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悪人 プロローグ
リメイク版でがんばっていきます!
「な...なに!?」
「え?これは...?」
そこは地下で起こった出来事だった。
その地下は防空壕とでもいうような、広くはないのに決して閉塞感などは感じない大きな石で囲まれた薄暗い空間であった。
その空間の真ん中には大きな炎が渦を巻くように燃え盛っていた。その炎の中央には人の形をした黒い物体がうごめいていた。物体からは人間の話す言葉が聞こえていた。
その目の前には自分の両手を見ながら体を震わせている男の姿があった。
物体からはこのような言葉を発した。
「まさか・・・貴様は、『悪人』か・・・?」
「『悪人』・・・?」
※
この世界のすべての物には神が宿っている。
そして世界は3つ存在している。
まずこの世界、現世。そして死んだものが行く世界、天界と冥界。
たとえ目に見えないものでも神は宿っている。
現世の神、天界の神、冥界の神、知性の神、想像の神、悪の神など・・その数は計り知れないものだ。
これはその神により繰り広げられる物語