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終焉王女と覚醒騎士の王国創世記  作者: 織姫
第2幕 女王と騎士の初行幸

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第22話

「エリィ?」

「いえ、なんでもありません」

「早く行こうよ」

「はい。行きましょうか」

「うんっ」

 わたくしの手を引くアリス様は満面の笑みを浮かべられます。その表情にわたくしも自然と笑顔になりますが、この選択が旅の目的である街の視察に影響を及ぼすとはまだ知る由もありませんでした。


                  ◇ ◇ ◇


「エリィ。どう思う?」

 夕食を終えて酒場の2階にある宿部屋へ戻った直後のことです。アリス様が自身の考えに同意を求めるように尋ねられました。

「さっきの話、なにか怪しいと思わない?」

「ワタシもそう感じました。彼らの話が本当であればアリス様の耳に届かない訳がありません」

「だよね。そもそも誰が城を再建するって言ったんだろう」

「ワタシもそのような話は聞いたことがありません」

 もしかしたら酒場で耳にした話そのものが作り話なのでは。城内で日々を過ごすわたくしたちはそう思えて仕方ありません。

 政変で焼失したフェリルゼトーヌ城を再建すると言う話を聞いたのは宿1階の酒場で夕食を頂いていた時のことです。酒盛りに興じていた男たちが口にした王家への不満を耳にしたことに始まります。

「私は城を再建するつもりはない。民に負担を強いて再建なんて絶対、あり得ない」

 誰が言ったかわからない噂話にアリス様の美しい翡翠の瞳は怒りに満ちていました。

 酒場で男たちが漏らしていた不満は一言で言えば増税に対するものでした。フェリルゼトーヌ城を再建する費用として諸税の引き上げが繰り返され、妻から酒場代を減らされたと口々に愚痴を言っていました。

(アリス様が即位されてから王命での増税は行われていません。これはいったい……)

ホルスに来て初めて耳にする話にわたくしは戸惑いを隠せません。なにより酒場代が云々はともかく、城の再建費用として増税が繰り返されている事実は聞き捨てなりません。


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