正月気分
正月とは厄介なものです。
いつもは口を利かないような親戚のもとへ訪ねては
平然を装いながらも
実際のところ年玉をせびる魂胆がみえみえで
親戚が袋を取り出す間際のあの心境は
まるで合格発表を受ける時のような
いや
たとえることのできない所謂”高ぶり”とやらが見られます。
年玉袋を授かると
恥ずかしさか嬉しさからかは定かではありませんが、まるで台本のようなお辞儀をしてしまいます。
14年間生きてきた私にはわかるのです。
”お金の重み”とやらが
正確には"厚み"ですがね。
厚ければいいというわけではありません、大抵は三つ折りになった野口さんが数枚。
薄いと来たら期待は相反して大きくなります。
諭吉さんか樋口さんか、はたまた背筋を伸ばした野口さんだろうかと
見えない中身に想像を膨らませます。
「期待するなよ」と決まり文句を残す人に限って中身に期待ができたり
長年の経験からいくらほどもらえるかなどと
正月は四六時中考えてしまうのです
使い道はどうしようか
帰路についたときふと考えますが、
お金などなくても幸せ
などと子ども離れした思想を持つ私は
嗚呼、なんて現金なやつなんだ。
読んでいただきありがとうございました。