表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
木漏れ日と花びらと  作者: ありもち
11/22

11 リトライ

「た、ただいま〜…」

 自宅の前。

 時間をすっかり忘れていた私は、おずおずと玄関の扉を開けた。


「木葉〜っ!今何時だと思ってんのよ!!」

 案の定だ。お母さんはおそらく台所にいるのに、はっきりと声が聞こえる。地獄耳な上に声がでかい。


「ご、ごめんなさ〜い!」

 私は急いで靴をぬごうとする。ぴったりより少しだけきつい靴はぬぎ辛くて、焦っているのも相まってぬぐのに時間がかかる。


 私はイライラしながらも、ぬぎ終わると廊下を全力疾走し、台所へ向かう。


 スパーン!と台所の扉をあけると…母親は夕飯の準備していたらしい。が、その手を止め、怒声をあげた。

「こらっ木葉!廊下走るんじゃないよ!あと…」


 母親の言葉を聞き終わる前に速攻でダイニングテーブルに頼まれたものだけを置くと、またスパーン!と扉を閉めて階段を上る。


 そして自分の部屋に立てこもりフィニッシュだ。私の常套手段である。

「ごめんなさ〜い!」とか言っておきながらこの態度。自分のクソガキ具合に呆れながらも、家族だから許してほしいとさらにクソガキ思考に走る。私の悪い癖だ。


 普通の家庭なら絶対怒られるこの手法が、私の母親には割と効く。それは私の母親がとにかく大雑把で、すぐに怒りがおさまるからだ。


 悪いのは完全に私だけど、これで何事もなく終わるのだから仕方がない。と、心の中でくだらない言い訳をした。




 週末明けて、月曜日。の、朝。


「桜花ちゃん、おはよう」

 私はいたって普通に、桜花ちゃんにあいさつをした。

 あいさつや雑談は初日やその次の日だけで、今は疎遠になっていたから…桜花ちゃんは驚いたようにこちらを見て、一拍置いてから

「…おはよう、木葉ちゃん」

 と、笑顔でいった。その笑顔は入学式と変わらずやはりとても綺麗だった。でもそれは、ただ綺麗なだけだ。今の私には、よく出来た『作り笑い』に感じて、それが少しだけ悲しいな、と、思う。


 私たちが今までそれなりの仲だったのは、互いに壁を作ってたからだ。


 散々友達になりたいと言っておきながら、積極的に話しかけなかった私。

 いい友達になれそうと言っておきながら、どこか人を避けてる桜花ちゃん。


 でも、私は変わったのだ。

 最初は、桜花ちゃんのことは特別で、自分とは違う存在だって思ってた。

 でも今は、普通で、対等で、………前よりも、気になる存在だ。


「桜花ちゃん、次の授業ってさ〜……」


 だから私は、一通り朝の準備を終えると、桜花ちゃんに話しかけた。…やっぱり友達っていうのは、何気ない会話から、始まるものだ。

更新速度がクソすぎる…もっと頑張りたいです…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ