氷姫
注意!投稿主の偏見などがあるかも知れません。
軽い気持ちで投稿していますので、軽い気持ちで読んでいただければと思います。
私、氷室冬華は、表情を表すのが苦手だ。それに加えて、人と話すときは緊張してさらに顔が強張ってしまう。名前のこともあり、学校では、氷姫、なんて呼ばれている。
当然、そんな事はないとみんなに言おうとは思ったが、うまく話せず、さらに誤解が大きくなった。そんなことがあり、今ではこれ以上の誤解を防ぐべく、氷姫という称号を受け入れているのだ。
高校入学三ヶ月後のことである。
まだ慣れないな。私が近づくだけで、先程まで楽しそうに話していた人達が静かになる。毎日が少しずつ、憂鬱になっていく。そんな私だが、めげずに学校へ行けている理由は部活動にある。
「し、失礼します。」ガラガラ、と扉を開く。
「...あ、いらっしゃい。...あー、好きな席にどうぞ?」困ったようにそう言った彼は二年生にして、この部活動、娯楽部の部長を務めている、山田遊先輩である。
娯楽部の活動内容は今は省かせてもらうが、この部活動の部員はなんと彼と私だけである。その理由は、まず今年新設したばかりだということ、山田先輩が近寄り難い雰囲気だということ、そんな中、氷姫が入ったこと、が主な理由だろう。
...当然だが、部室は狭い。畳何畳ほどという言葉はあるが、正確には示せない。...六畳か?一畳を正確に把握出来ていない私としては正しいかはわからないが、おそらくはその程度である。
先程の先輩の、「好きな席にどうぞ」発言は一種の皮肉と言えよう。なぜなら、真ん中に机、それを囲むように四つの席、彼が一つ使っているため、三つからしか選べないのだ。
...っと。とりあえず、彼と真正面の席に移動する。
「...さ、てと。今日は何をしようか?」心の底から楽しそうに、彼は私に問いかける。
ご閲覧ありがとうございました。
こらからもゆっくりやっていくつもりです。