練習したのに【改】
ふと読み返してて、書き直したくなった。
上書きしても良いんだが、なんとなく改訂の【改】で。
「先輩!」
憧れの背中に声をかける。
「なに?」
ゆらっと振り返り、ぶっきら棒な声音。
「あの、えーと…」
お昼休み。貴重な先輩の休憩時間。
勢いで、追いかけて、やっと追いついたら、屋上のココで。
顔を見たら、あれだけ練習したのに、言葉が出てこない。
ここには、誰もいなくて、校舎に反響した声が賑やかに空気を震わせている。
そよと風が火照った頬を撫でる。
「あ、す、あす、明日の試合、頑張って下さいッ」
ぺこりと頭を下げると、踵を返して、駆けていた。
『好きです。付き合って下さい』
言えなかった。紙にも書いて、何度も練習したのに。
鼻の奥がツーンとする。視界が歪む。
足が止まった。
すいっとポケットに手を入れる。瞬間、体が冷えた。
無い…。
「ああ、ありがとう…」
駆けていく後ろ姿を見送る。
「ーーーーん?」
強く折り畳まれ、皺が寄った白い紙が落ちていた。
さっきの…?
拾い上げる。
何度も繰り返し、広げて畳んだよれた紙。
カサリと広げた。
どっちが良いですか?
どっちでも良いけど、こっちの方が始まりそうな気がしたので、書きました( ̄▽ ̄;)
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