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最強+メイドさん=最高!

【いいよね?】がスランプなんで筆休めに書き出したら、止まらない止まらないって感じです。




………くそう。


「ん~?………ん?ここはどこだ?」


俺が何時もの様に睡魔と闘いながらベッドから体を起こすと、いつの間にか見知らぬ部屋に居た……。


もう一度言わせてくれ。


「……ここはどこだ?!」


周りを見渡すと、かなりボロボロの部屋で、タンスや棚等はその機能を失っている程なのだが、部屋全体の雰囲気からは高級ホテルの一室を感じ取れるから不思議だ。


しかし、今はそんな事はどうでも良い!

いや良くない!

ん?良いのか…?

い、いかん動揺しているためか自分でも判るぐらいに思考が安定していないぜボケとナスがぁぁぁ!

こ、こんな時はどうすれば良い!?

ハッ!現実逃避と言う手があるじゃないのよウッヒッヒ!


………い、いかんふざけている場合じゃあねえ、まず現状の確認からしなきゃな。


「とりあえずベッドから出るか……。

……ん?」


少し冷静になると俺はある違和感に気が付いてしまった…。

部屋がボロボロなのに対してベッドが異様なまでに綺麗過ぎてしまう事も有るのだが、それとは別に声が高くなっている事だ………。


「あ、あぁー。」


うん、かなり色っぽいが、それでも可愛らしさを忘れていないとゆう、俺的には100点満点を軽く超える素晴らしい声が自分から発せられている……。

これならアレができるな…。


「……ん、あぁ!や、止めて、これ以上はオカシクなっちゃう(照)!」


ぐあぁ!こ、これはかなりグッと来る声ぞぉ!ぐひひひひ!


………………………。


…………あ…今のは忘れてくれ…え?駄目?そんな事言わずに頼むぜ…、…良し任せた。


そして、もう一つの違和感はやっぱりと言うか、所轄「無かった物が有って、有った物が無くなった」と言う事だろう………。




そう、俺は女になっちゃってた。




「天国に居るオヤジ、オフクロ、2人から貰ったうえに大きくなるまで育ててくれた、この体に…、俺は取り返しのつか無い事してしまった…。

2人共…、本当にゴメン…。」しくしく…


…………………。


「じゃねぇえええ!!!

え?まじで?え?なにが?」


あ、やべ、あまりの事実に朦朧としてきた…、意識朦朧これ俺の妄想?てな位にやべえ……。


………これも忘れてくれ…。










……

…………







「ふぅ…。」


あれから暫くして、ようやく落ち着きを取り戻した俺は再度、現状の確認に取り掛かる事にする。

その際、自分の状態は何時でも把握が可能なので、まずは身の回りから調べる事にした俺だったが、何故かこの部屋に親近感が有ると言うか、なんか〈馴染みの部屋!〉って感じがする事に気付いた。


ん~デジャヴってやつかな~?


等と考えながら家捜しをしていると、全身を見れる大きめの鏡を発見したので、家捜しを止めて自分の状態の確認を始めた。



その結果は……。




「うん!かなり良い!」


はっきり言って見た目も、俺的に100点満点を軽く超えちゃう美貌だ!

だから雌豹のポーズなんかのポーズをとってもいいだろう!

て言うか、この体は俺の物だ!俺の好きにして良いはずだ!

異論?反論?なにそれ美味しいの?


「うーん、声といい姿といい、何から何まで俺好みとは…。」


お尻まで有る藍色のストレートヘアーに、少しだけ色気を混ぜたような童顔、しっかりとした意志を持っている事を伝えるかのような眉をしていると思いきや、その瞳は保護欲を擽られるかのような紫色の瞳のタレ目、うん、かなり良い…。


今は青色のワンピースを着ているが、体つきもかなり良い…!

周囲に基準となるものが無いので目測だけど、身長は150~160位、手足は男の時の俺が触るのを躊躇うぐらいに細くスラッとしており、可愛らしいお尻に、驚く程細い腰、胸はC~D位だろうか?水を入れたビニール袋の様に柔らかいが、ちゃんとハリもあるし感度も良好ときたものだ!

何度も言うが…、かなり良い!!!

こんな娘がメイド服なんて着た日には………、グフフフフフ…、ジュルリ…。

あ、やべ、今のは自分でもキモかったな…、自重せねばいくまいよ!


俺は気を取り直して、自分の姿を確認していると、また違和感を感じる。

この体に、部屋と同じ様な親近感?みたいなものが有るのだ。


「どっかで見た事があるのか…?」


でも、こんなストライクし過ぎて体を貫通させるような衝撃的美少女を俺は知らないし、一度でも会っていたなら忘れる訳が無いんだがな~。


〈知らない〉けれども〈知っている〉とゆう不思議な感覚が襲ってくる…。

俺は自分自身を確かめながら部屋を見渡していくと、ある事実に気付いてしまう。

………それは、この部屋が俺がハマりにハマっていたゲームで、俺がホーム(言ってしまえば活動拠点)にしていた部屋を、そのまま朽ち果てさせた物であるとゆう事だ。

俺は、そんな事実に「もしかしたら……?」と思いながら呟いてみる……。


「ステータス…。」ぼそぼそ


すると、ピッとゆう電子音と共に透明感のある画像が目の前に現れた。










名前・ソドム・ヴァイアラス・ゴモラ・アルフェルリア・レグヴェッカ・シュバルツァー・ネイルフルフルスト・ツァヌルコフス

性別・女性

種族・ヒュプ族

職業・メイドさん

副職・闘神

体力・9999999999

魔力・9800000000

物攻・99999999

物防・99999999

魔攻・75000000

魔防・80000000

速力・99999










俺はそれを見て、「……うん、やっぱりな。」と疑惑が確信に変わる。


ようはテンプレってやつで、俺はゲームのキャラで異世界転生しちゃったよテヘペロ☆てな感じ?


だけど、前の世界の事がまったく思い出せない所からすると、俺は普通の異世界転生者とは違う様だ。

いや、《知識》的なものは覚えているのだが、それ以外の事柄……例えば自分の名前や友人関係、更に自分がどのような生活スタイルだったのか、それら《記憶》的なやつの方が頭の中から全て抜け落ちているのだ。


正直この事についてはショックだったものの、今の状況下では幾ら考えても意味が無いので、途中で考えるのを止めた。


ちなみに職業がメイドさんで、副職が闘神なのは、完璧に俺の趣味だ!

メイドさんなのに最強!

最強なのにメイドさん!

うん、いつ考えても最高だよ、フフフ…。


「さてさて、考えても意味が無いときたら、さっさと行動しますか。」


そこで俺はステータスの確認の際に見つけた、アイテムボックスを開く。

すると、中には日用品から武器まで、恐ろしいぐらいの品揃えが入っており、日用品やポーション等のお金で買える物は999個のカンスト状態で、更に複数のアイテムは同じ名前が5列程(5000個弱有るって事)もある。


あらためて見ると、やり過ぎたなと思う………。


俺は、そんなアイテムボックスの装備品の欄にある防具から【外出用メイド服(普)】を選んでから着てみた。


程にも装備品はアホみたいに有ったけど、せっかくの《職業・メイドさん》なのだからメイド服を着るのは当たり前だろう!


ちなみに「着るのに手間取るかな?」とも考えたが、《装備》とゆう項目のボタン?をポチッと押すと、自分の今まで着ていた服がパァ…と光り、一瞬で変わっていた。


まぁ……、良かったのかな?


と、少しだけがっかり?しながら鏡で身なりを確かめてみる。


「ふむ、どこにも可笑しいヶ所は見受けられません……ね…?」


あれ?俺の口調が可笑しいでございますですわよ?


「……職業補正と言われる物でしょうか…?」


うん、職業補正ってやつだな、これは。

《メイドさん》だからメイド服を着なきゃ職業補正が発動しないのか………?

うーん、メイド服を着ていない《メイドさん》は、プライベートな状態って事かな?

まぁ、いいや便利だし。


なんて考えていると、不意に部屋の扉が開き、そこからカルパ族の男性が現れた。










あ、ついでだから、ここでこの世界の種族についての説明会を開こうかな!




ヒュプ族

ぶっちゃけ他のゲームではヒューマンと呼ばれている種族。

一部の特例を除き、特徴がないのが特徴って特徴。




カルパ族

ぶっちゃけ獣人、人寄りの奴もいれば獣寄りの人もいる。

状態異常形に非常に強く、速力は全種族でトップだが、頭に血が昇りやすく、その後は直線的になりがちなのが玉に瑕。




マト族

ぶっちゃけ機械人?機械の様な体だったり、鉱石の様な体だったり。

状態異常形無効なうえに、ステータスは魔攻と速力を除き全種族トップクラスだが、使える魔法や武器が少なく、補助形魔法も効きにくいのが玉に瑕。




ラヴォ族

ぶっちゃけ魚人、魚寄りだったり、人寄りだったり。

当たり前だけど水中戦と水魔法ではトップだが、一部を除き陸ではスタミナ不足なのが玉に瑕。




ギヌル族

ぶっちゃけ虫人、虫寄りだったり、人寄りだったり。

物攻と物防が高く、瞬発力はカルパ族以上だが、状態異常形に非常に弱いのが玉に瑕。




ミニュル族

ぶっちゃけエルフやホビット。

魔力と魔攻はトップ、魔法の事ならなんでもお任せ!てな感じだが、物理的な事はからきしなのが玉に瑕。




うん、とまぁこんな所かな?

さてと、あんまり考え事をしていると、目の前の人に失礼になるから現実に戻るか。










「どちら様でs---


「ゲッヘッヘ、帰って来て早々に人の気配がしたと思ったら、こんな上玉が居るとはなぁ~。

神様の思し召しってやつかぁ~、ジュルリ。」


うわぁ、第一発見異世界人がゲスいとは………、しかもパッと見盗賊っぽいし…。

うん、俺の一番苦手なタイプだ。

つーか盗賊の根城になってんのか?俺のホームは………。


なんて考えていると相手は何を思ったのか…。


「ゲッヘェ、恐怖で動けないかぁ?まぁそっちの方が都合が良いしなぁ~。

よしよし、痛い目見たくなければ着ている物全部脱げや、大人しくしてりゃあ、オレらの孕み袋で済ませてやるかr---

え?グピッ!」


ドグッシャァアア!!!


俺は目の前のゲス野郎のあまりのゲスっぷりに、瞬時に間合いに入り込みボディブローをぶち込んだのだが、その勢いで上半身と下半身がサヨナラしてしまった…。

そのうえ、上半身は扉と一緒に吹き飛んでいき、部屋の外の玄関ホールみたいな所の床に叩きつけられ、床のタイル?と一緒にコナゴナになっちゃったよテヘペロ♪


……うん、やり過ぎたね。

ステータスが高いから軽いジャブぐらいで気絶させられるだろうと思っていたが、まさかこんな事になるとは…。

………やべえ、今の騒動で盗賊団の皆々様が、こっちをもの凄い表情で睨みつけてきていらっしゃるじゃありませんのよオホホ。


「誰だテメェ!!!」


「敵襲だー!!!」


「ぶっ殺してやらぁ!!!」


等々、さまざまな事を叫びながら俺に向かってくる盗賊団員達…、しかし彼等は。


「待て、テメェラァ!!!」


とゆう団長?の一声で、その動きをピタリと止めて、みんな一斉に声の主へと振り向く。


「「「ボス!?」」」


あ、団長じゃなくボスっていうのか…。


俺はのん気にそんな事を考えながら彼等のボスに視線を移すと、団員達が全員カルパ族なのに、ボスは以外な事にギヌル族だった。


たぶんだけどモチーフはカナブンだろうな。

……しかし、こいつデカいな…、身長は250ぐらいで、高さもあるけど横もあるって奴だ。

腕の大きさだけでも、恐らくは今の俺の胴回り3っつ分でも、おつりがくるぐらいにデカい。


そうやって奴をじろじろ観ていると、奴が右手に半裸状態の女性騎士?を掴んでいる事に目が着く。


彼女は体のあちらこちらに青痣を作っているうえ、細めの手足はその機能を果たせ無いまでにグチャグチャになっている。

そんな状態なのに、俺の存在に気がつくと弱々しいながらにも「逃げて…」と言ってきてくれるのは、彼女の精神力の成せる技なのだろう………。


「お前らじゃあ、このメスには勝てねぇよ、オレが相手をするから出口をふさいでおけ。」


そう言いながら奴は彼女から手を離し、腰に着けていた剣を取り出した。

剣と言っても、俺からすると大剣サイズなんだが…。


「おいメス。」


「はい、何でございましょうか?」


うぅん、俺的には荒々しく「なんだ!!!」と言ったつもりなんだけど…、職業補正のせいか…。

やっぱり少し不便かな?


「ッチ、余裕ぶるのはどうでもいいが、仲間を殺した罪は償って貰うぞ。」


「フフ…。」


「?、何が可笑しいのかは判らんが、せめて武器ぐらいは握らせてやる、さっさとオメェの武器を出せや。」


「コホン、笑いがこぼれてしまいましたね……、申し訳有りませんでした。

理由は後でお教えさせていただくとしましょう。」


「あぁ?オメェの都合なんか知るか!さっさと武器を出せ!」


あー、そこまで言っちゃうと、こっちの武器を確認して対処方法を考えたいって言っているのも同然だよ?

それに、こいつ剣を持って《職業・剣士》ふうに振る舞ってるけど、たぶん本当の職業は《拳闘士》辺りだろう。

それでも剣を握っているのは、たぶん相手を油断させる為だと思うが、残念ながら立ち振る舞いで俺にはモロバレなんだな、コレが。

まぁこんな奴には武器無しで良いだろうし、今の俺が下手に武器を振り回したら女性騎士?に当たる可能性もあるだろう。

………一応挑発気味に、その事を言っておくかな?


「不要でございますよ?」


「……あ?」


「ですから、貴方の様な輩を御相手するのに際し、武器等は不必要だと、お伝えしたのです。」


「……!、て、テメェ!!!只のメスのくせに!!!ボコボコにしてグッチャグチャに犯す!!!」


うん、判りやすく乗っかってくれたな~。


パッと見の表情では判りにくいが奴はブチギレ状態で叫びながら、俺に何度も何度も切りかかって来た。

そんな攻撃を俺はヒラヒラとかわしながら、彼女と奴が一定距離離れるのを確認したのちに、奴の剣を


バキィィィン


と、蹴りでへし折ると奴の態度が急変した。


「なっ!?……ま、参った!あんたの勝ちだ!頭に乗って済まなかった!」


なんて言いながら土下座までしてきたからね…。


それに対して俺は油断したフリをして対応する。


「ではまず、あの女性を解放していただけますか?」


「あ、あぁ…、判ったよ……。」


「それからですが、この様な非道な行いは今後一切行わないと誓っていただきたいと思うのですが?」


「あぁ…、ち、誓う!!!」


そんな俺と奴のやりとりに、女性騎士?は「騙さないで!」みたいな視線を向けてくる。


いや、今は自分の体の心配をして下さいよ……。

ちゃんと判ってますから…。


みたいな視線を彼女に返し、俺は「後は、そうですね……」なんて事を言いながら、少し考えるフリをする。

すると、奴はそれを好機だと判断したのか、全身で魔力を練り上げ攻撃を再開してきた。


「死ね!【重轟打】!!!」


ドゴォ!


と、ボスの攻撃が俺に炸裂して、周りの盗賊団員達が「ざまぁねぇな!」とか言いながら爆笑しているが、俺がそれを片手で受け止めている後景を目の当たりにすると、途端に驚愕や畏怖の表情に変わる。


お前らコロコロ表情変わり過ぎだ、って言うか女性騎士?もバケモノを見る感じで、俺を見るんじゃないコラ。


「な、なんでわかった……?」


うん?なんでって聞かれてもなぁ…、逆になんでわからないと思ったのかが聞きたいよ。

…でもまぁ一応教えておくか。


「簡単な事でございます。

まず一つ目と致しましては、貴方が先程御使いになられました剣技が、稚拙であられたのに対して、体捌きの方が、はるかに卓越していられました。

これほどまでに技能の差が見られるならば、貴方が剣士系のご職業であられない、とゆう事は明らかでございます。」


「………!」


「二つ目は、武器を失われた途端に降伏しつつも、ある程度の間合いをキープなされていた事にあります。

盗賊等を生業になされている方々にとって、最重要課題は『生き延びる事』この一点にあると申し上げても過言では無いでしょう。

ですので、貴方の『間合いを保つ』とゆう行いは、いささか不可思議な行動と言わざるおえません。」


「「「………。」」」コソ…


「最後は、彼女の傷の事になりますが、そのほとんどが打撲によるもの、とゆう事実でございます。

ですk---


「「「ボスを守れぇえええ!!!」」」


って、おいおい……、まだ話している最中なんだけど!!?


心の中で突っ込んだ俺に対して、盗賊団員は肉体的に四方から突っ込んで(あ、イヤらしい意味じゃないよ?)くる。

おそらく、ボスが行った俺とのやり取りの中で、俺には勝てないと理解しているはずだ。

なのに俺に向かって来たのは、それだけボスが慕われているって事だろうし、たぶんだけど話の終わり際に仕掛ければ、少しぐらいは隙ができるだろうと、考えての事かも知れない。


そんな彼等の行動に対し、俺はなんの対処もしなかった。


グシャ!


ブシュ!


ドガッ!


「ぐっ………。」


何故なら、彼等のボスが俺を庇ったからだ。

いや…正確には、自分が攻撃を受ける事によって、彼等を俺から護ろうとしたのだろう。

そして彼等は、俺を庇ったボスの行動に最初は困惑の表情を浮かべたものの、直ぐにその真意に気が着いた様だ。


「「「ボス……。」」」


「ハッ、これぐらい掠り傷だ。」


なんて強がっているボスだが、団員達の腕と武器の良さから、その硬い外甲に剣やら槍やらが結構良い感じ?に突き刺さり、青い血液がボタボタ落ちてきている。

いるのだけれども、ボスは気にしていない体で、更に口を開く。


「こいつ等は見逃してくれねぇか?替わりに…。

替わりにオレの命を差し出す!」


って、ボスさん!あんた無駄に格好いいなっ!

ここで「はっ!駄目に決まってんだろうが!皆殺しじゃー!」なんて台詞は言えないよっ!あぁ、言えないっ!

うん、ここは仕方があるまい!


「それでは、貴方の提案を受け入れましょう。」


「「「!!!」」」


「…ありがとよ。」


その、やり取りを終えると、ボスさんはゆっくりと目とじた。


たぶん自分が殺される覚悟を決めたって所だろうが、俺はこの人を殺す気なんて、さらさら無い。

いや、無くなったと言った方が正しいだろう!


だから俺はボスさんの頭に軽いチョップを喰らわせる。

そい。


ぽて…


うん、我ながら情けない音が出た。


そして俺は情けないチョップを喰らったボスに、クサい台詞を言う。


「これで今までの貴方を殺害させていただきました。

これからは新しく違う道を、お選びになってくださいませ。」


おぅふ、クサい!クサすぎる!職業補正が無ければ、今頃はドヤ顔間違い無しだろ!

や、ヤバいな、これ以上はボロが出るかもしれん!


とゆう訳で俺は、まだ何かを言おうとしたボスさん達を、建物から半ば無理やりに、追い出した。


………ふぅ、これで彼等が改心するかどうかは不明だけど、今回はこれで良いだろう。

しっかし、異世界転生して早々に盗賊と出くわすとは……。

テンプレ通りならば、しばらく外を歩いてから、誰かが襲われているのを助ける為に出くわすってものだと思うけど、実際には、そうテンプレ通りにはならないって事かもな。

しかし、初めて人を殺したと言うのに罪悪感は感じられないし、戦闘もソツなくこなせたな……。

これは異世界補正ってやつだろうが、なんか人間辞めた感じがして嫌だなぁ……、まぁ無かったら俺の方に危害が及んでいたから良しとするか……。


そうして俺が気持ちを切り替え終えると、まだ頭の中に何かが引っかかった感じがした。


………ん~?何か忘れているような?

……………………。

あ…!女性騎士?だ!危ない危ない!思い出せて良かったぜ!


そんな訳で俺は、流石に気を失っている女性騎士?に近寄り、彼女を治療する事に。

…が、問題が発生した。

言っちゃなんだが、俺は他者に対する回復魔法とゆうもの---って言うか、ほとんどの魔法を使えないのだ。


おっと!勘違いしてほしく無いのは、俺は魔法は使えないがスキルは使えるって事だな。










ここで、魔法とスキルの違いを説明しておこう。

え?「そんな事よりも早く女性騎士?を治してやれよ」って?

大丈夫だ、この説明会は俺の脳内で行われるため、現実では1秒も経たないから、だから聞いてくれ。


さて、違いを説明する前に、まずは職業から話さないといけない。

この世界ゲームの職業はおおまかに分けて《武闘系》《魔法系》《副職系》の3つにわかれており、各々使える技に若干の違いがあるのだ。




《武闘系》の使う技が《スキル》で、自身の肉体や体術を併用するため、魔力の消費が少なく使い勝手が良いのだが、体得するのが簡単ではないうえに、熟練度と言うものが非常に上がりにくい等の欠点もある。




《魔法系》が使う技は、もちろん《魔法》だ、覚えやすいうえに日常的にも使えるので、熟練度は上がりやすいものの、戦闘用は消費魔力が多く、下手をすると放った魔法が暴走して自分が怪我をする恐れもある。




《副職系》は《スキル》と《魔法》の両方を使えるが、どちらとも本職には遠くおよばない。

しかし、代わりに1職業につき1つだけ《秘技》を体得できる、この技は覚えるのにも使用するのにも各条件が有り、発動するとすごい効果があるのだが、あまりにも特化しすぎて、必要な時は物凄く重宝するが、そうじゃない時は存在すら忘れてしまうとゆう有り様だ。




とまぁ武闘系の説明でも判るとおり、スキルに回復系はほとんど無いし、数少ないそれらも自分のために使うのが主になる。



ここで更に、何故俺が魔法をほとんど使えないのかを説明しておくとしよう。


その理由は、俺の職業と副職である《メイドさん》と《闘神》にある、この2つの職業は各系統の職業を極めた証でもあるが、それ以外は欠けているとゆう証明にもなるのだ。


わかりやすく《メイドさん》を例にあげると、この職業は副職系の頂点に君臨している職業となっていて、体得には2つの条件を満たさないとなれない。

まず一つ目は、副職系の職業を、すべてマスターすると出てくる《メイド》をマスターする事。

2つ目は、その系統職業以外……この場合は武闘系か魔法系の、どちらかの才能を3分の1削る事………。

これらの事をして、初めて体得できるのだ。


そして、《闘神》にも同じ条件が当てはまる………。


もう、お分かりだろうが《メイドさん》と《闘神》を持つ俺は、魔法系の才能が本来の3分の1しかなく、更に残った3分の1の才能は2つの職業にのみ費やしたのだ。










故に彼女を治療するには、《秘技》を使うしかない。


だけど、後で彼女に恨まれるかもしれないなぁ………。

一部確認してから使うか…。


俺は彼女の頬を軽く叩き、意識を覚醒させる。


ペチペチ


「うぅ……、な、な……に…?」


うん、多少朦朧としているものの意志の疎通は可能なようだな。


「重傷なお身体に鞭を打つような行いをしてしまった事をお許し下さいませ。

話を変えさせていただきますが、これから貴女様を治療させていただこうかなと、思っている所存なのですが、よろしいでしょうか?」


そんな俺の言葉に彼女は弱々しく頷き、そして、彼女の了承を得た俺は---




---彼女にキスをした。





最強なメイドさんって良いですよね…!

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