表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

真剣に読まないように。

黴た空。

作者: caem
掲載日:2017/12/17

カビたそら、と読みます。

深夜に読まないようにシリーズ。

ド短編です。



 お風呂は偉大だ。


 シャワーも。


 更に言うなら、身体を洗わなければならない面倒臭さが襲い掛かる。


 シンプルな作りの容器が目に映る。


 とりあえず、ワンプッシュ。


 ドロリと溢れた白濁の粘液。

 (おもむろ)に全身に塗りたくり、撫でては温水で洗い流す。


 ふと、誰が用意したのか知らず。

 受け皿で待ち構えるたったひとつの石鹸(せっけん)が鬱陶しく感じてしまう。

 憎々しげに、ポツンと待ちわびる固体。


「ねえ、わたしを使ってよ?」


 それを無視して、ひっそりと忍び寄る恐怖心(くらやみ)に必死に目を逸らし続ける。


 (まなこ)に滲み、染みる痛みに耐えては。

 さっさとことを済ませるように、血が滲むほど頭皮を引っ掻き()しるわたし。


 やがて、室内を満たす湯気に誘われて。


 なみなみと溜められた湯船に肩まで浸かり、漏れる溜め息。




「はあああああ…………」


 ひとしおに押し寄せる歓喜。


 だが、手に溜められた雫は深紅に染まっていた。




 語るに劣らず。


 全身に(まと)いし、流血は告げる。


「癒された……?」





 意識も絶え絶えに、浴槽にゆらゆらと浮かぶ躯。


 (さなが)ら、石鹸の泡のように。


 口許からは、全てが吐き出され漂う。


 それはまるで。


 シャボン玉のように。





冬のホラー。

芯まで凍えていただければ幸いです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 独特の怖さといいますか、独特の雰囲気があって良いですね!(^○^)
[一言] 全ての謎は解けた! 攫われた光彦君のじっちゃんの名の元に! ボディシャンプーは泡立ててから使ったほうが良いですよ。 風呂場の電球が切れたのなら新しいものに変えましょう。LEDだととてもお風…
[一言] 神秘的に感じたのは私だけでしょうか? 普段のお風呂って、こういう書き表し方があるのですね。
2017/12/17 09:30 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ