2つのプロローグ
今回はプロローグですので、次回から本編になります。よろしくお願いします!
プロローグ01 王国編
「しかし、早くしなければ復活してしまいます!そうなってしまっては我々にはもう打つ手はなくなってしまうではありませんか!」
世界でも有数の大王国 アウスリンダ王国
その中心に位置する円形巨大都市、レギンセロア。そのさらに中央にある王城、アウスリンダ城では、今まさに国の行く末を決める大会議が行われていた。
「聖騎士なく奴が復活してしまっては、我々が奴に勝てるという希望はありません!」
「それでは遅いのです!早急に《太陽の聖騎士》を召喚し、戦争に備えなくては!」
「しかし、召喚するにあたってたくさんの聖術士が必要となりますぞ。しかも全てSランク以上の・・・。」
「国内の聖術士達を早急にこのアウスリンダに呼び寄せ、召喚の儀を開始します。そうすれば時間はありませんが間に合うと思われます。」
大会議室に焦りと恐怖の混ざり合う意見が飛び合う。
「分かりました。召喚を行いましょう・・・。各国に連絡を。消滅してから復活まで約2年あります。
《太陽の聖騎士》の召喚後、最低でも1年以上の訓練を行い、竜達との戦争に備えます。また上位騎士たちにもその旨を伝え彼らも同様訓練を行い戦争に備えなさい。それでよろしいですね?」
「承知いたしました。早急に取り掛かります。」
会議が終わり、集まっていた幹部たちはそれぞれの仕事に取り掛かる。
全員が退出するのを待ち、この場を出る。
「陛下は今回の件あまり賛成ではないのですね。」
不意にそうきかれ驚きながらも応える。
そう聞いてきたのは幼馴染で小さい頃からいつも世話をしてくれている同い年のメイドで、私が一緒にいて落ち着ける数少ない人物。
「そう思いますか?」
「見ていれば分かります」
「私はあまり戦争を望みません。私の祖父はとても勇敢な方でした。民のために戦い、皆に慕われるとても偉大な方だったと聞いています。父もその後を継ぎ、戦場へと赴きましたが、魔獣たちに襲われ帰らぬ人になってしまいました。そのことが私の心を縛り、戦場に赴くことができない。この国の女王として戦争の行方を見届けねばならないというのに・・・」
「陛下・・・」
「父が旅立ち、私がこうして女王陛下となって国を導いている。私も父上やお爺様のように強くなれれば良いのですが・・・。」
「陛下は頑張っておられます。まだ21という若さでこのような立場・・・、さぞお疲れでしょう。今日はゆっくり休んでください。」
「ありがとう。それではそうさせていただきますね。」
プロローグ02 吸血鬼編
「早くしなければ、我の根源が尽きてしまう・・・。そうなれば・・・」
1人の少女はそう呟いた。その透き通るような声は洞窟内に響き渡り、そして消えていった。
「我の命は残り少ない。我の根源が尽きる前にこの力と希望、そして彼女との約束を果たさなければ・・・」
その声に反応するものは誰もいない。
「なんとかして、継承者を・・・」
「誰か・・・。」
そしてこの願いは近いうちに達成される・・・
間違いという形で・・・
この作品を読んでいただきありがとうございます。この作品は趣味の一つとして書き始めました。キャラクターをデザインする機会があり、その時に作成したキャラクターを使ってこの作品を作りました。まだプロローグでメインとなるキャラクターはまだ登場してはいませんが、次に投稿する予定の1話から登場します。是非、読んでいただけると嬉しいです。なかなか時間がなくて投稿は遅くなってしまいますが、しっかり作り上げて行きたいと思っていますのでよろしくお願いします。
最後に、この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありませんのでそこのところよろしくお願いいたします。
それでは第一話でまたお話しすることにします。
ありがとうございました。