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最強は二度目の人生で  作者: 夕焼 小焼
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プロローグ ~3歳~

ぼちぼち書いてます。なんとか続けられるように頑張る所存です。


 はいどうも、こちら龍騎、現在の俺は3歳です。

 あの後、意識を取り戻したら誰かに抱かれてて、なんだなんだと思ったら俺の体は赤ん坊の姿になってて。

 転生、出来ちゃったみたいですね。なんてこった。


 俺の名前は鳳凰院 龍騎(ほうおういんりゅうき)から変わって、今はリューキ・マギス・エル・エルドとなった。

名前は長いし、やたらと部屋は広いし、メイドさんや執事は多いし、もしかして貴族の家にでも転生したのか?と思っていたら、まさかの皇帝の息子だった。

 姓に国名が入ってるな~と気付いた時に母さんに尋ねてみると、なんと第1后妃らしい。

 長男だけは辞めてくれ...という祈りが通じたのか、他の后妃も併せると俺は第13皇子、母さんの産んだ子供の中では三男との事で、これなら面倒もそんなに無いだろうと安心したのはつい最近の話だ。


「リューちゃ~ん♡」


「は〜い」


これは最近のお決まりなのだが、自分の部屋で本を読んでると、誰かしらが必ず乱入してくる。その筆頭がこちら、俺を産んでくれたアマンダ・マギス・エルド、またの名を母と言います。


「今日も本を読んでるの〜?」


「リュー、そんなに本ばっかり読んでて楽しい?私とテニスでもしようよ」


おっと、今日は四女のアリアナも一緒のようだ。ちなみにアリアナは四女と言っても俺よりも5つ年上だ。


「本当はもっと体を鍛えたいんだけどね…親父殿が今はまだそんなに鍛えるなってうるさくてさ」


「よく言うわ、あんたら暇があったら剣振ってるクセに」


「ホントよ〜!もうちょっとママと一緒に居てくれてもいいのに〜」


「ママはリューにかまいすぎだけどね?」


「構い足りないわ!」


「俺ももう少し放っておいてくれると助かるけどね…」


「なんで!?ママのことが嫌いなの!?」


「いや、そうじゃないんだけど!もう少し勉強したいし、トレーニングもしたいなって時はあるからさ」


「ガッハッハ!いいじゃねえかアマンダ、魔法は得意だろう?リューキに教えてやれよ!」


「ダリス!?あなた仕事はどうしたの?と言うか勝手なこと言わないで!リューちゃんはまだ3歳なのよ!」


母さんとアリアナ姉さんと話していると、2メートル近い長躯と、鍛え上げられた肉体を持ち、顔に大きな傷痕を残す大男がやってきた。

ダリスと呼ばれたこの男が俺の父であり、エルド国の皇帝、ダリス・マギス・アレフ・エル・エルドだ。

しかし、本来この男は今現在こんなところに居ていい筈が無いんだが…。しかも今日は会議だったよな?


「あんまりにも会議が眠いんで抜けてきた!そんなことよりアマンダ、リューキはもう『剣術』スキルLv.5まで上がってるぜ?『体術』もボチボチだし、何よりまだステータスが確認できねぇから何とも言えねぇが、何かしらの特性か加護がある可能性が高い。そんな奴が強くなりたいってんだ、鍛えてやるのが親の役目ってもんだろ!」


「それは〜…そうだけど〜〜、でも〜」


「何が嫌なんだ?」


「だって強くなったらリューちゃんがどっか行っちゃいそうで…」


「母さん…」


そ、そんなに俺と離れたく無かったのか…。しかし、前から頼んでても断られてたのがそんな理由からとは思わなかったな。ていうか会議を抜け出すなよ。


「ママはバカね。どうせ強くなくてもリューキは勝手に出ていくわよ」


「うっ」


「はぁ…」


「それにこないだリューキの部屋に行ったら、「やっぱり冒険者は外せないよな…王道ルートはやっとくべきだよな」とか訳わかんないこと言ってたし」


「ギクッ」


「リューちゃん!?」


「ガハハ、良いじゃねえか!子供なんていつかは巣立って行くもんよ!」


「あなたは黙ってて!……はぁ…しょうがないか〜。分かったわ、今度からはママも魔法を教えてあげる」


「ホントに!?」


「ただし!やるからにはちゃんと教えるからね〜。泣き言を言おうものならおやつ抜きだから!」


「勿論だよ!ありがとう!母さん大好き!」


「うふ、そんなこと言っても優しくしないわよ〜。でももう1回言っ…」


「皇帝陛下!こんな所におられましたか!」


「げっ!」


俺達が騒いでいると、また新たな人物がやってきた。

が、声から察するに父さんを探しに来た宰相のホーネットだろう。

…母さん、邪魔されたからってホーネットを睨むのはやめてあげて…。怖いよ。目が。


「急に御姿が消えたと思ったらこんな所に!ささ、疾くお戻りくだされ!」


「ぐぅ…断る!今日の議題はもう俺が居なくても何とかなるだろう!」


「何を馬鹿なことを仰いますか!陛下がおらねば、決まるものも決まりませぬて!」


「ねぇリューキ、テニスしようよ。今日はもうトレーニングはしないんでしょ?」


「うーん、そうだね…」


父さんとホーネットの遣り取りを眺めていると、アリアナ姉さんが声をかけてきた。

確かに、日課分は既に済ませてあるが…。


「いいじゃない、明日からはママの分も増えるんだから、今日はもう遊びましょ?ほら、行くわよ〜」


「ま、待てお前達!俺様も行くぞ!」


「俺様も行くぞ!じゃありませんよ陛下!皆が待ってると言ってるのが分かりませぬか!」


「あなた、私達は離宮の方にあるテニスコートに居るから、混ざりたかったら早く終わらせてくることね〜」


「ぐぬぬ…仕方あるまい、急ぐぞホーネット!」


「皇后様、御助力頂きかたじけない!それでは失礼致します!」


ドタバタと会議に向かったようだが…


「そういえば母さん」


「どうしたの〜?」


「さっき父さんが母さんは魔法が得意って言ってたし、俺も母さんからそう聞いてたから得意なのは知ってるんだけど。実際どれぐらいなの?」


「うふふ。それは、明日からのお楽しみよ〜」


「ちぇー」


「ちょっとリューキ、早く行くわよ!」


「待ってよ姉さん」


「あらあら」


こうして、俺の新たな人生は過ぎていくのだった。

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