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木漏れ日と花びらと  作者: ありもち
21/22

21 悪癖

「ど、どうしよう…」

私、佐藤陽花は電柱の後ろに隠れ、木葉とその友達…木名子、というらしい…を尾行していた。


別に最初は尾行するつもりなんて全くなくて、英語のノートを届けたかっただけなのだ。なのに、なんでこんなことになってしまったのか…。私は自分のコミュ障レベルに落胆する。


私は小さい頃のある事が原因で、ほんの少しでも自分が不利な状況になると落ち着かなくなるのだ。

だから嘘をついたり、隠れたり、黙ったり、怒ったり…してしまう。

頭が真っ白になって、奈落の底に落ちていくような。

そんな私が、とても嫌だった。だから高校になって少しは変わろうとして…実際少し変わったと思ったのに。


「またこれか…」


私は膝を抱えて蹲り、溜息をつく。


まさか、桜花がいたなんて…。

今この場にはいないけど、桜花が『いた』ということ、あの二人の会話から鑑みるに、それなりに会話もしてるということ…そして、あの木名子…とかいう子の意味深な発言。


絶対、何かあったに違いない。

そして最悪、私と陽花の昔の事まで知ってるかもしれない、それが怖くて堪らない。


そもそももう平手打ちした事実は二人とも知っていたらしい。木葉には口止めもしていないし責めることは出来ないが、なかなかに心にくる。


…なんて。知られたことにかなりショックを受けている自分が、すごく嫌だ。ここまできて自分の保身のことしか考えてないとは。…やっぱり私は、変わってない。


電柱から恐る恐る覗いてみると、二人の姿は見えない。もうかなり遠くまで行ってしまったのだろう。

ここから全力疾走しても間に合うかどうか…そもそも家がどこかも知らない。


「はぁ…これ、どうしよう…」

私は木葉の英語のノートを見る。丁寧に「英語」と書いてある、可愛いらしいピンク色のノートは、私にはとてもつもなく禍々しい物に感じた。


折角、変われると思ったのに。

私はまた、特大の溜息をついた。


一日に二つ!連載当初を思い出します…。

でも次は何やるかよく決まってないので、だいぶ先になると思います!よろしくお願いします!

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