第4話「デッドエンド」
どうする。
どうすればいい。
私はどうやってこんなバケモノどもから命を守ればいい?
……いや。
もはや、選択肢さえないのか。
私にできるのは誠心誠意、泣いて縋り付くことだけだ。
「わたしは」
考えろ。
慈悲を乞え。
あわれみを得ることで相手の寛容を引き出し、ハザードを回避するのだ。
「私は、もう一度……会いたかっただけなんだ。あのころのままの。私の友達だった美咲ちゃんと、花恋ちゃんと、瑞樹ちゃんと……」
「もういないよ」
「……」
「生きてはいるけど、もういない。あのころのままの私たちはもういない」
剣をぴたりと。
首筋に押し当てられた。
冷たい。
私はここで死ぬのか。
嫌悪感と恐怖から汗がだくだくと流れてくる。
「い、いやだ……死にたくない。たすけて。美咲ちゃん、たすけてくれ。私たちは昔のままではないけれど……でも、友達だった。今は違っても、昔は友達だったんだ」
「……それは」
「私はみんなを探していた。もしも困っていたら、必ず手を差し伸べるつもりで。美咲ちゃんはそうじゃないのか? 美咲ちゃんも……たすけたいはずだ。助けて。助けてください。どうかお願いします」
「……かえでちゃん……やめてよ」
美咲ちゃんは苦悶の表情を浮かべた。
「私は死にたくない。死にたくないんだ。助けてくれ。なんでもする。言うことは何でも聞く。どんな頼みにも従うから」
「か、かえでちゃん」
美咲ちゃんが泣いている。
見つめ合う私たち。
しばしの間。
カランと。
美咲ちゃんの手のひらから、剣が滑り落ちた。
「わ、わたしも、ほんとうは、もう一度カエデちゃんと……」
ひょう、と、風が切った。
言葉が止まる。
時間も。
思いも。
美咲ちゃんの首筋に、高宮蓮が持つ冷たい金属の剣がぴたりと押し付けられている。
「おい」
「…………わかってる」
逡巡の末に目を閉じた美咲ちゃんは、再び剣を拾った。
「カエデちゃん。どうせそう遠くない未来、あなたはカルラに殺される。直接間接を問わずにね。それが破滅の運命ってやつなの。だから……せめて苦しまないように、ここで私が介錯をしてあげよう」
「ま、まって」
「何十人もの男を殺しておいて、なお恋することを諦めなかったカエデちゃん。それは妖精のせいで頭がおかしくなっていたせいかもしれないけれど……むくいを受ける時が来たんだよ。諦めて受け入れなさい」
いやだ。
うそだ。
この世には。
私以上に山ほどを殺しておいて、なんのむくいも受けない人だって、いるのに!
「妖精に殺された人は天国に行ける……はず。だから祈ってて。あなたの未来に、ささやかな幸せがあるように」
美咲ちゃんは剣を振りかぶり、そして、
「さよなら」
刃が走り、私の首が落ちた。
なぜか防御用の魔力をすり抜けて。
私は殺された。
はは。
すごいな。
私にこんな力があれば、もっと気楽な人生を……
目の前に、いつかどこかで見た不思議な文字列が流れていく。
カエデ・シラカワの死亡が確定しました
残存初期ポイントが100を超えています
コンティニューしますか?
→はい
シミュレーション発動中……失敗
妖精王女の介入を受けました
コンティニューできません
妖精のランクを犠牲にしてコンティニューしますか?
→はい
シミュレーション発動中……失敗
妖精王女の介入を受けました
コンティニューできません
恋愛部門ランキング1位特典
ギフト『くじけないから!』を使用してコンティニューしますか?
→はい
シミュレーション発動中……失敗
妖精王女の介入を受けました
コンティニューできません
妖精王女から敵対的な介入を受けています……
登録妖精2体
男運2
さげまん2
イベント『妖精戦争』を妖精王女に対して挑みますか?
→はい
準備中
男運2 レベル2妖精 妖精力 7/360
さげまん2 レベル2妖精 妖精力3/480
援軍を要請しますか?
→はい
オープンチャンネルで援軍をつのります
味方戦力
男運2 レベル2妖精 妖精力 7/360
さげまん2 レベル2妖精 妖精力3/480
敵対戦力
妖精王女ミサキ レベル3上位妖精 妖精力 7780/8400
同盟勢力、隷属勢力、支配勢力は存在していません
フリーランスに対する要請を行います
報酬を提示してください
→なんでも
援軍要請中……連絡可能人数、3人……失敗!
カエデは全妖精からの拒絶を受けました
相手側援軍要請中……連絡可能人数、7人……大成功!
妖精王女ミサキは全妖精からの承諾を受けました
妖精戦争中……決着!
妖精王女ミサキの勝利!
参加者全員に妖精ゼリーが配布されます
妖精王女ミサキの魅力が5アップしました
男運2の権能が1年間封印されました
さげまん2の権能が1年間封印されました
コンティニューできません
DEAD END




