ちゅーと現実(リアル)
あまり小説を読まない私が本気で作った初めての小説です。全6章を予定しています。誤字など問題点は多々あるとは思いますが、楽しんで読んでいただけたら幸いです。
「はぁ…はぁ…くっ!」
頭が焼けるように痛い。生暖かい赤色の液体が頬を伝い、カーペットを滲ませる。
「こんな所で死ねない…俺はお前を…必ず」
決心を固めて、その手を強く握る。すると、この一週間の出来事が溢れ出す──────
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個室(201)ー10:13
「ここは…」
そこはまるでホテルの一室のような場所だった。
「誘拐…されるなんて」
私、松風 露碧高校3年生は誘拐されました。親友のシロと共に二泊三日の旅行を計画して、空港へ向かう途中懐かしの駄菓子屋に寄った。そこで買い物とトイレを済ませ、シロのトイレをベンチで待っていると何者かに布で口を抑えられ気を失ってしまった。犯人の顔は見ていない。そこまで思い出した所でまだ少し気分が悪く外の様子を見ようと窓を見ると異様な光景が広がった。
「何これ、鉄板?」
窓は鉄板のようなもので外側から封鎖されていた。他にもホテルには似つかわしくない台数の監視カメラが設置されていた。手足の拘束などはされていないが間違いなく、監禁されているという現実を実感した。すると、ベット横の机に紙が置かれていことに気づいた。そこには、
〈10時半集合せヨ、場所ハ会議室 チ刻げん禁〉
と新聞の切り合わせで書かれていた。紙と一緒に地図があり、この建物が四階建てだということがわかった。それにしても……
誘拐して、部屋に監禁かと思ったが、出入り自由?しかも集合ってことは他にも人が居るのか?犯人の目的が読めない......
訳が分からない状況だが時間がないことや扉は内側に鍵が付いていつでも出られる状態であることから私は四階の会議室に向かうことにした。
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会議室ー10:27
地図通りに向かうと多目的ホールのような部屋になっており、中央に13個の椅子と円卓が用意されていた。そこには3席を残して全員着席していた。
「ロア!!」
男が立ち上がり、勢いよく近づいてくる。
「シロ!!」
猪突猛進してきたコイツこそ、トイレの長い親友七瀬 志郎だ。小学校から高校までずっと一緒の大親友にして、運動も勉強も出来るイケメンという身長が絶妙に低いこと以外は完璧なハイスペック男子だ。
「良かった無事で!」
誘拐された時点で無事とは言えないがシロがここに居るということは...
「お前も誘拐されたのか?」
「あぁ、トイレから出るとお前が居なくて探そうとしたら後ろから口を抑えられて気づいたら部屋に寝かされてた」
「ロアはどうなったかずっと心配してたんだ」
やはりシロも同じように誘拐されてしまったらしい、私は自分のことでいっぱいだったのに人の心配まで出来るなんて流石だ。
「私も同じような感じだ、今の場面には相応しくないけどホントに再会できて良かった」
「そうだな...」
「ちょっと、感動の再会終わった?邪魔なんだけど」
後ろからタバコを咥えた高身長美人が私たちの横を抜けて席に着いた。
「あっ、すみません」
思わず2人の世界に入ってしまったが他にも人が居ることに改めて気付かされた。
「時間みたい、君たちも座ろ?」
凄く通る綺麗な声で先程とは別の女性が私たちに促す。気を引き締め直し、急いで空席だったシロの隣に向かうと手元に私の名前が書かれた液晶パネルが置かれていた。もう1つ空席があったことを思い出し、周りを見るとお金持ちそうな女性の後ろに控えていた老齢執事がその女性の横に座った。
「ガア"ア"ア"ア"ア"ア"アズウ"ウ"ウ"ウ"ウ"ウ"!!!」
「!!!」
思わず耳を塞ぎたくなる大きな鳴き声は机の中央にある黒い布の中から聞こえてきた。全員が突然の声に唖然とする中、黒い布の中身は甲高い声で言葉を発した。
「ダレカァ!コノ布ヲトレェ!!」
私を含め、皆が周りを見てその任を押し付け合う。
「ハヤクシロォ!」
声が続くと私の隣に座っていた女性が勢いよく黒幕を取った。
「ヤァ!ハジメマシテ」
「ゲーム司会マスコットノ”カラスーラ”ダァ!」
「ガァアァァァァズゥウゥゥゥゥ!!!」
中から出てきたカラスのようなぬいぐるみは台座ごと360度回転しながら挨拶をしてきた。
「うぅわ!激ヤバァ!何これ、ブッサ...ないわァー
( ´ºωº` ) 」
「なんだこのぬいぐるみ...喋ってる!?」
「へぇ、スピーカーが見当たらないのにどうやって喋っているんだろうか。中だとしても篭った声じゃなく鮮明に聞こえるし...」
ギャルが大声で気持ち悪そうに嫌な顔をしていたり、大柄で筋肉質男性は驚きを隠せていなかったり、細身のメガネ男子は興味深そうに観察してブツブツ喋っていたりなど三者三様だった。私はというと正直声が気持ち悪くて、頭に響くから不快感しか抱かなかった。
「サテ、挨拶モ終ワッタ事ダシ”ルール”ノ説明トイコウカァ」
「ルールだと?お前は何が目的だ!」
スーツをきっちりと着た50代ぐらいの男性が発言する。よく見ると胸元にバッジが付いていて、顔にも見覚えがあった。
「そうだ!!こんな場所に集めて何が目的だァ!てか、姿を見せ...」
荒ぶる声で髭ズラの男が文句を付けていると
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
ト”ォ”ォ”ォォ━━━ォ”ォォォン!!!!
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
轟音と共に部屋の隅に置いてあった箱が爆発した。
「マズ、コノ建物ノ地下ニハ爆弾ガアル」
「コレガ起爆スレバ全員終ワル」
先程とは違い不気味にカラスーラは話を進めた。全員が静まり返る。先程の髭ズラの男も思わず席から転がり落ちるほど驚いていた。
「逆ラエルトォー思ウナヨォ!」
またしてもテンションを戻してひたむきに明るく喋り出す。
「ト言ッテモ大キナ”ルール”は1ツ、1週間ココデスゴセソレダケダァ!」
「1週間経テバ普通ニ解放シテヤルヨォ!」
「へぇ〜つまり爆弾のあるここで1週間過ごせって?」
「面白そうじゃん!w」
最後に入ってきたたばこの女性が狂った発言をし始めた。
「はぁ?冗談しょ?ナシよりのナシ!こっちは彼氏と予定あるんですけどぉ〜( " `༥´ " )彼氏が心配するから早く帰してよぉ〜٩(๑`^´๑)۶」
「無駄だよ、おバカちゃん部屋みたでしょ?こいつらに従う他ないよ。この規模で誘拐しているんだし、警察が来ても打つ手なしで長期戦だよ。大人しくしてなw」
「えぇ〜、萎えたみ〜( ´ ᐞ ` )」
ギャルとたばこの女性は言い合いを始めた。そして、彼女の言う通り規模が異様だ。十数人の男女誘拐だけでもどれだけ大変なことか、それに加えてこの建物は比較的新しく感じる。明らかに計画的犯行であり、複数人での犯行だ。
「そんな犯人がこの中では逆らうなとしか言ってこないんだから面白くて堪らないでしょwその1週間で何が起こるか今から楽しみでしかないよ」
この人は狂ってるとしか感じないが犯人の目的が分からない以上は言われた通りここで過ごすしかない。誘拐されたことはないが金など目的を持って悪意を直接向けられる方がまだ希望を抱けるだろうと私は思った。
「でも、過ごすにしても食料とか...あとは...」
「ソレト過ゴス為ノ物ハ全テ揃ッテルゼェ!後デ探索デモスルンダナァーー」
私の隣にいる女性が剥ぎ取った黒い布を弄りながら発言しているとカラスーラが遮るかのように喋り出した。
「細カイ事ハコノ端末デ確認シロォ!」
カラスーラの台座の下からスマホが現れる。
「ヤッタ〜スマホあれば最強なんですけど〜’’(ノ*>∀<)ノ」
などとギャルははしゃいでいたがスマホは特別製になっていた。外部への電話はもちろんにして写真や動画、検索機能も入っていなかった。それに対してルール確認やカラスーラの伝書鳩、参加者名簿など専用のものが入っている。
「デハ、ココカラ楽シイ”ゲームデス”。頑張ッテクダサァーーイ!」
最後に気になる事を言い残してカラスーラは机の下へと潜っていった。
「ゲーム...?」
思わず口に出してしまうほど私はこの単語に恐怖を感じた。
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会議室ー10:50
「と……...とりあえず自己紹介しようか!」
カラスーラが去ってからしばらく静まり返っていた室内を切り裂いた。それはカラスーラにびっくりして以降ずっと話について来られず唖然としていた大柄で筋肉質の男性だった。
「アイツの言う通りなら1週間協力して過ごす訳だし!」
第1印象は活気ある声とポジティブ精神はまるでクラスの盛り上げ役だった。正直得意なタイプではないが、こういう人の存在はありがたい、底抜けに優しそうだ。
「えぇ〜賛成!(﹡ˆoˆ﹡)こうなったらとことん楽しも〜よ!(*>ω<*)」
ギャルの賛同も得られたことにより一層避けられない陽キャ特有の空気感が出来上がり、男性から立って自己紹介が始まることになった。
「まずは俺から!俺の名前は伊集院 錦年齢は32歳だ!みんな気軽に錦って呼んでくれ!消防士をしている!力仕事は任せてくれ!」
服の上からでも分かるほど確かに筋肉質な肉体をしていたが、腕をまくり見せた筋肉は流石の一言だった。それと薬指に指輪をしていることから既婚なのだろう。
「次は私だ、私を知る人も居るかもしれないが参議院議員の藤 山太郎だ。海外出張に向かう為、車に乗り込んだところで誘拐され気づいたら個室の中にいた。犯人の顔は布で覆われていて分からなかったが男性だった。次から発言する人は誘拐された時の様子を教えて頂けたらと思う」
カラスーラのルールという言葉に真っ先に反応した人だ。第1印象は厳格そうな正確に強面の顔つきに比べて凄い名前だ。凄く弄りたい...だが年長者だけあって冷静だ。
「次は俺か。橘 直己28歳。しがない会社員だよ。誘拐されたのは昨日の夜、仕事終わりに駐車場でやられた。顔も見れずに眠らされたよ、畜生」
カラスーラに声を荒らげていた髭ズラの男だ。第1印象は会社員にも関わらず伸びきった髭にスーツも来ていない様子や先程の粗暴な態度からあまりいい印象を抱かない。この人と2人だけだったら地獄の誘拐時間だったと思う。次はいつの間にかお金持ちそうなお嬢様の後ろに控えて直している老齢執事が続いた。
「それではお嬢様より先に僭越ながら、私めはこちらの中本財閥の令嬢にお仕えする執事の縁下 重慶と申します。何か御用がありましたら可能な限りお答えさせて頂きます。被害に遭ったのはお嬢様とのホテル視察に向かう途中襲撃を受けました。犯人は3名の男性でした。お嬢様をお守り出来ず面目立ちません」
初めて見る本物の執事さんに少し興味を持ちつつ第1印象としては物腰柔らかで謙虚な姿勢に声優の大塚芳忠みたいなイケボが耳に心地いい。そして、隣に居るのが中本財閥のお嬢様だということもわかった。ホテル業など多種多様な事業に参入している国内でも大きな財閥だ。
そんなお嬢様まで誘拐してしまうなんて...
「ねぇ、次は君だよ?」
などと考えていると次に自己紹介すると思われていたブツブツ喋っていた細身のメガネ男子が黙っていたのでシロが気にかけて促す。
「あっ...あ...おれっちは杠葉 厨次...21歳のフリーターです......ネカフェの室内で襲われました...犯人は見てません...よろしくお願いします...」
カラスーラを見た時の早口が嘘のようにビビりながら途切れ途切れに話す。第1印象はインテリ系かと思っていたがまさかの機械オタクで人とのコミュニケーションは苦手なようだ。もう少し男らしくして欲しいと思ってしまう。この人が社会人やってるなんて信じられない。
「次は俺だね、俺は七瀬 志郎高校生3年生です。よろしくお願いします。聞こえてた人も居るとと思いますが隣にいるロアと旅行に行く途中に誘拐されました。」
上げ下げが激しい、先程の杠葉さんに比べて圧倒的イケメンオーラを放っている...流石と言うべきかきっと他の人に比べても完璧な第1印象を与えたことだろうなど考えていると藤さんが青ざめた表情をしているように見えた。声をかけよえとすると...
「はいはぁ〜い!男たち終わり〜( *´〰`*)あーしは夏色 紅麗24歳!٩( ᐛ )وモデルやってまぁ〜す。インスタフォローよろしく(*´∀`)ノ誘拐はねぇ(#'~'#)飲んでて気づいたらここに居たって感じ?w超ウケるよねぇww ᐕ)ノお持ち帰りされちったのかなꉂꉂ(>ᗜ<*)」
カラスーラの時から思っていたが馬鹿だな、恐ろしいほど能天気である。第1印象通り過ぎてコメントがない。確かにモデルをやるくらいスタイルなどは申し分ないと思ってしまったぐらいだ。そんなことより...
「あの...すみません、こんな見た目ですけど...私男なんです。名前は松風 露碧、シロと同じ高校3年生で小学校からの親友です。誘拐はシロが話した通りです。よろしくお願いします。」
自己紹介を飛ばされてしまった。女性だと思われているのは狙い通りだとして、まさか夏色さんが出しゃばって飛ばされるとは、藤さんのことに気を取られすぎた。その藤さんはというともう平然とした顔に戻っている。気のせいだったのかもしれない。
「マジ!( °o°)え、超可愛いからロアちゃん女の子だと思ってたぁ〜(〃艸〃)ごめ〜んねm(*_ _)m」
馴れ馴れしくて若干ウザイが顔も相まって一般的には許してしまいそうになるだろう。私は正直タイプじゃないのでこんな謝罪本来なら受け入れないが。
「うんうん、いいよ。気にしないで」
「やったー、ロアちゃんありがとう(*´³`*) ♡」
「誤解も溶けたみたいだし、続けましょうか。私は鴨井 千歌23歳、アパレル会社に務めてるの。誘拐は会社に向かう途中マンションのエレベーターでやられたわ。犯人の顔は見ていない力が強かったから多分男性よ」
私に続いて隣に座っていた人が未だに黒い布を弄りながら澄んだ通る声で女性は言った。第1印象はかなりきっちりとした優等生のような女性で学級委員とかしていそうな感じだ。不思議と耳に馴染む綺麗な声が心地よくて可愛い。正直タイプだ。
「あっ、すみません。布を持っているとつい癖でいじっちゃうんです。」
布に注目がいって恥ずかしそうに畳んで机の上に置いて、席に座る。可愛い...ギャップ萌えである。
「あたしは大平 笑姫、誘拐は夜の心霊スポット探検中に後ろからやられました。顔は見てません」
鴨井さんの隣に座っていて、今までずっと喋っていなかった女性だった。第1印象はガリ勉女子!という言葉がしっくり来てしまう雰囲気だ。笑姫名前や心霊スポットは失礼だが意外だと感じてしまった。
「ご紹介に預かります。わたくし中本財閥の長女中本 心見と申します。年齢は16歳の高校1年生です。事の経緯は縁下が話した通りです。彼は基本的に何でもできるので良ければ存分にその能力を使って頂ければと思います。」
大平さんに続いて中本...様?も初めて口を開いた。
第1印象としては傲慢なお嬢様かと思ったが年下と感じさせないほどしっかりした好印象を抱くとても丁寧な挨拶だった。でもそれと同時に八方美人という言葉が似つかわしいと思った。
「じゃあ、次はあたしだな...名前は宇井 知鈴、26歳、独身、公無員、拉致られた経緯は秘密だ。」
タバコを机に押し付け、報告でもするかのようにサラサラと流していき、一通り終わらせると席に座り新しいタバコを吸い出した。かなり悪い印象だ。なんだよ公無員って!もはや名前も年齢も疑わしい。だがどこか目を引く魅力を持つミステリアス美女だ。
「秘密って!それくらい話してくれてもいいだろ」
橘さんがまた声を荒らげた。
「元々藤議員は強制をしていなかっただろう?それに君にとっても”そのくらい”と言っているからにはそこまで重要に感じてないんだろ?ならいいじゃないか」
「てめぇ!」
「まぁまぁ!その位にして!自己紹介を続けましょう!」
気まずくなってか錦さんが間に入るが...この状況だと...
「それなら、ほら錦さんも言ってませんよ?」
待ってましたと言わんばかりに最初に自己紹介した錦さんが話していない事も突きつける
「おっ...俺は最後に言うつもりだったんですよ!俺は勤務終わりの駅に向かう途中に拉致られました!顔は見てないですけどかなり力強かったんで男だと思います!」
「へぇ〜、じゃあ私も仕事帰りかな〜w」
完全にこの宇井さんは私たちで遊んでいる。橘さんが食いついてくることやそのまま錦さんの拉致を引き出すことまで計算して行っている。こんな時場面で楽しむ精神は異常だ。
「あの...最後なんで先にいいでしょうか...」
弱々しい声で入ってきたのはこちらも初めての発言にして最後のメンバーだ。
「私は月湯 兎咲高校3年生です♪七瀬くんと松風くんとは同じ学校です♪話したことはないけど...誘拐されたのは部活の帰り道です。顔は見えませんでした♪」
そう、今まで言う機会がなかったがまさかの同じ学校3人目だ。彼女の言うように話したことは無い。色んなことをそつなくこなす優等生だ。シロとはよく引き合いに出されるが直接的なかかわり合いはない。
「なるほど、大体わかった。どうなるか分からないがしばらくの間よろしく頼む」
藤さんがいい感じに締めくくる。分かったことは1名を除き全員が拉致された経緯があること、犯人は最低でも3人の男性が居ること、拉致られた時間が昨夜と今朝に分かれていること、そして誰もここが何処か道中を知らないと思われることだ。
「さて、ここからどうするの?」
宇井さんが発言を促す。
「カラスーラの言う通りこの建物の探索をしないか?」
シロが提案する。確かにここにいても始まらない。共有することは全て終わったのだから。
「賛成(≧∀≦)出口ないか探そーよ!三/ ˙꒳˙)/」
「そうだな!とりあえず動こうぜ!」
ハイテンション組に続いて全員が異論なしという雰囲気だ。
「決まりだな」
「だが何があるか分からん。念の為2人1組で動こう、奇数で1人余るが丁度同級生がいるんだ。そこで固めてあとは男女で行くとしよう」
松風露碧 七瀬志郎 月湯兎咲
縁下重慶 中本心見
伊集院錦 夏色紅麗
藤山太郎 宇井知鈴
橘直己 鴨井千歌
杠葉厨次 大平笑姫
その後の流れでこのペアで探索することになった。
「では各々探索後13:00に1階食堂に集合としようか、解散」
藤さんの号令と共に全員動きだす。
「松風くん、七瀬くんよろしく!♪」
月湯兎咲と集合して挨拶をする。
「シロでいいよ、よろしく月湯さん」
「私もロアで大丈夫」
「分かった。なら、私も兎咲でいいよ♪」
「よし、じゃあ気をつけながら行こうか」
シロを先頭に探索を始めるため会議室を後にする。正直2人だけで話したいことがあった。やつのゲームという言葉...嫌な予感が外れることを祈るばかりである。
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会議室ー11:31
第1話で長々とキャラクター紹介ばかりになってしまいましたが読んで頂きありがとうございます。感想など頂けましたら嬉しいです。今後の参考にさせて頂きます。