1章 -10- 南雲サンと……
南雲さんのヒロイン活動まだ続きます。
意外とチョロインになった。。。
夜、風呂から部屋に戻ると南雲がベッドに座っていた。
「おかえり」
「おーう、ただいま」
部屋は風呂に行く前から涼しくしてある。
俺の魔力の貯蔵量を考えると、この程度の魔法は乱発して問題ないようだ。
日本にいた時、エアコンは節電していたのでこちらにいるほうが贅沢をしている気がする。
「もう寝る?」
「寝る」
南雲は俺の確認を取ると、先にベッドに横になった。
夜の南雲は非常に大人しい。昼とは大違いだ。
部屋の中でだけだけど。
あの実刑判決以来、南雲は律儀にも抱き枕として毎晩俺と一緒に寝ている。
初日以降は絶対来ないと思っていたが、翌日の晩には大人しくベッドに座って俺を待っていた。
ベッドが寝やすかっただけかと思っていたのだが、どうやら律儀に抱き枕としての勤めを果たしに来ているらしい。
それから毎晩南雲を抱き枕にして寝ているわけだが、決して大人の階段は登っていない。
そういう事は、きちんと将来を約束した立場になってからだと思っている。
好き放題乳揉んでおいて何言ってんだと自分でも思うが、俺なりの線引きだ。
うん。あの南雲の魅惑的なボディを前にしては我慢している方だと思う。そういうことにしておこう。
南雲は昼間の威圧モードはどこへやら、俺の部屋では大人しくしている。
それどころか、ベッドの中では俺の言いなりだ。
お願いすると俺が触りやすいポジションになってくれたりする。
ちなみに服は着たままだ。エルフにもらったボタンで前をとめるシャツみたいな服だが、脱がしてしまうと俺が止まれる自信が無かった。ボタンだけは外したりもするのだが。
生の感触は毎晩触れても飽きないものだ。まことに。
実は服を脱ぐか南雲から聞かれた事があったのだが、全力で止めた。
あまりに俺の言いなりなので不安になって聞いたことがある。
「もしかして、まだ俺に気使ってるのか?」
俺をこの世界への転世、つまり元の世界での死に巻き込んだこととに対する罪悪感に囚われ続けているのでは?
もし罪悪感だけで俺の言いなりになっているのなら、気持ちのいい話じゃない。
こういうことはお互い合意の上でするから素晴らしいのだ。
「別に。無いわけじゃないけど、それだけだったここまでしないわよ」
そう言った南雲は、俺の首筋にキスをしてきた。キスはその一回きりだったが。
「あんたが良いヤツだからだよ」
唇を離した南雲が俺の目を見ながら言ってきた。
ヤバイ。我慢ってどうやってするんだっけ?
思わず理性を忘れそうになるほどエロかった。
うん、夜の南雲は可愛い。ギャップ素晴らしい。
そんなこんなで俺たちの夜は毎晩続いていく。
今回は区切りの関係で短めになりました。
そろそろ旅に出たいところです。
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