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清純派でいることに疲れたので、これからはビッチで通そうと思います  作者: きえう
終章-1 死の気配が押し寄せています
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第6話「今までのまとめ」

 貴族のボンボンに関しては、体を謝礼に代えても問題ない。

 が。

 部下は。

 そうもいかないのだ。

 彼らは使用人でありサラリーマンであるため、子爵家当主の私を抱いた時点でさげまん2の力によって死んでしまう。


 お礼はしたい。

 でも。

 殺してしまってはもとのもくあみか。


 悩みながら笑顔をふりまいていた私に対して、妖精から助言があった。




 夢の声が聞こえる。




『それならー』

『けーやくにするといいよー』




『からだと、ひきかえにー』

『りょうちをうんえいしてもらうー』




『ねんいっかいとか、きめればー』

『そのやくそくがはたされているかぎり、おとこ、しなないー』




 朝起きて目が覚めた。

 夢の内容を。

 今回は覚えている。


 私はロックフィード村から連れて来た幹部3人。


 軍務担当マティアス。

 政務担当ルイ=ジャン。

 財務担当ブリス。


 領地運営に関して多大な功績がある彼らをそれぞれ呼び出して。

 個別にお相手した。


 妖精さんのアドバイスに従って、できるだけ相手の好みにそうように。


 今夜だけはあなたのものでございます、みたいなノリでなんでも聞いてあげる、主従逆転プレイを望む人もいたし。


 できるだけ気高く屈辱に耐えてしかたなく、みたいな主従関係を崩さずに、支配欲を満たさせる感じのシチュエーションが好きな人もいたし。


 無邪気にベタベタして恋人みたいに、名前をなれなれしく呼んであげると嬉しそうにしてくれる人もいた。


 ううむ。

 みんなかわいいな。

 私は相手に奉仕して喜んでもらえれば満たされるタイプなので、性癖に注文つけるとかいうことはないのだけれど。


 なんとゆーか。


 え。

 年1でいいの?

 それで報われるの?

 彼らがやっている労働と比べて、それはあまりにも、過小な報酬だと思うけど。


 なんか。

 いいらしい。

 いやはや。


 男ってつらい生き物だなあ。

 私には理解できないよ。




 季節は秋の終わり。

 肌寒くなり、人恋しさがつのる時期だ。

 去年のいまごろは……何をしていただろうか。


 確か、戦争が終わったころだったな。

 夫のジローをなくして。

 私は子爵になった。


 子爵級貴族。

 カエデ。

 それ自体は栄達だと言えるけど。


 私は。

 自分で子爵になりたかったわけじゃない。

 子爵の夫が欲しかった。

 それなら心安らかに、夫となる人に尽くしながら生きていられたのに。




 ちょっとだけ、時系列を整理してみよう。




 初年度、夏 私は難民からの就活をやって、金持ちのファビオに雇われた。

 初年度、秋 ロックフィード村での生活。ファビオと結婚した。

 初年度、冬 山賊にさらわれた。処女じゃなくなった。夫の仇を殺した。

 初年後、春 冒険者時代。仲間が死にまくり、居場所がなくなって旅をした。


 1年後、夏 勇者エリーと出会い、死別。男爵子息アルビンとの出会い。

 1年後、秋 婚約破棄からの亡命生活。カルラ様に保護された。以後平和。

 1年後、冬 教会でボランティア活動。聖女カエデ誕生。死病発生。

 1年後、春 アルビン病死。子供たちも病死。カルラ様からの呼び出し。


 2年後、夏 男爵ジローと結婚。戦争勃発。集兵と調略、戦争準備。

 2年後、秋 スティング子爵領を攻略。ジロー死亡。倫理観ブチ壊れ中。

 2年後、冬 暗殺騒動。黒幕を粛清。社交界で華やかビッチデビュー。

 2年後、春 ビッチ無双。子爵を妖精さんが呪殺。妖精さん元気なくなる。


 3年後、夏 拉致監禁された。犯人のドニス伯爵が貴族連合軍に敗北、戦死。

 3年後、秋 流産のショックから復活。謝礼の枕営業。そして、いまここ。




 …………ううむ。


 我ながら、なんとも激動の時代を過ごしてきたものだ。

 こんなにヤンチャをやらかした転生者が他にいるのかしら。


 実は。

 わりと。

 いたらしい、のだが。


 他の転生者のことなんて知らない私は、この時まるで自分が世界のヒロインであるかのような錯覚をしてしまっていた。




 で、今は3年後の秋の終わり。


 転生してからは、数えて4周目に入るわけ、なのだが。

 あいもかわらず。

 私は周囲に男を侍らせて。


 内政は部下に全部おまかせの、爛れた生活を送っている。

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