13 帰り道
今回と次回は、木名子視点で話が進みます!
昼食後、木葉は佐藤さんと一緒に帰る約束をした。
勿論(?)私も一緒で、佐藤さんと一緒に帰るのは賛成だ。
とはいえ、約束を取り付ける時にテンパりながら話す木葉は、私友達になった中学時代の頃と全然変わってなくて少し面白かった。
そして放課後。
私は木葉たちのいる教室に向かう。別に何かある訳ではないだが、おずおずと教室の扉をから顔をだす。すると、木葉はわたわたと忙しなく手を動かしながら、一生懸命佐藤さんと話してる様子が見えた。やっぱり、変わってない。
「おーい。はやく帰るよ」
思わずクス、と笑ってしまったのは木葉には内緒で、私はいつもの真顔で木葉に話しかけた。
「そういえばさ〜木名子」
下駄箱で靴を履き替えながら、木葉は私に話しかけてきた。
「昼休み、なんかいつもと違ったよね〜。びっくりしたよ〜」
……うっ、そこ蒸し返すか…。木葉の顔を一瞥すると、顔がニヤけている。昼休みに佐藤さんにいろいろ言ったことの仕返しってところか…。
校舎を出て移動しながら、私は努めて冷静に、
「…………木葉が桜花ちゃんが〜とかなんとかいっつも言ってるから、こっちもこっちで緊張してたの。…だから、あの失態は私がコミュ障だからとかそういうんじゃなくて。木葉も緊張してるだろうし、私が話さなきゃって思っただけで」
……なんというか、すごく言い訳がましくなってしまった。自分でも何が言いたいことがイマイチわからない。自分の顔が熱くなるのを感じながらも、私は普段のポーカーフェイスを貫くことにした。
「…ふ〜ん。そっかそっか。その気持ちは嬉しいなぁ〜、…ありがと!」
木葉は満足げに、わざとらしくニコニコしながらお礼をいった。結局、木葉が喜ぶ結果となってしまったことに若干の苛立ちを覚えながら、また仕返しのようにその発言を無視する。しかし上機嫌の木葉はそれを気にする様子もない。ムカつく。
はっ、いけないいけない…佐藤さんが蚊帳の外になってしまった。
私は申し訳ないないな…と思いながら佐藤さんの方を一瞥すると、私たちの方を気にする様子もなく、ただ虚空を見つめていた。本当に、興味のなさそうな顔だった。
私は思わず息を呑んだ。木葉が「心配なんだ」という理由を、改めてわかった気がした。
実はもっと進めようと思っていて、木名子視点にしたのも次回が本番!(?)って感じだったんですが、なんとなく長くなりそうだったんでやめました。次回から割と波乱です。お楽しみに!




