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第58話 神喰らい
王都へ帰った俺たちは。
すぐに王城へ呼ばれた。
俺は黒い裂け目について説明した。
国王。
宰相。
宮廷魔導師。
全員が険しい顔をしている。
「……世界の外側」
宮廷魔導師が震える。
「そんなもの……」
「知っているんですか?」
俺が聞く。
老人は。
古い書物を取り出した。
「一つだけ」
ページを開く。
そこには。
巨大な黒い怪物の絵。
「これは古代文明が残した記録です」
名前が書かれていた。
神喰らい
俺は目を見開く。
「……神喰らい」
老人が頷く。
「神すら食らう存在」
「そして」
ページの最後。
一文。
『神喰らいは、世界を食らうために器を求める』
俺はアクアを見る。
そして。
自分を見る。
「……器」
セレナが不安そうに俺を見る。
「レオン……」
俺は笑った。
「大丈夫」
だが。
心の中では。
初めて。
本当の恐怖を感じていた。
俺が世界を救う存在なのか。
それとも。
世界を壊す存在なのか。
まだ。
答えは出なかった。




