させ、私は再び夜の闇を走る。
屋根から屋根へ。
誰にも見つからないように、影のように。
ドォン!!
突如、私の進行方向で爆発が起きた。
熱波が頬を撫で、オレンジ色の閃光が視界を焼く。
私は【霊亀】の結界を展開し、爆風を防いだ。
足が止まる。
「レイ! なにやってるのよあんたぁ!」
爆煙を切り裂いて現れたのは、ツインテールの少女。
五十嵐ひのわちゃん。
私の、友達だ。
「ひのわちゃん」
「サトルがあんたを探してるのよ! 勝手に出ていくとか、バッカじゃないの!?」
ひのわちゃんは、仁王立ちで私を睨みつける。
肩で息をしている。
必死で追いかけてきてくれたんだ。
その瞳は潤んでいる。
怒っているけれど、心配してくれているのが痛いほど伝わってくる。
「帰りましょう、レイ。みんな待ってるわ」
ひのわちゃんの気持ちが、痛いほどに突き刺さる。
私を心配してくれている。
連れ戻そうとしてくれている。
けれど。
『でも結局、あいつもサトルと同じ側の人間だ。お前の孤独を、お前の不幸を、理解できやしない』
脳内で、玉藻様が囁く。
そうだ。
ひのわちゃんも、所詮はあちら側の生まれだ。
辛い過去があるとはいえ、私ほどじゃない。
この人も、光の中にいる住人だ。
『そうだ。所詮こいつもお前を理解できないよ。妾だけさ、お前を理解できるのは。さぁ、邪魔者を排除しようか』
そうだ、その通りだ。
私の闇に寄り添えるのは、同じ闇を持つモノだけ。
「……帰れません」
「なっ……」
「私はもう、普通じゃありませんから」
サトル様に拒絶された。
その事実が、私をここではないどこかへと駆り立てる。
「うだうだうるさい! 口で言ってわかんないなら、爆破してでも連れ戻すわよ!」
ひのわちゃんが指を鳴らす。
彼女の背後に、燃え盛る車輪の幻影――妖怪【火車】のオーラが立ち昇る。
爆発の異能だ。
「『爆ぜなさい』!」
カッ!
私の周囲の空間が、連鎖的に炸裂する。
逃げ場を塞ぐような、精密な爆撃。
炎の檻が私を包み込む。
でも。
『甘いねぇ』
脳内で、玉藻様がクスクスと笑う。
『あの子、レイのことが大好きだからね。本気で当てにきていない。爆風は派手だけど、レイの中心軸――急所を避けているよ』
わかっています。
ひのわちゃんは、優しいから。
私を傷つけたくなくて、威力を調整し、直撃を避けている。
捕縛するための、威嚇射撃だ。
だからこそ、隙ができる。
私は爆炎のわずかな隙間――ひのわちゃんが意図的に作った「安全地帯」を縫って、一歩を踏み出す。
迷いなく、炎の中を突っ切る。
「え……?」
ひのわちゃんが目を見開く。
まさか、炎の中を無傷で抜けてくるとは思わなかったのだろう。
驚愕で、彼女の動きが止まる。
私はその懐に飛び込み、彼女の胸に掌を当てた。
「ッ!?」
「ごめんね、ひのわちゃん」
私は【呪禁】の衝撃を、最小限で叩き込む。
ドン、とひのわちゃんの体が吹き飛び、屋根の給水塔に背中からぶつかった。
彼女はぐったりと崩れ落ちる。
気絶はしているけれど、体へのダメージはない。
呪禁で衝撃を相殺し、眠らせただけだ。
『友情が仇になったね。非情になりきれなかったのが、あの子の敗因だ』
玉藻様の言葉は、正しい。
でも、その正しさが今はとても辛い。
私は意識を失った親友に背を向け、再び走り出した。
もう、振り返らない。
【おしらせ】
※1/30(金)
新作、投稿しました!
ぜひ応援していただけますとうれしいです!
URLを貼っておきます!
よろしくお願いいたします!
『奈落の【魔法杖職人】が、自分の作る杖は神話級魔道具だと気付くまで~「魔力ゼロの役立たず」と森に捨てられた元聖女、廃工房で物作りしてたら、いつの間にか世界中の英雄から神職人として崇拝されてた~』
https://ncode.syosetu.com/n9638lr/
広告下↓のリンクから飛べます。




