８．『バカ…バカ！…バカ！！』
ふん…だ。謝っても絶対に許してあげないんだもん…
もう二度と手料理食べさせてあげないもん…
「幸多さんのバカ……」
「………」
「いいの？千夏ちゃんフォークダンス始まるよ？」
「うん♪私は真夏ちゃんの隣にいるよ」
よく分かったね…私が屋上にいるって…でも…
「…ところで千夏ちゃん…着替えは？」
「あっ！忘れてた…でも、後で良いよ。着替えは」
幸多さんの浮気現場を見て屋上でへこんでる私を見付けてくれるなんて優しいな♪
でも…今、そんなに優しくされると…
「ふっふえ…ふえぇ〜ん。幸多さんが私の目の前で浮気したよぉ〜」
「幸多さんの事…本気だったんだね…」
「婚姻届けも…幸多さんが…寝てる間に…きちんとっ…書いたのに！」
「本気だったんだよね？」
「それなのに役所の人は受け取ってくれないんだよ！思い出したらムカついてきた！！」
「………」
「千夏ちゃんっ！！！」
「はいっ！…えっと…なに？」
「ヤケ食いに付き合って！」
「えっと…今はダイエット…」
「まだ教室にお菓子たくさんあるはずだから！」
「あるけど…私は…無理したくないなぁ…」
そうだよ！乙女のステキな八つ当たり♪
それはヤケ食いだよね♪
そうと決まれば膳は急げ☆
ってアレ？扉にいるの…幸多さん！！！なんで？！なんで居るの？！どうして？！
「はぁ…はぁ…お前、なんで…教室に居ないんだよ！？」
「私がどこに居ようと私の勝手でしょ！」
「あ〜ぐだぐだ言ってないで急ぐぞ！」
「えっ？…わっととと…」
あれ？なんで私、幸多さんに手を引かれて階段駆け降りてるの？
あっ！そっか☆きっと邪魔の来ない所に二人で逃避行だね♪
そこで二人でシミジミとだけど楽しく暮らすんだね♪
ごめんね♪皆、きちんとお別れできなくて………な〜んてね。解ってるよ。この腐れ作者がそんな展開にしない事ぐらいね…
どうせ、着いた先には蒼炎ちゃんや楓ちゃんとか邪魔な娘が居て私に見せ付けるんでしょ？
もしくは、お巡りさんがいるのかな？
「ほら…行くんだろ？」
「えっ？あっ……」
「嫌か？」
「ううん…うっ…ふぇ〜ん」
ずるいよ！幸多さん。こんな事、されたら許しちゃうじゃない…
「ったく…」
「ふぇ〜ん」
幸多さんの腕の中…暖かい…
「これだからガキは…」
あれ？今、ガキって言った？この人？
なんで感動的な場面でガキって言うの？
あっ！そっか☆聞き間違いだね♪
「幸多さん。今なんて言ったの？」
「あん？ガキって言ったんだよ」
「打撃魔法。ペンタ君スラッシュ」
恋する乙女にガキだなんて失礼しちゃうな☆
うふふ。作者さん♪何かなぁ？その苦笑い♪死にたいの♪
「幸多さんのバカ！！！」
もう良いもん。私は町を守るヒーローだもん。恋なんてしてる暇は無いもん。
「っておい！…ほら」
あれ？どうして幸多さんが手を差し出してるの？
もしかして…
「早くしないと終わるぞ？フォークダンス」
「えっ？…あっ…うん」
あれれ？誰か説明して！どうして私、幸多さんと踊ってるの！？
ねぇ！どうして？ねぇってば！
作者さんなら出来るよね？してよ！そっぽ向かないで！ねぇ！燃やすよ！
「…祭も残す所、打ち上げ花火で終わりです。準備の方が出来しだい始めます…」
あれれ？もうフォークダンス終わりなの？
もう作者さんが教えてくれなかったから楽しめなかったじゃない！作者さんにはお仕置きだね☆
炎の魔法。ファイアーブレス☆
でも幸多さんどうしたんだろ？
なんか不自然な優しさを感じる♪
「どうした？」
「幸多さん、屋上行こ♪」
「ん？あぁ…」
♪
「あっ！千夏ちゃ〜ん♪」
「えっと…元気に成ったんだね？」
「うん♪でも…ほら☆持って来たよ♪お菓子とジュース」
「えっ…あ…うん…」
「あれ？なに隠したの？」
「な、何でもないよ…」
あは☆私に隠し事が出来ると思ってるなんてあまり舐めないでね♪ち・な・つちゃん♪
「あっ…真夏ちゃん…そこだめっ…うぅ…」
千夏ちゃん。何変な声出してるの？まるで私が変な事してるみたいじゃない♪
あっ！読者さん♪スキンシップだよ☆スキンシップ♪
それはそうと千夏ちゃんが隠したのは、なっにかなぁ☆
あれ？お菓子とジュース？
「えっと…皆で食べようと思って…」
「そうなんだ♪だから居たんだね？お邪魔虫」
「虫以下の真夏に言われたくありません………」
「うふふ♪しつ」
「おい！ガキ共」
また幸多さん、ガキって言ったなぁ☆燃やしちゃうよ♪
「只今から打ち上げ花火を始めます」
いけない！早く準備しなきゃ☆
風呂敷を敷いて♪お菓子開けて♪ジュースを並べて♪出来上がり☆
「楽しそうですね………」
「あは☆楓ちゃんかわいそ」
「何がですか？………」
「こんなに楽しいイベントなのに冷めてるもん♪」
「そうですか………」
あれ？なんかいつもの楓ちゃんらしくない…きっと拾い食いしたんだね♪楓ちゃんだもん☆
「真夏じゃないからそんな事しません………」
あは☆やっぱしいつもの楓ちゃんだ♪
「ほら、花火が始まったぞ？」
「うわぁ…綺麗…」
「うん♪綺麗だね。千夏ちゃん」
こう言うのを幸せって言うんだね☆
「幸せ…………」
「どうしたの？楓ちゃん」
「雷の魔法。ヘルボルト」
「炎の魔法。ヘルフレイム」
「防ぎましたか………」
防ぎましたか？じゃないよ♪バカ娘♪
「どうしたの？…楓ちゃん」
「そうだ！それじゃやってる事は真夏と同じだぞ！？」
幸多さん♪私が行う行動は全て正義だよ☆
だけど私に逆らう人は皆、悪なんだよ♪
「千夏…知らないロリコンの人………」
うん♪そうだよね☆幸多さんの事あまり知らないよね♪
「私に攻撃仕掛けるなんて…楓ちゃん♪燃やされたいの？」
「……私は最初に言いましたよ。『いつまでも野放しにされない』と………」
「うふふ♪千夏ちゃん。手を出さないでね♪」
「うん…」
楓ちゃん殺る気まんまんだね☆
会った時、以来かな？こんなに殺気を出してるの♪
「そうですね………」
加減はしてあげるよ♪だからコンガリ焼かれちゃえ☆
「雷の魔法。ヘルボルト」
「炎の魔法。ヘルフレイム」
何かやりにくいな今日の楓ちゃん？どうしたんだろ？
「そんな甘い考えだと死にますよ？………」
「その前に燃やしてあげるね♪炎の魔法。ヘルフレイム」
「雷の魔法。ヘルブレイド」
あれ？軽く切り裂かれちゃった♪
ヘル同士には変わり無いのにふっしぎ〜☆
「盾の魔法。シールド」
「無駄です………」
あれれ？範囲が狭くなる代わりに結界よりも強固な盾の魔法が軽く切り裂かれるなんてどんな魔法なの？
でも、さすが私♪横に飛んでかわしたよ☆すごいでしょ♪凄くないと思った読者さんは剣道場に通って来い☆
「貴女は私には勝てません………」
あは☆ほざくなよ♪私が真魔業を覚えるための当て馬の癖に〜♪
「千夏ちゃん今から十分後にヘヴン放つから避難させて！四年二組。集合、避難！」
「それより…私が手を」
「千夏ちゃんには無理だよ♪楓ちゃんを殺れないもん」
「う…ん…分かった。神路さん逃げて下さい。早く」
「お別れの挨拶は済みましたか？………」
待っててくれたんだ♪バカだね♪
「貴女を殺すのに十分も要りませんから………」
うっは☆その余裕ムカつくな♪
絶対に燃やしてあげるからね♪楓ちゃん☆
「炎の魔法。ファイアーブレス」
「無駄です！」
「うふふ♪打撃の魔法。ペンタ君デルタアタック」
ファイアーブレスは煙幕に決まってるじゃん☆バカだね♪
「分かってます………」
む〜。作者さん。どうして心読める設定にしたのおかげで楓ちゃんしとめそこなったじゃない♪
「雷の魔法。ヘルボルト」
「炎の魔法。ヘルフレイム」
なら二発打ちならどうかな？♪
「炎の魔法。ヘルフレイム」
「雷の魔法。ヘルブレイド」
あれ？普通にヘルフレイムを突っ込んできたよ？どうしよ？
それにしても綺麗だよ♪花火☆
まるで最終回みたいな闘いだね♪まさか！最終回なの？作者さん！十二話構成嘘なの！？
だよね〜☆違うって分かってたよ♪
って現実逃避してる場合じゃなかった☆楓ちゃんのバカが来てるんだったよ…
あれれ？どうしたの？作者さんに読者さん♪
余裕そうだって当たり前だよ♪楓ちゃんのバカに負けるわけないよ☆
「…もう死んでください………」
「やだよ♪炎の魔法。へヴンボム」
燃えちゃえ♪燃えちゃえ☆燃えちゃえ！楓ちゃんのバカは燃えちゃえば良いのよ！
「はぁ…はぁ…まだ…です…」
ボロボロになっても立ち上がるなんて楓ちゃん♪入らない？四年二組の一員に？
「雷の魔法…ヘルブレイド！」
すご〜い楓ちゃん♪そんな身体でその魔法使ったら自滅しちゃうよ？
「貴女と相討ちなら十分です………」
あっ！その発言むかつくなぁ☆命を軽んじるなんて許さないんだから♪
「馬鹿は燃やして正してあげる♪炎の魔法。へヴンボム」
「そう何度も同じ手は喰らいません。雷の魔法。チャージボルト」
あは☆へヴンボムが斬られちゃった☆どうしよ♪
「はぁ…はぁ…私は貴女を………」
「楓ちゃん？」
やっぱり様子が変だよ？あまりにもお腹が空いてたから拾い食いを…
「してません！…くっ………」
冗談だよ♪冗談♪拾い食いじゃないよね♪賞味期限が一ヶ月過ぎたのを勝負したんだよね？
「………死ね」
あは☆本気で怒っちゃった♪それじゃ馬鹿な楓ちゃんを救うために封印を解くね？ペンタ君♪
「何をしてるのですか？………」
何って見たまんまだよ？魔法力を捨ててるの♪
「喋る気は無いんですか？………」
「どちらでも一緒でしょ？私と楓ちゃんしかいないんだからね」
「何をする気なんですか？………」
「説明する気あると思う？」
「分かりました…私のヘルブレイド。イン、チャージボルトは真魔業の域に達します。それを上回る力見せて貰います………」
「魅せてあげる♪私の封じた魔法。印の魔法を」
「印の魔法？…それはありえないはずです！」
読者さん♪印の魔法ってのはね♪魔法を封印もしくは吸収する魔法なの☆
私が天才だから出来る魔法何だけどね♪すごいでしょ☆えへへ♪
「印の魔法。ペンタ君」
あは☆楓ちゃん。すごい魔力だね♪ペンタ君の魔法力、満タンに成っちゃった♪
「……負けですね……なぜ、私を助けたんですか？」
「なぜって友達だもん♪」
「そうですか………」
「そうだよ♪」
「でも私は貴女を殺します！」
あれ？楓ちゃん？そこは仲直りか悪ふざけの場面だよ？何言ってるのかな？分かった♪さすが私☆
「違います…冗談ではありません………」
楓ちゃん…あれ？丸薬？どうするの？
「貴女に奪われた魔力を回復させるのです…命と引き換えに………」
―to be next scene―
真夏「ついにシリアス突入♪」
千夏「もう真冬なのに…」
真夏「あは☆と言う訳で『真夏と千夏の乙女の素敵な八つ当たり』はコメディーで行くよ♪」
千夏「私は無理し」
真夏「はい♪」
千夏「何かな？真夏ちゃん。このポッキーのピラミッド？」
真夏「千夏ちゃんの食べる分♪」
千夏「何箱あるの？」
真夏「ん〜五十箱ぐらい？」
千夏「…一緒に食べるの？」
真夏「千夏ちゃん。一人分♪」
千夏「どうやら貴女の愚行を止めるのは私の役目だね！」
真夏「？よく分かんないけど千夏ちゃんのクセに生意気だよ？」
千夏「秋月流殺法。壱の型。拾の章。龍神波」
真夏「炎の魔法。ヘヴンボム」
…かくしてしょぼい理由の闘いが今始まりを告げることになった。
次の後書きに続く…
