#54 なんか……ごめんなさい
よろしくお願いします。
一度、ログアウトして昼ご飯。
今日は姉さんも出かけてるから、また自由な時間だ!
さて、そろそろ戻ろうかと準備していると、ピコン!と端末からメッセージ着信を知らせる音がした。
また潤達かな?そろそろ見つけてくれても良くない?
まぁ、僕も見つけれてないんだけどさ。
メッセージを開くと、従妹の藤代 真巳からだった。
姉と僕と真巳3人のグループに届いた。
真巳『お久しでーす!やっと高校受験から解放されましたー!今年の夏休みは泊りに行きますよーー!やっと来月に私もDTO手に入るので一緒に楽しみましょ~ね~!』
ここ2年位は皆それぞれ受験で全く会えなかったからなぁ。
でも………なんで姉さんにまで送ってるの?
僕がDTO始めたのは多分分かってるだろうけど。
すると、姉さんが返信した。
穂香『ちょっと真巳!?内緒にしてって言ったじゃない!!』
あぁ~テンパってるなぁ、姉さん。そこで知らないふりしてればよかったのに。
相変わらず不意打ちには弱いなぁ。自覚ないんだろうけど。
真巳『あ。でもこれで完全にバレちゃいましたよ?』
穂香『あ』
僕はどうしたらいいのでしょうか。どう反応しても姉さんがパニックになる未来しか思い浮かばない。
う~ん……しばし放置!
ナティに会いに行こう!
ログインして、目を覚ます。
「あ。おはようにゃ。ニャニャキ」
「おはようにゃ。ニャティ」
笑顔で挨拶してくれる恋人。
うん。最高だね!
毛布を仕舞って朝ご飯の食べる。
「今日中に出れますかにゃ?」
「流石に2日以上かかる遺跡ではにゃいと思うけどにゃあ。ただ……あのアトラクションみたいにゃのが後にゃん個あるのかによるにゃあ」
昨日みたいに何十通りも試させられると辛いよね。
しかもここはどんな遺跡かはっきりしてない。ボスとかもいるのかもしれないし、何より出口に向かってるのかも分からない。
だって、道を進もうとしたら落とされてるからね。
あの道がフェイクだという証拠もない。
「とりあえず、頑張って進むにゃ」
「にゃあ」
ということで、さっそく本日1つ目!
これは……。
「すごろくにゃ?」
「だと思うですにゃ」
目の前には様々なマス目があり、それが凄く奥まで続いている。奥だけじゃなくて、横にも広い。
そしてスタート地点には大きなサイコロが1つ置いてある。
え?マジで?この広さの中をサイコロ1つで進むの?
スタート地点に立札がある。
『サイコロを振って進め。ただし、止まったマスには様々な指示が表示される。その指示には必ず従え。従わなければ最初から再スタートになる。同じマスに2人以上いる場合、2人目は指示に従わなくてもよい』
うわぉ。罰ゲームありのすごろくなのか。
これはめんどくさいぞぉ。
「やるしかにゃいにゃ」
「にゃあ」
「僕から行くにゃ」
「はいにゃ」
よっし!行くぞ!
思いっきりサイコロを投げる。止まった。
すると、空中に巨大スクリーンが現れ、数字が表示される。
『6』
よし!っと言いたいけど、指示がどんなものかだよね。
6マス進む。止まるとスクリーンに指示が表示される。
『その場で面白いポーズをせよ。判定により〇が出るまで続けよ』
おぉう。いきなり嫌な感じ。判定が出るってことは誰かが見てるってことだよねぇ。
問題はあんまりこんなことやったことないんだよねぇ。
う~ん。
「(^ Ф ω Ф ^)」フリフリ
両腕を横に広げ、両足を閉じて少し腰を下ろす。その状態で腰としっぽをクネクネフリフリしながら、瞳を細めて真顔になる。
これが僕の今の精一杯です!
『〇』ピンポンピンポーン!
ベシャっと崩れて倒れる。
恥ずかしっ!あ。ナティに見ないでって言うの忘れた。
チラッと後ろを見る。
「っ!っ!っ!っ!っ!」
口を押えて蹲りながら震えていた。
どうやら面白かったようだ。……ならば良い!!
「次はニャティだにゃ~」
「っ……っ……は、はいにゃ」
顔を真っ赤にして両目に涙を溜めながら、ナティはサイコロを振る。
出た目は、
『6』
お見事。僕の捨て身が役に立ったようだ。
ナティが駆け寄ってくる。
「大丈夫ですにゃ?」
「頑張ったにゃ」
「はいにゃ」
真剣な顔でナティが頷いてくる。
やめて。そんな真面目に返答しないで~!!
少しモジモジして復活しました。
こんなことしたんだ!もう恥ずかしいことなんてないぞ!
気合を入れてサイコロを振る。
『6』
よっしゃあ!
6マスを進む。止まったマスで出た指示は、
『タライが落ちてくる』
え!?
ガァン!
「ぶにゃ!?」
頭に衝撃を受けて倒れる。
またかよ~!いったーい!
「大丈夫ですにゃ?ニャニャキ」
呻いていると、ナティが傍に来た。
顔を上げると『6』という数字が出ていた。
4回連続で6って凄いな!?
……あれ?もしかしてケット・シーの幸運発動してる?
試してみるか。
「にゃ!」
サイコロを投げる。
『6』
うん。幸運発動中!
6マス進む。
『熱湯が降り注ぐ』
え!?
バッシャァン!!
「あっっちにゃーーーー!!?」
「ニャニャキー!?」
滝のようにお湯が上から浴びせられる。
飛び上がって、床に転がる。しかし、マスからは出られない。
床もお湯が残ってあっつい!
ようやく温くなってきた。
「にゃあ~」
「大丈夫ですにゃ!?【ヒール】!」
ナティがまた駆け寄ってきて回復魔法をかけてくれる。
あぁ……マイハニー……また6を出したんだね。
いいんだ……僕は君のために漢解除していこう!!
濡れたままだが頑張ってサイコロを振ろうとするが、
「サイコロが増えたにゃ」
サイコロが2個になっていた。
上のスクリーンに文字が出る。
『これからはサイコロを2つ振って進め。(2人ともずっと6ばっかりでつまらない!)』
知らんよ。
ちょっとイラっとするが、従わないと出れないので大人しくサイコロを1つ振る。
『6』
2つ目も振る。
『6』
結局6じゃん。
12マス進む。
『自分の番が来るまでその場で回り続ける』
おぉ?……おぉ!?
「にゃあにゃあにゃあにゃあにゃあーーー!?」
急に体が駒のようにグルグル回り始める。足を踏ん張っても変わらない。それどころか速くなっている気がする。
ぎぼぢわ゛る゛い゛~~!!
「にゃ!来ましたにゃ!ニャニャキの番ですにゃ!」
ナティの声が近くで聞こえる。
すると、回転が止まる。ベシャっと倒れて目をグルグルと回す。
「うにゃ~~~」
「ニャニャキ?」
ナティが心配そうな顔をして見下ろしてくる。
本当に6を出し続けてるんですね。凄いね。
フラフラと起き上がり、なんとかサイコロを振る。
『6』『6』
うん。……自分で自分が怖い。
若干憂鬱になりながら12マス進む。
『食べ終わるまで進めない』
お?おぉ!
目の前に現れたのは50個ほどのハンバーガー。ただパティは肉ではなく何かのフライのようだ。
1つをパクリと食べてみる。
こ……これは……!?
「フィッシュバーガーだにゃ!!」
僕はハイテンションになって一気に食べて、2つ目に手を伸ばしてハグッとかぶりつく。
すると、またナティが追い付いてきた。
「はいにゃ。ニャティ」
「ありがとうですにゃ」
ナティも横に座ってフィッシュバーガーを一緒に食べる。
「「にゃふ~~~♪」」
これは良いもんだ。ありがたやありがたや。
そんな2人の様子を遠くから眺めている者がいた。
『なんで!?なんでずっと6なの!?それも2人ともだなんて!?ケット・シーだからってここまで幸運!?つまらない!つまらないぃ!!せっかく『ぬめぬめするウナギが大量にいる水槽』とか『氷風呂』とか『性別変える』に『ビリビリ電流装置』とか『ゴールするまで語尾にゲスが付く』とか考えたのにぃ!!……でも、もう始まったらマスの配置は変えられないし。サイコロも増やせても確立なんて弄れないしぃ。むぅ~。』
抱えているクッションをボフボフしながら喚いている。
そして、頬を膨らませながら考える。
ナナキ達はようやくバーガーを食べ終わる。
うん。美味しかったです!
そして次を振ろうとしたら
「……また増えたにゃ」
サイコロが3つになっていた。
『サイコロ3つを振って進め。(ふんだ!いつまでも幸運が続くと思わないでよ!)』
なんか怒らせたようだ。僕もそうは思うけどね。
すると、目の前にスイッチのようなものが現れた。
それを押すと、ポン!とサイコロ3つが同時に跳ね上がる。
おぉ。楽になった。
そして出た目は、
『6』『6』『6』
大当たり~~!!って言いたくなるね。不吉な数字だけど。
「すごいですにゃ!」
「だにゃあ。ニャティも頑張るにゃ」
「はいにゃ!」
18マス進む。出た指令は、
『自分の番が来るまでタライが3秒ごとに落ちてくる』
えぇ!?
ガァン!
「ぐにゃ!?」
ガァン!
「ふにゃお!?」
ガァン!
「ぷにぇ!?」
これは辛いです!避けられない!?
た!たんこぶ出来るぅ!!
「来ましたにゃ!」
ナティが来た。タライが止まる。
少し頭の上が盛り上がっている気がする。
「にゃ~。【ヒール】」
「ありがとにゃ~」
ナティが回復魔法をかけて撫でてくれる。
うん。ちょっと痛いけど幸せです。
サイコロを見る。まだ3つだった。
そして先を見ると、道が2つに分かれていた。どっちが遠回りかとかは分からないか。
とりあえず、スイッチオン!
サイコロが振られる。
『6』『6』『6』
うん。もういいや!
分かれ道は右を選択して進む。
止まったマスでの指令は、
『ラッキ~!何もなし!』
……逆に気まずいな。
ナティの様子を振り返ると、
『6』『6』『6』
……僕達はすごろくをしてはいけないようだ。
ナティも微妙な顔をして歩み寄ってくる。まぁ、ナティはただサイコロ振って歩いてるだけだもんね。途中でハンバーガー食べたぐらい?
次のサイコロを振ろうとしたら4つに増えていた。
スクリーンを見ると、
『サイコロ4つで進みなよ!これ以上は無いからね!(………………………ぐすん)』
なんか……ごめんなさい。
スイッチオン!
『6』『6』『6』『5』
『!?』
おぉ!!6じゃないよ!誰かさん!
何故だろう。僕もちょっと嬉しかった。
スキップでマスを進む。
さぁ!今ならなんでもしてあげるよ!!
『ちょっと一服♪お茶ど~ぞ♪』
「にゃんでにゃーーーーーーー!!?」
僕は膝から崩れ落ちながら、思いっきり叫ぶ。
いや!まだナティがいる!
変な希望を持って、ナティを見る。
『6』『6』『6』『5』
『…………』
「「………………」」
無言の時間が生じる。
するとサイコロが消えて、マス目の光も消えて真っ黒になる。
『……もういいよ。……次行けば?……………ぐすんぐすん……うわぁ~ん!』
泣かせちゃった!?
あたふたとナティと2人で慌てる。
しかし、スクリーンも消えてしまった。
「……にゃんか……酷いことしちゃったにゃ」
「会えたらちゃんと謝りますにゃ」
「にゃ」
僕達は何故か申し訳ない気持ち一杯で先に進むことにした。
すると、
『バカーーーーーーー!!!』
バカン!!
「「にゃあああああああああ!?」」
子供のような叫び声が聞こえたと思ったら、また地面が開いて落とし穴になる。
もちろん僕達は真っ逆さまに落ちて行った。
ありがとうございました。
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